
この週末ほぼ満開となった横浜の桜――。気温は高めながら一日どんより曇ってスッキリしないお天気でしたが、今日はお花見を楽しみました。
桜って不思議ですね。花びら一枚は限りなく白に近いのに、集まると何とも言えないあの淡いピンク色に染まる。普段は自己主張せず控えめなのに、年に一度、まるで申し合わせたかのように一斉に咲き誇り、存在感を爆発させる。あの荒々しい木肌からは想像もできないほど可憐な花を咲かせる。
この時期になると、こんなところにも桜の木があったのかと気付かされます。そして、あっという間に散りゆくあの儚さがまたいいんでしょうね。散り際の桜吹雪もキレイで好きです(*^-^*)
でも、いいことばかりではありません。以前住んでいた家の裏山に大きな桜の木が何本かあって、花の時期はキレイでいいんですが、散った後の花びらや樹液、毛虫や落ち葉などで、木の下に停めていたクルマは言うまでもなく手入れが大変でした(-_-;)
桜と言えば多くの人がその代表的な品種の「ソメイヨシノ」を思い浮かべると思いますが、その「ソメイヨシノ」が今、危機を迎えているようです。
日本全国で戦後一斉に植えられた「ソメイヨシノ」が、寿命を迎えようとしているというのです。「ソメイヨシノ」を増やすには接ぎ木しか方法がないため、日本中のソメイヨシノはDNAを同じくするクローンといっても過言ではなく、そのため個性がなく一斉に咲き、同じ病気に同じようにやられてしまうそうです。
日本中で多く見られる「ソメイヨシノ」の桜並木では・・・
・同一クローンなので隣の木を別個体と認識できずに枝が交差してしまう
・植栽間隔が狭くても互いに枝を交差させながら高く広く枝を伸ばしてしまう
・交差した枝が日照不足で枯れ始めると木が弱ってくる(樹齢30~40年ごろ)
・樹齢40年を超える桜並木は名所となって多くの花見客が訪れ、根元を踏みつけたり太い枝が剪定されたりして、さらに木が弱ってくる
といった問題が起きているとのこと。
「ソメイヨシノ」の桜並木を調べると、樹齢40年くらいで急に腐朽が進み、樹齢60年を超えると”倒木の危険レベル”のものが8割近くに達するそうです。しかも、「ソメイヨシノ」は桜の中で最も「てんぐ巣病」という病気に侵されやすく、放置しておくと並木の中で次々と伝染し、蔓延してついには枯死してしまうそうです。
そこで今、「ソメイヨシノ」に代わる品種として注目を集めているのが、「ジンダイアケボノ(神代曙)」(上の写真)です。「ソメイヨシノ」と花や開花時期が類似しており(「ソメイヨシノ」より花の色が少し濃い)、木そのものは「ソメイヨシノ」ほど大きくならず、病気に強く、街路樹には最適とのことで、「ソメイヨシノ」の後継として次第に各地に植栽され始めているそうです。桜と言えば「ジンダイアケボノ」という日が来るかも知れませんね。
Posted at 2016/04/03 20:34:55 | |
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