2022年06月26日
HIDのバーナーが切れてしまいました。
新車から12年。一度も交換していないのによくもったものだと思います。
純正はPHILIPSだと思うのですが、わたしは新車のときからフォグもHID化していて、そっちはPIAA。
PIAAにはすごく信頼を寄せているので、今回ヘッドライトのバーナーもPIAAにすることにしました。
実際同じような価格の6000Kで、PIAAが3200lmなのに対してPHILIPSは2500lmだったし。
おなじみのディーラーさんで取り付けてもらったのですが、取り付け後、照射テストで充分な光量が得られていないと言われました。
バーナーの問題ではなく、ヘッドライトカバーの劣化が原因だと言われました。
このメカニックさんは、わたしが電動ポリッシャーで研磨もしていることを知ってるので、「お客様のお車っていつも新車みたいですごいなあってみんなとも話してるんですよ。でもそのわりにヘッドライトカバーはなぜかちゃんと磨いてないでしょう」と言われました。
「いえいえ、そんなことありません。ヘッドライトカバーは手磨きだけどちゃんとやってますよ。黄ばみとかないでしょう?」
「何で磨いてるの?」
「ピカールとか、最近はDAISOの鏡磨きがラクなのでそういうのとか」
「だからダメなんだよっ だいたいてめーは貧乳のブンザイで、、」とまでは言われませんでしたが、「ペーパーで磨いて、ちゃんとしたコーティングしなきゃダメなんですよ。お車はお渡ししますが、じつは車検に通るギリギリです。あとすこし低かったらお返しできないところでした」とはほんとに言われました。
ヘッドライトが暗いとは感じていましたが、新車のときからそう思ってたし、カバーもたしかにいいかげんな磨きではあったにせよ、真っ白になってたり黄色くくすんでたりということもありません。
でも、これでいよいよわたしも本気になり、貧乳のくせに本格的な磨きに挑戦することを決意しました。
ヘッドライトカバーをきれいにする方法というのはかんたんなものから高度なものまでいろんな手法がネットで紹介されていますが、かなりいい加減なものや危険なものも多いようです。
たとえば5-56を吹き付けるという方法。
一瞬できれいになりますが、それはただ傷の凹凸に機械油が入り込み平滑化されただけで、洗い流したら元に戻ります。
なんの意味もありません。
写メを撮るときだけ盛り盛りメイクをするrisaSpecと同じです。
そもそも5-56は金属に対する防錆・潤滑剤で、動画で紹介されて問い合わせが多いのか、樹脂に使うのは誤った用途の使用だとメーカーも公表しています。
次にネットの動画を観て驚いたのがスチーム方式。
薬剤をポットで温めその蒸気をヘッドライトカバーに当てると魔法のようにクリアになっていくものです。
この薬剤はいったいなんだろうと調べてみても、なかなかその正体にたどり着けません。
調べていく中で、同じように調べてる人のブログを見つけました。
その人は輸入販売元に電話で問い合わせたそうですが、答えは「わからない」。
そして「余った薬剤をそのへんに捨てたりしないでください」と言われたそうです。
これはあやしい。。
さらに調べていくと、別の人が(その人の推測ではあるけれど)「ジクロロメタンではないか」と言っていてびっくりしました。
そうかどうかはわかりませんが(でもたぶんそうだと思う)、ジクロロメタンは毒性が強く、使用も廃棄も法律で厳しく規制されるもので、いろいろつじつまも合います。でもこれはかなり危険な薬剤です。
こんなものをたっくんとかリューヤくんとかが、「やっべー!まじすげー!ガチで!」なんて深夜の道の駅の駐車場でやってるとこを想像するとおそろしいです。
では、ほんとうに安全で、確実に、そして貧乳でもきれいにできる方法はなんでありましょうか。
きれいにするだけなら、ひたすら磨いた後、サンダポリッシャーでボディを磨くときと同じく3Mの1-L、2−Lコンパウンドで磨き上げればいいのはわかってますが、それを維持する方法がわからないのです。
ひとつ行き着いた方法は耐水ペーパーで磨いた後にウレタンクリア塗装するという方法。
これがたぶんいちばんきれいになって耐久性もありそうです。
しかし塗装ということになると、巨乳のおねえさんならともかく、貧乳にはハードルが高いんですよ。
そして最終的に「これしかないな」と思ったのが「3Mヘッドライトクリアコート39173」。
成分はかんたんに紹介されていますが、ジクロロメタンにすっかりびびったわたしは、CASで、もっと細かく調べてみました。
(CASっていうのは化学情報協会が化学物質の輸出入や各国の化学物質規制法に基づく届出に使っているコード)
水(CAS7732-18-5)
ポリウレタンポリマー混合物(営業秘密で非公開。Fカップ以下の女性には教えられないとのこと)
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(CAS111-90-0)
アクリレートコポリマー(営業秘密で非公開)
ポリメチルメタクリレート(CAS9011-14-7)
安息香酸ベンジル(CAS12051-4)
紫外線安定剤(CAS104810-47-1、104810-48-2、41556-26-7、82919-37-7)
どれももちろん飲み込んだりしたらダメですが、通常の使用で予想できる急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状としては、発赤、腫脹、水疱形成及びかゆみといったアレルギー性皮膚反応で、手袋をしていればとくべつ危険なものはないようです。
あとはポリマーもポリメチルメタクリレートも樹脂なので、これは塗装ではないけど、樹脂を硬化させることで、原理としてはウレタンを塗装するようなものかな?と思います。
そのうえでTinuvin-1130とかによって紫外線対策するのでしょうか。
なんとなく安心できそうです。
