駅からの帰り道。歩道橋の上、マフラーをかけ直しながら寒い夜空を見上げると、公園の高い木の枝はまるでほうきのようで、冬の星たちを掃いているかのようだった。今年も1年が終わる日に。風景をこんなふうに切り取り、ひとり笑顔になれることは今年も幸せだったということだ。人はみんな生まれた場所が違う。同じ頂上を目指しても、登山口はみんなちがうから、登山道の景色だってみんながちがう。その道が楽しいとか、つらいとか、誰かの感想なんて聞いたところで、なんの頼りにも参考にもならないし、誰かの真似をしても道が違うんだからうまくいくはずはない。人生は After All Alone だ。けれどもね。みんながいろんな登山口から、それぞれのいろんな道を歩いて、いつか頂上にたどり着いてみれば、誰もが同じ空と海が描くひとつの景色をそこで見るはずだ。そのときにわたしたちはきっとわかる。なぜここまでがつらかったのか。なぜあんなに悲しかったのか。なぜ歩いても歩いてもいつもさびしかったのか。そして。どうしてわたしはあなたと巡り会ったのか。そこでは。すべてが、いっしょにこの景色を眺めるためにあったことを知るだろう。After all aloneの人生は、<After All ALL>だったんだ。だからさ。その風景にたどり着くまで。わたしたちって、まだこんなとこでくたばってるわけにはいかないんだよ。悲しいからって、なんだ。つらいからって、だからなんだよ。誰も自分のことをわかってくれないからって、そんなことがなんだっていうんだ。黙って自分で立ち上がれ。わたしが隣を歩くから。It all starts after you walk out.may 2025 be a happy and great year for you. (理沙)