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2025年03月02日 イイね!

ベルハンマーにかかる疑問

いわゆる「案件」なんだろうけど、Youtubeを見てもブログを見てもベルハンマーなる高価な油のインプレがたくさん上げられています。私は小学生のころ…モータロイとかマイクロロン全盛のころ…から父親のオートメカ誌を読んでいたせいかオイル添加剤に興味がある変な少年でした。のちに自分で車両を所有し整備しいろいろ試した結果、ガチなのはGRPだけかなぁと。ただ、現在は大メーカ製(石油メジャーや潤滑油専業メーカ)の油脂類の性能もバリエーションも大きく広く向上しているため、特殊な嗜好でもない限り安価で信頼性に富む一般市販の油脂を用い、あえてスペシャルな要求を満たすならその中でも高級品を使うだけで十分すぎるのではないかと考えるに至りました。

偏愛嗜好のためにはオイルにはGRPとグリスにはチキソグリースの使用でもう添加剤遊びはいいかなと思っていたところに、数年前からベルハンマーなる添加剤の名を目にするようになりました。当然昔からの添加剤オタクの私は調べ、使ってみました。感想は「??」よくわからない。

効果を「体感」で評価することは不可能で、アルミテープとかアーシングとかSEVみたいな宗教の話になってしまう(ちなすべての宗教は洗脳装置です Byゴータマ・シッダルタ)。

いやしくも技術者を生業としている私は、性能は「規格」にのっとって「測定」して「数値」で表現するのが最も正確な評価方法だと考えます。特に機械装置に用いる油脂類の性質はASTM手法とかNLGIなどの規格で測定・評価方法が定まっています。

私は今グリースについていろいろ調べているので、グリスの話に絞りましょう。ベルハンマーグリス2について定量的な性能を調べると、極圧性を表すシェル4球試験と摩耗試験の結果が見つかりました。潤滑には様々な状況があるけれど極圧性とは金属同士が高い圧力で押し付けられ、グリスでは潤滑が油膜ではなく極圧添加剤の作る膜が主に潤滑を担う過酷な状況を言います。この性能を測るにはいろいろなやり方がありますが、グリスでよく用いられるのは「シェル高速四球耐摩耗試験」というもの。



この試験は4つの鋼球をグリスの中で力をかけ続ながら摺動させ、焼き付く寸前の力を測るもので数値が大きいほど性能が良いとされます。ベルハンマーグリス2のシェル高速四球耐摩耗試験WLでの結果は2452N(ニュートン:力)。

一方、広く一般的に使われている極圧性を備えたリチウムグリース(ホームセンターで500円くらいで売られているアレ)相当のエピノックグリスAP(N)2だと、この数値は3090Nでベルハンマーより優秀。同じくホムセンで売っているモリブデングリス同等の、モリノックグリースAPでは3923N。

私が使用しているチキソグリースでは7350N以上です。正確には改良版のウルトラスーパーチキソグリースを愛用しているのでもっといいと思いますが、測定限界で測れないとのこと。

潤滑は極圧性能だけで決まるものではないものの、安価なホムセングリスよりも極圧性が低いというのはどうかと思います。価格は数倍するのです。例えばホイールベアリングなどに用いられる軸受けに充填される場合、極圧性は重要です。

次に耐摩耗性能ですが、ASTM D2266で規定され、四球試験のときにできる傷の大きさ。当然小さい方がよい。

ベルハンマーグリース #2  0.41
idemitsu エポネックスIM  0.40 (一般的なリチウム極圧グリース)
チキソグリース #2     0.30

Youtube「カーネルヨンダース」さんの動画のなかに、ベルハンマーグリスをサーキットでテストしたものがあるのですが、むしろパフォーマンスが若干落ちていることがわかります。

これはさもありなんと思います。日本製のベアリングに用いられるグリースは非常に高性能なエステル系などの基油+高性能な添加剤が使われて日本製ベアリングの高い信頼性を支えています(例えばマルテンプSRL)。そこらの安いグリースが入ってる訳じゃないのです。

気になったのがカーネルさんの動画にあるように油分が分離している様子が見て取れること、またカタログデータの稠度(柔らかさの程度)データの値が柔らかすぎるように思う。#2稠度を謳う割に柔らかさは325という数値で、これは稠度の規格でいうと本来なら#1。

