国道迂回路と遊歩道 の記事を覚えている方はいるだろうか。
長野、静岡県をつなぐ国道152号線う回路の兵越峠から遊歩道を通って青崩峠へ向かったのだが
とても「遊」歩道というレベルの道ではなかったため引き返した、という記事である。
今回のドライブのメインディッシュはこんどこそ青崩峠へ到達すること。
前回の反省を踏まえ、静岡県側から侵入し
林道区間ぎりぎりまで車で入る。
国道152から林道青崩線に入り、かなりの斜度のコンクリーロードを突き進む。
1・3車線くらいの道で時折落石も見られる。
行き止まりになるとはいえこの先は熊伏山の登山道もあるため対向車にも注意が必要である。
林道入口付近は絶賛トンネル工事中であり、のちの三遠南信道となるのだろうか。
それとも、本来三遠南信道となる予定であった国道474のような結末をたどるのであろうか・・・
① 塩の道石碑と遊歩道入り口
細い道をすすみ、神社をすぎてしばらくすると見えてくる石碑。
この道は静岡県相良~水窪~長野県大鹿~諏訪までの古道「秋葉街道」で有名ですが
もうひとつの名前があります。
塩の道・・・ソルティロード(゚ω゚)9m ビシッ!!
南から塩を運ぶときにこの道が使われたことから、そう呼ばれたこともあったようです。
石碑の場所から青崩峠へ向かう遊歩道に侵入できます。
車も停めるスペースがありここから20分かけて遊歩道→登山道へ入る感じです。
では、ここで車を降りて遊歩道を歩いて進むことにします。
②遊歩道散策
遊歩道に侵入。
石できれいに道を作っています。
苔むした緑色岩が道祖神となり私を奥へ誘います。
ちっちゃい沢を渡ります。
遊歩道にふさわしい橋が架かっていて歩いてて楽しい。
本当に、兵越峠の遊歩道よりよっぽど楽しい。
なんかよくわかなんないけど信玄が座った岩。
・・・
座ったらしいよ?
でもところどころにこういうオブジェが置いてあると歩いてて退屈しないですよね。
まさに遊歩道って感じで飽きさせない工夫でしょうか。
~~~~~
静かな森を鈴を鳴らしながらゆっくりと進んでいきます。
道も安定しているし、これなら無事に青崩峠までたどり着けそうだ!!
前回悔しい思いをした分、今回はかなり気合をいれて来ています。
ちゃんと道も整備されてるし急斜面もない。
そう、あとは進むだけ!
うおおおお盛り上がってきたあああ!!!!
今度こそたどり着いて見せますわああああああ!!!!!!!!!!
んあああああああああああ!!!!!!!
落石で歩道が潰れてますわああああああああ!!!!!!!!
んあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
木が倒れて道が塞がれてますわああああああああ!!!!!!!!!
③遊歩道合流地点と林道最終地点
すこし広くなっているこの場所。
兵越峠から侵入した場合はここに降りてきます。
ここから青崩峠まであと五分!
でも、そのまえにこの場所をすこし散策してみましょう。
看板に書いてある通り、兵越峠からのルートはここ。
あの時のことを思い出すだけで疲れてきます。
冒頭に林道青崩線の起点の写真を載せましたが
ここがその林道の終点です。
地図をみていただければわかりますが、じつはここまで車でこれます('ω`)
でも、すこし広いっていうだけで車を止めるには心もとない場所なので
ここでの駐車はあまりオヌヌメできません。
どうなのでしょう・・・
本来ならここ国道として開通させる予定だったのだろうか。
地盤が弱く国道を通すことはあきらめてしまったが
高速道路はあきらめずに工事しています。
西側にトンネルを掘るみたいなのですが・・・
さて、どのくらいかかりますかなぁ・・・。
④青崩峠石碑
③の場所から遊歩道を歩き数分・・・
色づき始めた山と木々を眺めつつゆっくりと進み・・・
ついに見えてきました!
到達ですわ!!!!!!!!
立派な石碑が建っています!!!
兵越峠の遊歩道よりよっぽど安定したルートでした。
さらにこの時期なら紅葉を楽しみながら歩けるので
とても楽しい散策になりました。
さて、コーヒーでも飲みながらゆっくりしましょうか。
静岡県側
紅葉した木々の合間からメジアンライン(中央構造線)によって生まれた水窪の山が顔を覗かせている。
こんなところまできたんだ・・・
風に揺れる木の音にまじってカサカサパリパリ音がする。
何か生き物の足音にも聞こえるこの音は枯れた葉っぱが落ちる音。
生き物の足音ではなく冬が少しずつ迫ってきている足音ということだろう。
長野県側
こちらも木が育っててちょっと見づらいかな。
でも、紅葉している山と遠山郷の里山がとても美しく感動的な景色でした。
なにより山しか見えないのが本当にうれしい。
ちなみにここも未開通国道上にあります。
まあ間違いなく車道では無理でしょうなぁ・・・
そして脇に熊伏山への登山口があります。
頂上まではここからさらに2時間みたいです。
~ ~ ~ ~ ~
車に戻りましょう。
本当なら長野県側にも降りてみたいのですが
あちら側は結構急な斜面で大変そうでした。
帰りの運転のことも考えるとあまり体力を消耗させたくなかったので
おとなしく静岡県側へ戻ることにします。
さて、この青崩峠は中央構造線が走っている場所で
閃緑岩や黒雲母帯、董青石帯などの領家変成帯です。
「青崩峠」 とは文字通りの場所で
中央構造線の破砕帯であるため昔から崖の崩落は珍しくなかったらしい。
そしてその崩れた岩肌が青色であったためこの名前になった・・・とされている。
意識して岩や遠くの山を眺めながら足をはこんでいたのだが
確かに閃緑岩と思われる緑色がかった岩やすこし色の黒い岩肌などがみられた。
今回の冒険も無事終わることができました。
本来この道は秋葉街道・塩の道と昔からの古道で
掘り下げてみるといろいろな歴史と言い伝えが眠っています。
もし興味がありましたらこの青崩峠国道未開通区間だけでなく
いにしえの街道としての青崩峠も併せて注目していただきたい。
それでは、かなり長くなってしまいましたがこれにて失礼いたします。
尾張