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risaSpecのブログ一覧

2022年09月15日 イイね!

直伝! risaSpec流ブログの書き方講座 <わたしはブログをこう書く!>

自分で書いたブログの解説なんて前代未聞だけど、一回やってみたかった。
わたしはこういうふうに考えて書いてるっていうのを。

なんでもいいけど、前回のブログ「フーテンの理沙ちゃん」を素材に、わたしがどうやって書いたのかを解説したい。

このブログは、もちろん「フーテンの寅さん」をモチーフにして、その全編をセリフだけで構成。
ト書きはいっさい書かない。
この手法は「美魔女」ブログでも使っているけど、そうかんたんに他の人はまねできないだろうという自負がある。
ト書きはくどいし、読むのもだるく、どうしてもそこで読者が失速していってしまうんだ。
最初に出したカウントがritせず、最後まで同じテンポとリズムで流れていくために考えたrisaSpecの手法と言っていいと思う。

セリフだけで構成する場合、ふつうなら、

おばちゃん「ねえ、あんた! 今、表を通り過ぎたの理沙ちゃんじゃないのかい?!」

、、のように誰が喋っているのかを書くべきところだけど、これも意図的に排した。

これがどういうところでその効果を発揮するかというと、たとえばこの部分。

「あ、あの、番頭さん、この理沙ってやつはブラに2枚もパット入れてごまかしてるようなどーしようもねえ女なんですよ?」
「しっ!おまえさんは黙ってなさいよ!」
「ねーねー、パットってなあに?」
「光男!あっち行って遊んでなさい!」
「はあい」

ここで「ねーねー、パットってなあに?」っていうのは、いったい誰が話し出したのか読者にはわからない。
でもここでわかってしまっていると、いまいちおもしろくない。
誰が言ってるのかわからないままに、次の「光男!あっち行って遊んでなさい!」で、よくわからない緊張のあとに、ああ!光男だったか、と納得する緩和で、笑いに落とせると計算した。ここは後出しだから笑える仕組みなんだ。

しかし同時にこのために困ったところもある。
じつはこのブログで一個だけ矛盾したセリフがあるのだ。

「あ、あの、番頭さん、この理沙ってやつはブラに2枚もパット入れてごまかしてるようなどーしようもねえ女なんですよ?」
「しっ!おまえさんは黙ってなさいよ!」

「おまえさんは黙ってなさいよ」と言っているのはおばちゃん。
でもおばちゃんはおいちゃんのことを「おまえさん」とは呼ばない。「あんた」である。
このブログでも出だしはおばちゃんの「ねえ、あんた!」で始まる。
それがここでは「おまえさん」にしている。なぜか。

「あんたは黙ってなさいよ」とするのが正しいのだけれど、こうするといったい誰がしゃべったのかわからないんだ。
もっともおそれたのは、これを理沙ちゃんが言ったと受け取られたなら、全体が陳腐でほんっとにつまらなくなってしまう。
このセリフは外せないが、どうしてもそれはおばちゃんでなければならない。
そこでこの「あんた」を「おまえさんに」にしたのは、、「おまえさん」という表現は必ずその人の女房しかつかわない呼び方だからである。
理沙でもひろしでもさくらでも光男でもでもなく、おいちゃんを「おまえさん」と呼べるとしたら、ほんとはそう呼ばなくっても、それはおばちゃん以外にいないのだ。

いかにも寅さんに出てきそうなセリフで構成していかなければならないが、じつはいっさい映画を参考にしていない。
すべてわたしが頭の中で考えたオリジナルだ。

寅さんの映画からそのままセリフをパクってくれば寅さんそのものにはなるが、それではまったくおもしろくない。
たとえばものまね歌手が完コピしても、それでは芸にならないし、だったら本物聴いてりゃいいじゃんって話だ。
なので、どこかフェイクで、そしてだからこそリアルにするには、わたしがイメージする寅さんの登場人物が「こう言いそう」というのを書くのがいちばんだ。
それはかえってほんものの映画のセリフよりもデフォルメされたぶんほんもの以上のリアリティがあるはず。

そういう中で自分で「うまい!」と笑ったのが、さくらの「おねえちゃん、それがね・・・驚かないでね? ぽんこつどころか、ダイハツフェローMAXなのよ」というセリフ。
寅さんのご機嫌がわるくなりそうなリア充報告だけど、こういうときさくらは「お兄ちゃん、それがね・・・驚かないでね?」というのはほんとに言いそうなのだ。

さて、セリフづくりのもっとも重要な部分。
「ところで理沙、今度はずいぶん長い旅だったじゃねーか。いったいどこへ行ってたんだい」に続く、映画で必ず登場する寅さんの長ゼリフ。

ここは映画でも寅さんらしさを表現するおきまりの重要な部分。
場所は松山と決めていて、なんか尾張の国とか、そういう言い方がないだろうかとネットに探したけどなかった。
かわりに「お四国」という表現があるのを知った。
この「お四国」4文字に「ここは」という3文字を加えたら7文字で七五調ができてくる。