以下は私の妄想。以下はベルハンマーグリスの話じゃないです。
大手メーカの作る極圧性のあるリチウムグリスに、油状の減摩剤(有機モリブデンとかZnDTPとか)を混ぜたものを作る。ベースがしっかりしているから致命的なクレームは来ない。でも混ぜてるだけでベースから調合してる訳じゃないから稠度が下がるし、油分離も悪化しちゃう。稠度が低ければ粘度が低いことに近く、低荷重状態での見かけの粘度が下がって抵抗が減り性能がいいように「見える」。

私の意見としては一般的な軽い極圧リチウムグリス相当の性能であって特に尖った特性はないがおそらく致命的な欠点もない。ただ価格は高いので同じ金額を出して協同油脂とか日本グリースとか出光やENEOSの高レベルのグリス(たとえばマルテンプシリーズなど)をモノタロウやAmazonで買った方がよいのではないか、ということで冒頭の見解に帰着してしまいました。偏愛趣味者はチキソグリースをどうぞ。
以上妄想終わり。

売り方はうまいと思わせる。ガチ性能のGRPの真逆の戦法で、実戦で性能が劣れば即クレームか取引停止のBtoBのシビアな世界ではなく曖昧なコンシューマを相手にする(GRPは工業用途しかほぼ相手にしてない)。インフルエンサーに製品を渡し、Positive評価をしてもらう、ホムセンに売り込み棚を確保して目につかせる、など。今どきの売り方というかTEMUなんかと同じですね。

この売り方には既視感があります。ちょっと前までサビ転換塗料について調べていたんだけどサビ〇〇ーoooとそっくり。OEM元は歴史と技術のある塗料メーカ。BtoCに力を入れてやっぱりサビ取り系Youtuberに無償提供して売り込んでる。よく調べてみてください、同じ性能のものが2/3の値でひっそりと売られてますよ。
Posted at 2025/03/07 13:39:54 | コメント(1) | トラックバック(0) | 整備 | 趣味
2025年01月01日 イイね!

これからのオートバイに望むこと

これからのオートバイに望むこと2025年をなんとか迎えられました。また一つ年をとり健康寿命が短くなるわけですが、身体もケアしながらなんとかDucatiを楽しんでいこうと考えております。

さて、昨年試乗したオートバイや、試乗が動画等で提供されているオートバイのインプレを見ると、気になる傾向がある。それは「乗りやすい」と言うこと。果たしてオートバイは乗りやすい方向に進化してゆくべきなのか?!

乗りやすさ、とは何だろう。むろん様々な技術要素の着地点の総合でこの言葉が生まれるのではあるが、私は以下の点が大きいのではないかと考える。主にエンジン特性だ。

①エンジン1回転の特性にトルク脈動がなく、スロットルを開けただけスムースに出力が出てくること。
②振動が極力抑えられていること。
③エンジンの低回転から高回転まで1つのギアでの守備範囲が広いこと。
④操舵や体重移動に対する車体の反応がリニアで予測をしやすい。
⑤ブレーキの絶対的な制動力と制御性が良いこと。
⑥操作が簡単で、面倒がないこと。

我が国では未だに直列4気筒(IL4)信者のような人がいる。好みにケチをつける気はないが自分は1気筒当たりの容量が大きければ大きいほど面白いという考えなので例えば250ccのIL4なんかはふけ上りのかったるさやアクセル小開度時のギクシャクの大きさが許容できない。さらに大型クラスになると今度はクランクマスも大きくバンクがドッコラショとなる。ただIL4は一般的に乗りやすいと言われる。それはそうだ、気筒容積が小さいので1燃焼での発生トルクが小さいうえにフライホイールマスが大きいのでトルク変動はさらに小さくなり御しやすく感じる。1次振動もない。ただ巨大な2次振動はバランサーで抑えるしかないし、スロットル開閉でのフリクションによるギクシャク感は消し難い。
正直言うと私はIL4には飽きてしまった。

話がのっけから逸脱した。振動などのことだ、私が言いたいのは。

たとえばGSX-8Rのエンジンは新開発のパラ2で、スズキとしては廉価版エントリースポーツと言う位置づけ。上位にはIL4のモデルを持つからだ。これ、270°クランクの設計ながら"新開発"バランサーにより実用域での振動がほとんどないそうだ。また、カワサキの650ccも振動が同じく小さい。これは実際に試乗したのでその通りだ。またW800はあのスタイルから想像もつかないが、異様と表現してよいほどにスムーズかつ振動がない。これらオートバイ、皆さん乗りやすい乗りやすいとおっしゃる。

私が気になるのは、この低振動・無振動・ウルトラスムーズなオートバイが果たして良いものなのか?ということ。この特性はもうお気づきの方もいるかもしれないが電気モーターを使えば完璧に実現できる。サウンド?はマツダ車みたいにスピーカーから出せばよい(笑)。

