MT-09 (MY2020) 試乗

MT-09のインプレをネットで検索するとどこにも出てくるのが「暴力的なトルク」に類するフレーズ。いったいどんなもんなんだろう？昔乗ってたGSXR1100よりも太いのかそれ？って気になって試乗をYSP東静岡さんにお願いしました。

足つきはあまりよくないが不安を感じるほどでもない。アイドリングのエンジン音は太く、ドカのMonsterにあったような不純物が混じったような雑味はない。灼熱の午後2時走り出した。ライディングモードは2固定。

発進時の1,2速では多分これレスポンスを落とす制御が入ってるね、3速にしてガバッとスロットル開けるとタンク中の吸気音がガオ！と吠えてドンと太いトルクで背中を蹴飛ばされたように加速する。かなり低回転からそれが起きる。低速中速域ではGSXR1100よりもきつい加速。

排気・吸気音の演出が利いていて面白いと同時に、この音がある意味不安や緊張を惹起して心理的なリミッターを掛ける安全装置としても働いている。じゃじゃ馬とか暴力的とか言う表現は、効果音によるところも大きいのだなと。加速だけなら今どきのリッターバイクはこの程度はするだろう。

排気音はそこそこ大きく、マフラーを変えたいなどという気にはならない。むしろもっと静かにしたいくらい。音源が近いので吸気音はより大きい。

接地感はMonsterよりはない。あまりワインディングには入れなかったので情報不足だが難しいという感じではない。

んで、このバイクを買うかと言うと非常に悩ましい。ハンドリングが相変わらず優等生すぎるというかつかみどころがない感じ。XSR900になるとフロントへの依存度がもう少し上がってくるという話を聞くと自分にはXSRの方が向いてるのかなと思う。