愛知県の豊田市、国道153号線沿いにある伊勢神宮遥拝所(ようはいじょ)に行ってきました。
んんん?遥拝所って?なんで三重県でもないところに伊勢神宮?
んーそうですね、まずはこの場所についてお話ししましょうか。
名古屋から飯田を結んでいる
飯田街道(中馬街道)という古くからある街道で、
ここはその難所であったとされる伊勢神峠。
ネイティブ愛知県民のなかでは有名な「伊勢神トンネル」がある場所です。
もともとは石神峠という名前だったのですが・・・
伊勢神宮に参拝したいけど遠くてとても行けない、体の調子が悪くて拝みに行けない・・・
などで伊勢神宮へ行くことができない人のためにここに遥拝所が建てられました。
そしていつの日か石神峠から伊勢拝み峠、伊勢神峠と名前を変えていったとされています。
たしかに、地図で見るとこのあたりの地名は「石神」となっています。
古くからある
飯田街道(中馬街道)は現在も東海自然歩道の一部として歩くことができます。
この場所は現道、旧道、古道と三世代にわたる道が存在して「道の博物館」とも言われるらしいです。
あ、もうひとつ付け加えると「中馬」というのは馬の背に荷物を載せて運ぶ業者さんのことなんですよー。
うーん、どんどん好奇心が満たされていきます、もっと知りたいですね!
では、その伊勢神峠にある遥拝所へ行ってみましょうか!
どんなところなんですかねぇ?ここにそんな場所があるって知ってからずっと気になっていたんですよ!
①
まずは伊勢神トンネル現道の手前、ドライブイン伊勢神からスタートです。
ここからトンネルに入らず国道153号を外れて旧道を歩いて登っていきます。
ちなみに現道のトンネルは
飯田街道の第三世代道路となるのですが・・・
現道とはいえ、こちらのトンネルもかなり古いものですねー。
②
1㌔ほど旧道を登って二つ目の分岐点、ここに伊勢神峠への入り口があります。
左奥の小さい道が伊勢神峠への道。
右奥のトンネルが伊勢神トンネル(旧道)。
左手前が登ってきた国道153へつながる道。
右手前が県道33へつながる道。
で、左奥の峠道へ進むのですが・・・
そのまえに伊勢神トンネル(旧道)にご挨拶しに行きましょうかね
画像は夏のやつを使いまわしです
このトンネルは
飯田街道の第二世代道路となるのですが
明治30年、1897年にできたトンネルですので車ではなく馬車を通すことを目的に作られました。
100年を超えているトンネルですので、きっと神様が宿っていると信じています。
③
なかなか険しい山道ですが、ちゃんと歩道が整備されてとても歩きやすいです。
ですが、クマが出る恐れもあるのであたたかくなったら熊鈴等を用意しておきましょうねー。
そんなこんなで見えてきました、遥拝所!
でもその手前で分岐があって、峠の奥へ行く道と遥拝所に行く道があります。
遥拝所に行く前にちょっと峠の奥を見てみましょうか、いえ、さすがに峠を踏破するわけではないですよ・・・。
切通しですねーまさにネイチャーって感じです!
ここが
飯田街道(古道)にあたるところでここが第一世代道路・・・ということになります。
はーい伊勢神峠ですよー。
おやおや、なにかありますね、ちょっと見てみましょうか。
まず手前にみえるお地蔵さんが馬頭観音さんですね、峠を越える馬のために作られたとか・・・
奥に見える立派な杉は・・・
尼さんが立てた杖が根付いたものがこの杉だと言われているんですねー・・・
たしかに周りの木とは違う佇まいを感じます。
では、先ほどの分岐にもどって今度こそ遥拝所へ行きましょうか。
④
さあさあ到着です!ここが伊勢神宮遥拝所!
うーん、サンクチュアリ!そして鏡餅!
さあ、ここから伊勢神宮の方角へ初詣といきますか!
・・・・
・・・
両手を合わせて祈りを込めた想いの力。
遥か遠くの伊勢神宮に届きますように・・・
・・・伊勢神宮まで車だと高速道路をつかっても2時間半くらいかかるんですけどちゃんと届きますかね?
さて、では遥拝所をすこし散策してみましょう。
おおっ水瓶ですかね!でもさすがに水は入っていないようですが・・・
ものすごく時間の流れを感じますね。
景色はこんな感じですが・・・残念ながら雲がおおくて遠くまで見通せないのですが
肉眼ではたしかに鈴鹿山脈がかすかに見えた気がします。
伊達に遥拝所を作ったわけではないのですね、
豊田の山奥なのにもかかわらず本当に伊勢湾を望むことができそうです。
・・・寒くなってきましたね、そろそろ戻りましょうか。
帰り道もこんなかんじです。ちゃんと手入れしてある道なので今でこそ安心してとおれるのですが
昔はやっぱりすごかったんでしょうね・・・。
ずいぶん長い記事になってしまいましたね・・・
伊勢神トンネルは記事にしたこともあり、
歴史もいろいろと調べていてここに伊勢神宮の遥拝所があることは知識としては知っていたのですが
やはり百聞は一見に如かずといいましょうか、本当に歴史を感じることができる素晴らしい場所でした!
飯田街道や塩の道・・・古道は興味をそそる面白い物語がたくさんありますね。
まさに道に人あり歴史あり!
今年も一年たくさん好奇心を満たしていきますよー!
尾張