今日は「黄色」じゃなかったのに

　運勢の話では有りません。
またまたエンコの話です。しかも今度は足車のパジェロの話なんです。

　やっぱり嫌な予感はしていたのでした。しかも半年も前から。去年の春先に自分の過去の失敗を覆い隠してくれる程の板金修理が巧く仕上がって喜んでいたのも束の間、マフラーの遮熱板やワイパーモーターが次々と謎の死を迎えて、とってもサスペンスな感じになっていたのでありましたよ。

　マフラーの遮熱板が落ちる前あたりからアイドリング時などに「クゥワワワワァン」などという変な音がしていたのを、始めは落ちかけの遮熱板のせいにし、マフラー交換後は、元からカラカラ云ってたのがマフラーの異音のせいで聞こえなかったんだろう、と自分に言い聞かせてごまかしておりました。

　しかも昨年４月の車検の時にエンジンも含めて一通り見てもらったと思っていたモノでしたから、加速時にミッションあたりから「ギューン」と音がするようになっても、「ギア鳴りを止めるケミカルでも次のオイル交換の時にでも入れて貰えばいいや」なんて呑気に構えていたわけでした。（全くタワケでした）。

　そう、またまた運命の時は突然やって来ました。本日仕事始めのために、いつもより早めに家を出てまだまだ空いている首都高から中央高速を制限速度いっぱいくらいで走っておりましたら、左の手の下で何かが「ガリッ」。石川SAから合流してくる車をやり過ごして、八王子第２出口に向かうために左車線に移った時の事でありました。

　「あれっ」と思いながら加速しようとアクセルを煽っても「フィーン」と空ぶかしばかりで手応えが有りません。ギアを入れ損なったかなと思って見てもレバーは５速のポジションにしっかりと入っています。

　そんな事をしているうちに出口に到達して車速もだいぶ落ちてきたので４速にシフトダウンしまして出口のスロープを走りますと、ちゃんと加速します。
　「大丈夫かな？」と思ってそのまま空いている16号バイパスに合流し、て赤信号で停まりました。

　それでお終い。信号が青になってギアを１速に入れてクラッチを繋ぎますと「フィーン」。
２速に入れても「フィーン」。３速でも…以下同文。幸い下り坂でしたので重力で前進し道路脇に寄せます。こんな時に頭をよぎるのは「カメラ持ってくるの忘れたぁ」。

　空いているとはいえ結構交通量の多い幹線道路なのでもう少し職場の近くまで移動する事にしました。誰か知り合いに手伝って貰えるかも知れないし。

　ハザードを点滅させたまま重力で発進して４速に入れますと、何気なく普通の車みたいに走ります。あとは信号で停まらないうちに何処まで走れるかです。何度か危機を断続クラッチでやり過ごし、職場の直ぐ近くまで辿り着いたときに衝撃の事実が私たちに襲いかかったのでありました。

　職場の駐車場は丘の上に在ったのです。しかも２速で上がるくらいの急坂を200m程も登ったところに。とても無理だと判断した私は坂の手前のコインパーキングに一旦入れて後から救援を要請しようと思ってしまったのでありました。コインパーキング入り口で歩道を横切るために一時停止したとたんに万事休す。ハイ駄目～。

　段差を上がろうと４速で半クラにしたら９万㎞を越えているクラッチから焦げ臭い煙がモクモク、慌てて戻ろうとリバースにいれても「フィーン」。ひたすら背中で運転席側のドアの縁を押して車を車道に戻します。何とか格好を整えてボンネットを開けていますと、既に８時を回っていまして同僚が次々に出勤して参ります。そんな中、お馴染みの白mini乗りのTさん登場。事情を説明して職場の大型車用のスペースを確保して貰いました。ありがとうTさん。

　後は仕方がありません。最後の頼み、JAFに御登場を頂く事に致しました。って電話番号知ってたっけ？自分。実は運転歴が25年を越えておりますが今まではJAFのお世話になった事が無かったんでした。単に運が良かっただけですが。

　同僚達はみんな出勤してしまったし、試しに「黄色」でお世話になっている41親分の処に電話して見ます。…「お掛けになった番号はただ今電話に出ることができません…」駄目じゃん。「車載の地図にサービスで載っているかも」。暫し家捜しの後、見つけました、その名も「JAFロードマップ（各地のサービス案内付き）」。持ってて良かった道路地図。早速西東京地域を調べます。

　「東京、東多摩、町田、杉並、…」八王子が載っていません。取り敢えず「東京」でいってみようか。近くを教えて貰えるかも知れないし。えーと番号は…「03-46x-o111」あれ？何か桁が少ないような。かけてみますと「プップップ…プープープー」。

　地図の発行年月日を見ますと「昭和57年」。免許を取って最初に買った地図でした。懐かしんでいる暇はありません。たとえ圏央道はおろか外環さえ載っていない地図であっても。

　「そうそう、桁が増えたときにそれ以前の番号は市外局番03の後に3が増えたんだったよな」やっと思い出しました。「03-345x-o111」いってみよー。「プップップ…お掛けになった電話番号はただ今使われていません……（ギクッ）…新しい番号は03-573o-o111です…（ホッ）」。かなり焦りました。（番号は一部伏せ字としておりますが、まあ、JAFの番号だしいいかな）。

　そんな訳でJAF八王子のサービスマンの方がローダーで来て下さり、一旦故障車を職場の駐車場に収容して貰うことが出来たのでありました。

　はい。当然今日入会致しました。


　午後から職場近くのディーラーに電話をかけて修理依頼。
帰りがけに様子を聞きに行ったら「ギアボックスの中、鉄クズしか入ってませんでしたよ、
ギアオイルが一滴も入ってないのによく走ってましたね。」、「・・・・・。」
来週、部品が取り寄せ可能かの確認をしてくれるそうです。

　帰りは電車さ。さびしくなんか無いよ。