たまには車以外のまじめネタってことで^^;
私は製薬会社(タミフルの会社ではありません)に勤務しています。そのうえでの発言とご理解下さい。誹謗中傷まで含めあらゆるコメント歓迎です。
いま、
タミフルが話題ですよね
みなさんそれぞれの立場、環境で受け取り方は千差万別かとは思いますが、私はこの手の報道を眺めていると、常々、マスコミっつーのは、表面上の正義を振りかざし、世間を煽ることしか能がないように思えてしまうのです。
今回の問題を私なりに整理すると、いまのところ大きな問題点は
①
副作用そのもの
②
厚生労働省の対応
③
中外製薬の寄付金問題
①:副作用のない薬は存在しません。その薬の有効性がもたらす有益さが安全性上のリスクを上回ると考えられるのであれば、国は薬として認めます。今回の「異常行動」という副作用は、対象が子供であることや、その発生メカニズムが不明であることから話題性があります。しかし、タミフルが患者にもたらす利益は考える以上に大きく、多くの高齢者の生命を守っているのです。本当にインフルエンザをケアしなければいけないのは、その罹患が生命を脅かすことになる高齢者なのです。子供のインフルエンザにタミフルを使いすぎなんですよね…
危ない薬でも、適切に情報が提供され、お医者さんが慎重に処方することで副作用は減らすことができるのです。患者の会やマスコミのヒステリックな反応により、優れた薬が世の中から抹殺されてしまうことだけは避けなければならないと思っています。
②:厚生労働省は薬害エイズ問題で騒がれてから、非常に対応は良いです。一部、患者の会やマスコミが「異常行動の副作用を隠した」などのように言っていますが、そのようなことは業界内から見るとありえません…
当局は日々集積される副作用報告から、さまざまな薬に対し、添付文書の改訂を製薬会社に促します。日米貿易摩擦の問題としてあちらの議員が脅しを入れてくるファイザーであろうと、国内最大手の武田であろうと容赦していません。たかが中外製薬の薬ひとつに、当局が肩入れせんでぇ、、てなことろです。
ちなみに今日、安全性情報の取り扱いから言うと、米国FDAや欧州各国の規制当局よりも厚生労働省は厳しいです。(おかげでこっちの業界はヒーヒー言ってるんですが^^)
③:世の中は「また…」って感じなんでしょうね、、、 製薬会社のイメージって悪いんですよねぇ、、TVドラマなんかでも、いつも悪役だし(笑
タミフル被害者の会は、国への要望書で「大金を渡しながら、企業が何も期待しないはずはない。資金提供で、研究がゆがめられてはならない」と主張し、当事者の大学教授を研究班から外すように要望しているそうです。(単に被害者の会にとって都合の悪い意見を持っている教授というだけのような気がしますが)
誤解を招くような相手への寄付は常に気をつけなければならないと思うのですが、被害者の会のコメントは短絡すぎるなぁ、、と。「賄賂渡してデータ捏造」なんていうTVドラマの世界と結びつけちゃっているんでしょうね。そんな被害者の会や患者の会も、違う製薬会社から寄付金もらってるという落ちも多いんですが…
コンプライアンスが厳しく問われる今の時代、被害者の会が想像するようなことが実際に行われていたのであれば、雪印や不二家のように企業そのものが再起不能になりかねません。そんな危ない橋はみなさん渡らないですよね、、 我々も同じです。(③は真相はわからないことなので、あくまでも私見です)
みんカラでこんなネタ挙げるとどんなことになるか。。。
個人的興味からの実験です。軽く流してください^^;
Posted at 2007/03/22 01:03:23 | |
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