しかし、それでは内燃機関を操る楽しみというもっとも根源的なものを置き去りにしてしまうことにならないか。本来内燃機関は乱暴で非線形でうるさくて振動もひどいもの。だが大昔から我々の先輩はこのエンジンを掌中とし御していくことに喜びを感じていたのだ。だから実用車以外の多種多様な自動車・2輪車が世に出てきた。

モビリティの実用面だけ考えれば4輪車にかなうわけがなく、2輪車市場は急速かつ明確にある程度のオトナが趣味嗜好で購入する楽しみの道具になっている。趣味のものなんだから少しハゴタエがあるモデルのほうが面白いんじゃないか?低速でギアが合わずエンジンが文句を言うならシフトダウンして正確に車速に合わせるよう操ればいいし振動で手がしびれれば休息をとって景色を眺めればよい。クラッチ操作に疲れても同じことだ、第一ツーリングなんて走る合間の休息が目的になっているようなものだ。

趣味の道具は面倒くさい方が絶対的にいい。プリウスは趣味車足り得ないが、MTの軽トラはそれなりの楽しみがある。あんがい軽トラは味わい深い。

だからメーカーのマーケッターたちよ、ライダーから楽しみを奪わないでほしいのだ。スムースなエンジン、超低速から引っ張っても何も文句を言わない特性、勝手に変速するミッション、何の振動もなく音でごまかす偽の鼓動感、こういったものはユーザフレンドリーと言いつつその実内燃機関を操るという根源的な楽しみをライダーから奪い、バイク文化を蝕みいつか破壊してしまう危険なものだとさえ思うのだ。

ヤマハのMT09に試乗した時、その音と振動に好感を持った。ざらざらとした振動を残し、吠えるが決してうるさくない吸気音の作りこみなど、さすが楽器会社をDNAに持つ組織が作ったものだ、と感じた。MT09はスタイルが好きではないが、XSRは購入したいモデルだ。
一方トライアンフ765の試乗では、エンジンへの感慨は何もなかった。爆発間隔なども違うが、こうも差が出るものかと思った。

(私は楽器の方のYに十数年勤務したがあそこの企業文化は独特。一言でいうと「脳筋が浮く職場」。半分趣味で楽しみながら自分の好きなものを緻密に作りこんでいくことが好きな連中が多い。2輪のYも話は聞いていたがやはり似た文化)

ドゥカティのテスタストレッタ系のエンジンも実に面白い。なかなかいうことを聞かないが、きちっと操れた時の楽しさは格別。弾けるようなエンジンだ。

逆に、もっともっと「感性・官能」に訴えかけるオートバイづくりはできないものだろうか。奇抜だったりメッキピカピカなどの見た目の美しさも結構だが、振動や癖までもを作りこんだらそれはきっと熱狂的なファンがつくと思うのだがどうだろうか。逆にそれができないメーカーは早晩死に絶えるように思う。むろんそれだけではダメなのがHDを見ても悩ましいところではあるが。
Posted at 2025/01/03 14:21:36 | コメント(1) | トラックバック(0) | オートバイ | クルマ
2024年12月27日 イイね!

代車

代車ちょっと車を調整する機会があり、ディーラーに預けた際に代車としておそらく最新型のアクアをお借りした。以前もコガネムシみたいな色のアクアを借りたが、おそらく今回の方がグレード上だと思う。

私は先代アクアのデザイン、特にあのカリアゲみたいなテールゲートのラインと意味不明なリアコンビランプのデザインが醜悪に感じそれだけでこの車はないなと感じていたが、FMCされてあのいやらしさは少し減った。それでも吊り上がった目のようなブレーキランプはフリードと並びやはり好きになれないが。(フリードはさらに荒っぽいPWM制御の照度コントロールのせいでゴーストが生じてきわめて醜い)

ただし乗ってみると、優秀なコンパクトカーだなあというポジティブな印象。とにかく違和感が全くない。カロツーHVで感じられるTHS2の完成度の高さのまま、小さく軽くなった印象で、加速も減速も変な段付き感やディレイのようなものがなくナチュラルで人間の感性に合う。

ハンドリングもこの手の車にしては比較的タイトな作りになっており、ダンパーが若干緩いかなとは感じるがそれでも節度のあるものでハンドル操作から回頭を始めるまでの過渡特性は比較的クイックでソリッドより。ZC31Sからの劣化に衝撃を受けたZC33Sなどのグニャグニャボディとは一線を画すTNGAのしっかり感に終始する。