使用するのにとくべつの資格は要らず、巨乳でなくても使っていいとこが良心的。
まあウレタンだって厳密には安全なものでもないけど。
早速ネットで注文し、翌日ホームセンターで下準備に必要なものを買いに行きました。
「3Mヘッドライトクリアコート39173」はコーティング剤で、クリーニング機能はありません。
ただ塗ればきれいになるというものではないのです。
従って、塗布する前に、正攻法で耐水ペーパーで磨かなければなりません。
問題は何番のペーパーから始めるかです。
プロの動画では380番から始めていましたが、それは全体にひびわれたようなカバーで、わたしのはそこまでひどくないので1000番から始めることにしました。
3Mヘッドライトクリアコートは#1000で下磨きをしてから#3000で磨くよう取説に書いてありますが、#1000から#3000に飛んで目消しってできるものなのか、1000番の次は2000番ではないのかなどと考え、でも最終的には3000番というのは指定なので、「#1000>#1500>#3000」という3段階で磨くことにしました。
磨きはサンダポリッシャーを使うとラクですが、細かなところにバフが入って行かないし、WISHのカバーはかなり表面が湾曲しているのでぜんぶ手磨きでやります。
用意したのは、、、
・耐水ペーパー:#1000、#1500、#3000(#3000は3Mヘッドライトクリアコートに付属)
・ウレタンブロック(作業時、耐水ペーパーを巻きつけるもの)
・「3Mヘッドライトクリアコートキット39173」
・マスキングテープ
・はさみ
・ニトリル手袋
・ソルティライチ(休憩用)
それでは始めます。
ヘッドライトカバーを洗って拭き取り、乾燥後、ヘッドライト周囲をていねいにマスキングしていきます。
水を切らさないようにして#1000でひたすら磨く。
けっこうきれいだと思ったけどそれでも茶色の削りカスがたれてきます。
全体を磨いたら水をかけて、いったん削りかすをぜんぶ落としてからまた磨きます。
2回目では茶色から黄色に変わり、3回目では白くなってきます。
こうなればもういいのですが、細かな部分もしつこく、たぶん片側で20分くらいは磨きました。
水で洗い流し、乾燥してくるとカバーは真っ白。
「ほんとにこれいいのか」と真っ青。
次は#1500です。
ペーパー研磨って初めての経験なのでよくわかりませんが、たぶん最初の磨きで研磨はすべて完了していて、そのあとはカバーを磨くというより#1000でついた磨き目を消していく作業ということになると思います。
なので、#1000の磨きはていねいにやっておく必要があると思います。
#1500を終えて水をかけると濡れている状態ではだいぶクリアなんですが、水が引いて乾くと奥のユニットは見えますがすりガラス状態です。しかし黄ばみはまったくありません。
ここで休憩。
庭のベンチに座ってソルティライチをゴクゴク。
洗車作業の休憩はソルティライチが定番なのです。
全体の7割がたの作業が終わった感じです。
時間はかかりますが、まあそんなにたいへんな作業ではありません。
ポリッシャーではなく手磨きでやったのも、準備や後片付けを考えたら正解だったと思います。
磨いていて思ったのですが、体全体が揺れるので、この作業はむしろ巨乳の人には難しいでしょう。貧乳でよかったとつくづく思います。
休憩後「3Mヘッドライトクリアコートキット」に付属のトライザクトフィニッシングディスクP3000で最後の研磨です。
研磨後もすりガラスのような状態です。
このあとにサンダポリッシャで、3Mの1-L、2-Lで磨き込めば透明感が出てきれいになるのはわかっていますが、コーティングの足つけの意味でもこれ以上は磨きません。
いよいよ最後の工程。
コーティングです。
キットにはコーティング剤が染み込んだクロスが入っています。
化粧水とかクレンジングが浸されたコットンシートみたいな感じです。
これが1枚ずつパックになっていて2パック入っています。
1枚で左右両方のカバーをコーティングします。
密着させながら、でも押し付けないで、すーっと引いていくように塗っていきます。
すりガラスのようなカバーが塗布したそばから劇的にクリアに変わって行きます。
ここで力を入れると泡ができたり、液だれし、それがそのまま固まってしまいます。
このへんは動画をさんざん見てイメージトレーニングしてたのでうまくいきました。
10分乾燥させてもう1パックのシートで、もう1度上から塗り、1時間乾燥させたら終了です。
とてもきれいになりました。
まあこうなるのは動画でわかっていたのでそう驚かないし、新車と比べるとすこーしだけ、本当に少しだけどくすみ感がないわけではありません。
うまくいえないけど、新車のヘッドライトカバーってガラスに見えますよね。
それが、きれいなんだけど、ポリカーボネイトだっていう質感を感じるような。。
もしかしたら600番とかくらいから磨いたほうがよかったのかとも思いましたが、どうやらこれはHIDの熱でカバーの内側がうっすら劣化しているからのようです。
でもぱっと見は充分。
この状態がいつまで続くかですが、メーカーは2年持続と謳っていますが、ネットの情報では2年はもたないようで、それまでにまた黄ばんでいくようです。
黄ばんだら結局また最初から磨かないとダメみたいです。
次回から下地を#1000と#3000だけにするならそんなにたいへんな作業ではないけど、それでも「よしやるぞ」という気合は要る感じ。
でもおすすめかといえばおすすめです。
たぶんかんたんさ、安全性を考えると最もベストなものではないでしょうか。
そして爆光になったはずのPIAAを満喫しようと深夜ドライブに出かけました。
・・・あんまちがいがわからん。
Posted at 2022/06/26 14:37:06 | |
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