2003年の11月の事です。(サーキットと関係ないことばかりですいませんm(__)m)会社からの帰り道。腹を空かせた私は、薄暗い細い夕方の路地を走っていてスイスイと気分よくアルピナサウンドを楽しんでいました。すると突然、気持ちよいアルピナサウンドが一変。
”ドカン!ガリガリ!ボコン!!バキバキ!”
と人生すべてが終わったような音を出したのです。事故したことのある人ならご存知な"超冷や汗"サウンドです。細い路地ではありますが当たるものもなく最初は何が起こったかわかりませんでした。
”オレなんかひいた???ねえ誰か教えて。そして助けてえ~(T.T)”
男泣きしたろか!という気分で右のサイドミラーを覗くと、なんと後ろにでっかいBOXをつけたミニバイクが無残にも倒れているではありませんか。。
”あ、オレ、バイクにあたったのか・・”
一瞬自分でやっちまったぜBABY(古い・・・)と納得しそうになりましたがどうも納得できません。前をきちんと見て走っていましたし、そんなものに当たるほどボケてもいません。おかしいなと思って恐る恐るドアを開けるとそのバイクの前あたりに駐車していたタクシーの運転手さんがなにやら叫んでいる様子。
”おれ、タクシーにも当てたの?”
と一瞬思いましたが、よく聞くと
タクシー運転手いわく↓
”あんた あったってないよ!!当たってない、当たってない ”
タクシーの運転手さんの声が、神の声、マリア様の声に聞こえました。
その時、一瞬にして僕の知能指数は180にはねあがり、状況を理解する事ができました。
バイクが勝手にこけて横をすり抜ける僕のアルピナに当たったのだと・・・
となると、私に
非はありません。そりゃバイクの前にお客待ちのタクシーが止まっているのに当たるはずない。当たっているならタクシーにも当たってるわ。
まるで窮地に追い込まれていた ”のび太” がドラえもんの道具を借りてジャイアンに復讐するパターンのように、僕の心は変わったのです。
”フフフフ・・・こりゃ ぶち切れるしかない!”←完全に調子全開!
私の中のちっちゃな悪魔がそう叫びました。そして細い道なのでだいぶ前に駐車して現場に歩いていきました。この時は興奮していて車の損傷など気にならなかったです。(というか見るのがコワかった。)
するとちょうど料亭の前だったので割烹着を着たコワモテの人がバイクを起こしているじゃありませんか!
僕は、
コイツがコイツが犯人か~料亭の配達用バイクが犯人か~
と自分に言い聞かせ普段めったに怒らないのですがここはいかんとだめ、いわんとだめ!と自分に鞭を打って
”おい!ちょっとまて おっさん!あたっとるねん~”
と気合の入ったドスの聞いた声を発したのでした。すると、コワモテの板前さんが振り返って叫びました。
コワモテ板前
”おれのバイク ちゃうわ!”
えっ。・・・・・(頭真っ白)
このシュチエーションから見て料亭の配達用バイクでは??
なぜにあなたはちがうというの??
なんでじゃあバイクを起こしているの??
はっと気付いた僕は気合いをいれて言葉を発した分、倍返しのドスの聞いた言葉にしたたりおちる冷や汗と共に冷静になってしまいました。
IQ180になっている自分をもう一度フル回転させてよく現場を見てみると、バイクの後ろについているカゴに書いてあるではありませんか。
ピザ リトルパーティー・・・(T.T)
ピザ屋が割烹着でピザ配達しない・・・
間違いだよ~
あんた間違いだよ~
勘違いだよ~
本日2回目の神の声が聞こえました。(T.T)
あわわ、やってもうた。この人は倒れたバイクを起こしてられた善良な板前さんだったんだ。ちょーあせりました。事故であせって、人間関係であせるとは・・私は超ハンサムでヒゲの似合う板前さんに平謝り。
”バイクを起こしてはったのでてっきりバイクの所有者だと・・本当にすいません。すいません。勘違いでした。×10回ぐらい”
快く許してくださった超ハンサム板前さんは(さっきまでコワモテ)状況を理解していただいたらしく、
板前
”こんな所に止めてたらそりゃこけるわ、しかも店の前に止めやがって”
とかなり・・
切れ気味♪。
仲間GET!!しかもタクシー運転手に続いて本日二人目。しかも超コワ。いや、もとい、ハンサム板前さんがついてるなら怖いものがない!