唯一嫌だなと感じたのがプリウス型のシフトノブ。あれは従来型のシフトを使っていた身からすると混乱しやすい。ヤリスのように従来型がよかった。ここはユーザへの不便の押し付けであると感じる。

細かいところではエンジン音が若干ざらついていたりタイヤのグリップとダンピングがもう少しあればなぁとか椅子表皮が今一つとか細かいところにコストダウンは感じられるものの、走りの組み立てに無理のある部分や変な演出、デザイン優先のユーザへの不便の押し付け(マツダに顕著)のようなものもあまりなく、日常の足としてはとても質の高い乗り物だと感じた。

走る止まる曲がる見るがナチュラルにできていると運転時に余計な思考力を使わずに済むので安全だし疲れない。

軽のハイトワゴンが全盛だが、あれはそう運転しやすいものではない。サスペンションやタイヤがプアーな割に重く重心も高いので操舵のたびにふらつきが出るし横風にも弱い。ブレーキング時のノーズダイブも大きいので視線を動かされる。エンジンは回転数で出力を稼ぎをCVTで大きく減速してトルクとしているためふけ上がるまでに時間がかかる。これは大きく加速するときのみならず細かな速度制御時にも起き、大きな出力タイムラグとなって現れる。椅子はホールド感の全くないベンチなのでG入力があるたびに身体が揺すられる。視線や三半規管の揺れは認識誤差を増大させる。

人間はラグや揺れを学習し慣れてしまうが、ラグを予測し先取り操作するか、ラグに任せて緩慢な運転になるかする。前者は脳の処理能力を使うので疲れるし後者はそういうダラーっとした運転手が公道上にあふれ、こういう運転手は積極的に操作をしない空走時間が長いので危険。

同じようなネガは今はやりのSUVとか高級wミニバンにもある。これらは総じて視線を移動させられる機会がおおく重く長いので挙動の時定数が大きい。

アクアはセダンを切り詰めたような昔ながらのコンパクトカーだが低く座り視線の揺れが少ないというその昔ながらの良さを基盤として持ち、さらにしっかり考えぬかれたナチュラルな特性を持つ。価格は比較的安く装備は特に不満を感じることもない。特に女性ドライバーや若い方、お年寄にも積極的に勧められる、よいベーシックカーであると思う、シフトパターンさえ問題なければ。
Posted at 2024/12/27 07:45:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | くるま諸々 | 日記
2024年11月09日 イイね!

燃費プログラム

私のカローラツーリングHV WxBの代車、カローラツーリング1800ccガソリン。

乗り始めた当初に感じた違和感、特に常にふらふら左右に揺れながら走るとか手ごたえ足ごたえが心もとない件を知人に話したら「トヨタって昔からそうだよね」って返答だった。やっぱりみんな同じようなこと思ってたんだなぁ。そして、そうでないPositiveなセッティング(現在の私のカロツーHV WxB)にもできるのにそれをやらないトヨタってなんだろう。そのあいまいなセッティングの方が良いという層があるってことなのか。

シートを後ろ過ぎに決め背もたれを倒して漫然と運転するB層にはこのほうがいいのかもしれない。

そして今最大の違和感が「空走」。アクセルを戻してもエンブレがかからない。全くかからないことはないのだがわずかな減速感がアクセルオフから1秒以上たってからあるだけというのは従来の内燃機関車に慣れた身には大変気持ちが悪い。進路変更や交差点を曲がるだけという動作でもアクセルオフすれば荷重が前輪に移動しサスペンションが本来は仕事をするはずなのにそれができず、サスが伸び切ったままでの旋回をせざるを得ない。姿勢が安定せず視線の上下動が起き、怖い。

この空走は燃費向上のためにあえて作ってあり、そこには人間を信用しないエンジニアリングが存在する。人間のアクセルワークはラフで脈動が多い。アクセルオフされるたびにエンジンブレーキというロスを発生させれば間違いなく燃費は悪化する。だからアクセルオフはある程度連続しない限り無視して空走を継続させ、実燃費を稼ごうという考え方だ。

ワタクシはこのやり方には賛成できない。なぜアクセル操作の脈動が生じるのかをまず考えるべきで、それは小開度からわっと出るパワー感を演出するために敏感にしてあるECUプログラムによるエンジンの味付けのせいだ。ちょっと踏むだけでも想定よりも大きめにパワーが出てしまうという非線形さが問題なのだ。人間はそれほどアホではない、少なくともECUよりは賢い。いびつな特性の上にさらに妙な制御をかけるからどうにもならなくなり気持ち悪い挙動となり皆が車を嫌うようになるのだ。

