
ある条件が重なった時、
たまにWRX STIの床底から
ステアリングに伝搬する振動や
不安を仰ぐような異音を聞くことがあります。
ガガッ! ゴゴッ!
ってな感じに。
”あっ、やってしまった、バンパーすってしまった;”
という感覚が脳裏をよぎる感じです。
この事象に気付いたのは乗り出して間もない
2週間目のことでした。
ハンドルを1回転以上回して、
キツ目の坂道を曲がりながら比較的低速で
登っている時のことでした。
完全にバンパーすったと思いました。
しかし、車を降りて
床下を覗いてみても傷が無いのです。
除いただけじゃ見えない箇所に傷がいっているのかなと思い、
1ヶ月点検の時、
スバルのおっちゃんに、
私: ”床の下すったかもしれん。ちょっと気にしてみて頂けません?”
おっちゃん: ”わかった。見とくよ。”
ってな感じでお願いをして、
その1日後車を引き取りに行った際、
おっちゃん: ”?。どこもすってなかったよ。”
私: ”え?すごい音がしたんですよ。”
”本当にすってません?”
お互い頭の上に?を浮かべ合っていました。
それからちょっと様子見ましょうてな感じで、
その場を後にしましたが、
それから少し乗っているうちに気づきました。
これ私なりにこのWRX STIからの問いかけの答えを
導き出してみました。
ここで考えられる事象は2つ。
・マルチモードVDCの動作介入
・タイトコーナーブレーキング現象
この症状に巡りあうまで、
こんな機能や現象があることなんて知りもしませんでした。
まず、
【マルチモードVDCの動作介入】
おそらく私が初め感じた現象はこちらだと思います。
このマルチモードVDC(ビークルダイナミックスコントロール)は
ブレーキ制御とエンジン出力制御により、
横滑りなどの不安定な挙動を抑える働きだそうです。
機能としては、
1.トラクションコントロール(TCS)
2.横滑りコントロール(VDC)
の2つの機能があります。
キツ目の坂道を曲がりながら登る場面を考えると
おそらく1.トラクションコントロールが働いたのかと思います。
私の考察だとこうです。
曲がりながキツ目の坂道を曲がる時の状況では、
その坂道のキツさ分
単純に内輪と外輪に荷重差が生じ、
そこにトルク差が生まれ、
それに反応したWRX STIはそのトルク差を埋めようと
空転を及ぼしそうな内輪側かな?
そちらにブレーキ制御を働かせたのだと思います。
その動作音がゴゴッ!やガガッ!と
聞こえてきたんじゃないかなと思います。
一応これは説明書の5-34ページのアドバイスのところに
”正常”って書いてあります。
ちなみに、
VDCの動作による動作音なのかどうか、
実は確かめられます。
マルチファンクションディスプレイを
”走行状態表示”にして走行してみてください。
VDCが作動した際は、
このタイヤの周りの緑がオレンジに変わります。
そして動作した秒数を下のsecバーに動作履歴として
黄色い帯が現れます。
また、VDC作動表示灯も点滅します。
車が滑ってますーって感じのマークです。
これら表示のお知らせで、
あっ今のはVDCが働いたんだなと
焦って車降りて、
四つん這いになって、
お尻を突き立てて、
ひざと手のひらとほっぺたに
アスファルトのイボイボの跡を付ける
そんなかっこ悪いことにならなくて済みます。
でも、この作動をどうしても嫌うという方は
VDCをOFFにするという手があります。
VDC OFFスイッチを2秒長押しです。
ただ、滑りやすい路面では推奨されていません。
安全装置みたいなものですから、
外すのはそれなりの覚悟がいりそうです。
VDC OFFスイッチを1回押して
トラクションモードとするのもいい手かもしれません。
システム介入速度が遅くなるとのことです。
ある程度、緩和の方向かもしれません。
それからもう一つの現象、
【タイトコーナーブレーキング現象】
VDCの動作介入もこの現象のために起きている可能性も考えられます。
この事象は、
カーブ、右左折、車庫入れの時
前後輪の回転差により生じる
音や振動を伴うブレーキング現象のことだそうです。
この現象も確かめることができます。
そう、意図的に生じさせ体感できます。
Step1.
DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)を
マニュアルモードでLock状態にして・・・
イニシャルLSDトルクをMaxにした状態で、
Step2.
ステアリングを左右どちらかに目一杯回して、
Step3.
いつも通りスッとクラッチつないで発進してみてください。
どうした?どうした?
何か引こずってますか?
バンパー落ちて引こずってますか?
って感じになります。
結構な抵抗を感じると思います。
これに気付いたのは、
DCCDのマニュアルを試したくて、
いじり倒したくてという
感情が芽生え始めた
走行距離2000Kmを超えたあたりのある日のことです。
今日はLockで行こうと思い立ち、
気分高らかに
いざ車庫からしゅっぱ~つと
言った矢先にゴゴゴッ!と・・・
つかの間のLockでした。
最初”えっ?なんで?”って思いました。
ご機嫌斜めだなぁと思いました。
エンジン切って、
車の前になにか置いてたかなと降りてみても、
何も落ちてなく、
もう一度エンジンかけて発信してみたら、
なんともなくなっていました。
そうです、
エンジンかけ直したから、
DCCDのマニュアルLockから
Autoに戻って普通に発進できたのです。
Lockがいけなかったのかと思い、
Lock状態にして前進したり後退したりして、
車庫出し入れをしながらこの現象を突き止めました。
この症状も”正常”だそうです。
この現象の回避策は簡単です。
DCCDのイニシャルトルクを最小にすればほとんど起こりません。
Autoモードより起こる頻度は下がってるんじゃないかと思います。
同じ問題でお悩みのユーザーもおられるかと思います。
問題のない症状とはいえ、
気にしないではいられないくらいの現象に
戸惑うことは自然だと思います。
感情のブレーキ制御と
情熱の出力制御を併せ持つ
そんなマルチモードVDCを
(人間の感情制御なのでHMC(ヒューマンマインドコントロール)とでも称しましょうか)
自身の中に組み込むこともまたひとつの手かもしれませんね。
こいつと付き合っていく中で、
そんなことを教えられたような気がします。
それでは、おやすみなさい。
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WRX STI | 日記
Posted at
2015/02/12 01:24:49