どうやらピザの配達人はその料亭の上の階にピザを配達しにいっている様子。新しくできた仲間(笑)と降りてくるのを待ちました。(待っている間、一緒に待っていただいてありがとう。僕一人では心細かったです。。超ハンサム&ひげの似合う板前さん。)
しばらくするとピザの配達人が降りてきました。事情を説明したところ、すぐに納得していただいて
ピザバイト君
”おれなんて事をしてしまったんだろう”
と自分を責める好青年。あやまり倒してきてくれて僕もさっき板前さんに切れちゃったので(笑)もう怒る気もなく、その場で好青年と車の傷を僕ははじめて見ました
”あ 最悪、(T.T)アルピナのデコラインがもう1本増えてる!”
フロントドアからリアドアトランク周辺までくろ~いスジがはいっていました。終わった・・傷だらけや・・・とおもって傷の深さを確かめてみようと触ってみるとなんと傷がとれるでありませんか!ん?これはゴム樹脂がついてる。でもあんだけ音がしたし、ただでは済んでないだろとオソルおそるゴムを指でムニムニはがしていきました。はがしてみるとほとんど傷がないと思われたのです!はあ、助かった・・・ 不幸中の幸い。
(この時は暗くて見えなかったので家に帰って確認すると打ち合わせをして好青年とは後ほど別れる。)
(あとで明るい所で見てみるとほぼ傷はなかった)
その後 警察を呼んで処理していただきました。警察官さん歩いてこられてご苦労さまでした。警察官さんが帰ってから、やはり板前さんのことが気になり、好青年もいっしょにもういちど店の前で起こったできごとでもあったので謝りにいきました。
すると板前さんは
板前
”おう! 解決したか! よかったな♪ ニカ!(白い歯)”
といっていただきました。良かった。良かった。廻りのお酒が入って紅い顔をしたお客さん数人が口を揃えて言いました。
周りの客
”ボク~♪(私に向かって)
大将(板前さん)がむかつく!。(僕を)殺すとかいってたで~”
って・・・・・え・・・・・・殺す?
う~ん・・・・今回の事故を
酒のさかなにできたことで許してくださいと願うばかりです。帰り際に”また飲みに着てや~”と言われたので菓子折りでももっていこうかと思います。飲みは・・
お断りします。
今回の事故で傷もほぼなく助かったのは、どう考えてもクオーツガラスコーティングのおかげでした。見た目の汚れ等にも強いですが傷にものすごく強いものだと関心しました。車のBODYがまるで強化ガラスみたいです。あれだけの衝撃とすりあとがのこるなら普通だったら傷だらけのはずです。ピザ配達のバイクはボコボコでしたもの・・
実際に自分の車で実験はしたくないですが・・・クオーツガラスコーティングを施行していてほんとに良かったとおもいました。
家に帰ってから傷の度合いを確かめたので好青年はまだ傷が全然ついてなかったことを知りません。本日、彼(好青年)の喜ぶ声が聞こえそうですね。僕は天使にもなった気分で
”もういいよ~ 傷なかったし~”って
言うつもりです(あほか・・)僕がやさしい人間でよかったですね(どこが・・)
いったい、バイクが倒れる(約1秒)確率×その横をとおりすぎてそれが車に当たる確率ってどんな数字だろう。たぶん雷にあたる確率より低いでしょうね。みなさんも狭い夜道と勘違いにはくれぐれもお気をつけくださいませ(* ̄ー ̄*)。
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