単純に乗りにくい車と感じた。長時間を共にするのはストレスだろう。

俯瞰して考えれば、もうガソリンエンジンというものの構造も制御もいきつくところまで行っていてつまらないことをするぐらいしか燃費向上の手がないということなのだろう。HVではエンブレのペナルティは回生されほぼないから自由に発生できる。したがって上記のようなネガは私のTHS2のカロツーにはまったくない。すでに完全にHVが自動車技術を引っ張る時代なのだということか。

さてこれら空走ネガだが、燃費無視ボタン=スポーツモードのボタンを押すことにより雲散霧消する!アクセルオフで直ちにエンブレが深めに生じる。しかし、変速マナーまでもエンジンが高い回転を保つように勝手に変えてしまうからやはり総合的な印象はあまり良くないのだった。
Posted at 2024/11/09 08:14:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | カローラツーリング | クルマ
2024年11月05日 イイね!

全く違う車

ちょっとしたアクシデントで、代車を2週間ほど借りることになった。クルマは同じカローラツーリングなんだが1800ccガソリンの最低グレードの奴(ヨコハマの15インチスタッドレスタイヤが付いていた)。レンタカーだし相手の保険屋はなるたけ安く上げようとするから仕方がない。

乗ってみてビックリ。同じカローラツーリングだから大差ないだろうと思っていたら全く別の車。なんじゃこりゃ!

まず、エンジンとCVTの味付けが「昔のトヨタ」で、踏み始めだけビュッと出る演出がしてあり、微速からゆるゆると加速するなめらかな乗り方が難しく、また時速20kmほどでの低速進行も苦手でぎくしゃくしがち。アクセル低開度での解像度が低いというか、ペダル位置が少し動くと出力が急に立ち上がるような逆エクスポネンシャル(ラジコンをやっている方ならわかるでしょう)が関数として入っている感じ。

さらに巡行時にアクセルオフしてから減速Gが生じるまでのタイムラグがとても大きく違和感が大きい。エンジンブレーキがかからずECUが勝手にわずかにアクセルを開けて空走している時間が1秒以上ある。これが非常に気持ち悪い。たぶん燃費やエミッションのためのセッティング。

さらに違うのが手ごたえ。私のカロツーHV WxB(16インチ化)はしっとりかつしっかりした若干の重さも残したセッティングでリニアかつ分かりやすくてとても好みなんだが、このガソリンモデルはハンドルが「昔のトヨタ」で妙に軽い。さすがに中立付近での不感帯はほぼないのだが軽薄な軽さであまり気分がよくはない。

さらに車全体の挙動というか剛性感というか接地感が少ない。車全体がしなってわずかにふらつきながら走っているように思う。これも「昔のトヨタ」感が強い。WxB以外のグレードは確かシャシ下部のメンバーがオミットされているので多分このせい?もしかしたらブッシュとかダンパーも違うのかもしれない。
(スタッドレスタイヤの影響も小さくはないと思うが)

上記のせいで車格感が一段低く感じた。というか、駆動特性含めてフィールダーの乗り味と同じだ。そして運転が私のカロツーよりずっとしづらい。常に頼りない感覚が付きまとう。

トヨタも細かいことをするものだなぁ、全グレード乗り味は近づけておけば良いものを、安いモデルは安い乗り味にしちゃうとか、まぁ技術??ではあるんだろうけどそういうところにあまり情熱を注ぐのは不毛だと思うのだ。

さらに印象が悪いのがオートクルーズ。コンピュータまでが低速での低開度アクセルの制御に苦労しているのか、平地で40km/hくらいに速度設定すると加速・減速を周期的に繰り返す。そのたびに弱い加速・減速Gが不定期に意図していない状態で体にかかるのでとても不快。背中から不意に誰かに軽く押されたり引かれたりしているような感じと言えばわかるだろうか。

全体的にこなれておらず、特にエンジンの調教が稚拙な印象を強く受けた。

まだある。カロツーは微速バック時に障害物センサーが物体接近を感知すると自動でブレーキを踏んでくれる機能があるのだが、これが動作した瞬間にペダルの反力が急に抜けてブレーキを踏み抜いてしまう。同時にABSが動作したようなガガガガという異音もする。自宅車庫に入れるときにこれがシャッターに反応して動作するのだがこの挙動がとても怖かった。

カローラツーリングを買う方へ。WxBのHVをぜひ選択してください。これ以外は今ひとつです。ガソリン1800とか2000を買わなくて本当に良かった。1500はもっとダメそうな気もする。
Posted at 2024/11/05 18:33:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | カローラツーリング | クルマ

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