そうして「どこって決まってらーな。ここはお四国、愛媛は松山、瀬戸内海に浮かぶ離れ小島よ。」という口上のような出だしができた。

「きたねえ今にも崩れそうな宿に疲れて帰ってくると、こう、味噌の匂いがぷうんとしてさ、番頭さんがとんとんとんっとネギを刻んでる音がしてるんだ。
あたしは横の階段に座ってさ、うちわでパタパタあおぎながら、おーい今日の晩飯はなんだい?って聞くと〜」まではすらすらできたが、このままふつうの料理が答えられると、寅さんの映画をコピーしてくればいい話になりかねないので、フランス料理のメニューと、高級ワインを当てて、さらにそれを粗末な夕食という表現にしてみた。

「フォワグラレーズンバターサンドとオマール海老ソテーのアメリケーヌソース仕立てっていうじゃねーか。
粗末な夕食だが、そういやガキの頃は白いご飯が食べられず、よくそんなものばっかり食ってたなあって懐かしくなっちまってさ。
貧しい食事が終わると番頭が来ておひとついかが?って、ありゃあ松山のどこか小さな酒蔵でつくった安酒のサントノ・デュ・ミリューを持ってくるんだよ。それをくいーって引っ掛けてると、番頭はもう出かけて行くんだ」

さて、セリフの中にはただのひとつもムダなセリフを入れてはいけない。
一気にスピード感が落ちてしまう。
なぜここでこんなセリフがあるのか?と読者に考えさせては、もうそこでぜんぶが水の泡になる。
しかしじつは2つだけムダなセリフも置いている。

「ごめんください」
「お?おばちゃん。表で誰か謝ってるぞ?」
「こんな夜中にいったい誰かしらねえ」
「おい。ヒロシ、いいか? フェローMAXは発売当初<40馬力のど根性>って謳い文句で登場したんだ。あのスズキのフロンティアをもってしても・・」
「おねえちゃん!たいへん!今四国からその番頭さんがおねえちゃんを訪ねていらっしゃってるわ!」

まず「誰か謝ってるぞ」っていうセリフ。
これははっきりいっておもしろくもなんともない。
あまりにつまらなすぎて失速する。
けれどこういうつまらないことも。ぽろっと寅さんは言いそうなのだ。
これがなくても「ごめんください」「こんな夜中にいったい誰かしらねえ」といっても話はおかしくない。

最後まで書いたあと、この「誰か謝ってるぞ」は削るべきか残すべきかかなり悩んだけど。残すことにした。
このおもしろくない感じが、音楽でいえばリズムの溜めにならないか?
あるいは和声進行でいえば、GのkeyでDの7thになって次のCに落ちる効果が得られないかなと思った。

そして続けて意味のないセリフでもうひとつ溜めたのは、「40馬力のど根性」の下り。
ここはほんとになくてもいい。

「こんな夜中にいったい誰かしらねえ」「おねえちゃん!たいへん!今四国からその番頭さんがおねえちゃんを訪ねていらっしゃってるわ!」で、ほんとはいいのだ。
問題なく繋がる。
しかしそれではあまりにもドラマと、それを読んでる感覚の時間軸と合わない。

ト書きを書けるなら、「表に出るおばちゃんとさくら。なにやら話したあと、さくらが驚いた声をあげる」みたいなのが必要なとこだ。

そこでその時間調整のために、無駄話をさせることにしたんだ。それがこの「40馬力」の話。

ト書きをなくしたためにもっとも難しかったのはどこかというと、寅さんが家を出ていくところ。

(1)「さくら、そろそろあたしはまた旅に出るよ」
(2)「おねえちゃん待って。駅まで送るわ」
(3)「さくら。こうして歩いてると、この街も随分と変わってしまったなあ」

(1)と(2)は家の中で、(3)は外である。
それをト書きなしでつたえるのがとってもむずかしい。
そこで唯一、しらけるけど「こうして歩いてると」という説明っぽいセリフになった。
ト書きをセリフに組み込んだ格好で、ここにわたしの文才のなさが露呈されている。

「人間ってーのは、そういう、ああ生きててよかったなあって、、そんなふうに思える日があるから生きてるんじゃあねえのかい?」

これはどこかであった実際の寅さんのセリフなんだけど、「こんなようなことを言ってた」という記憶だけで、セリフはわたしが考えた。
たしか映画ではさくらに、ではなく、光男へ向けたセリフだったと思う。

最後の「生きてるんじゃあねえのかい?」は、「生きてるんじゃねえのかい?」ではなく「じゃねえのかい?」と「あ」を入れるところにこだわった。

そして「・・・お、おねえちゃん」で終わるんだけど、もう一発ここで最後にだめ押しの笑いがほしかった。

このあと、寅さんは電車に乗る。
さくらはお財布からお金を渡そうとするだろう。
お金がないくせに「いいよいいよ」と寅さんは見栄を張る。
そこには何か映画をパロッたrisaSpec流の表現ができるはずだ。

でもやめた。
もうあまりにくどくなってしまう。
そこで主題歌の替え歌をつくることにして、原曲をYouTubeで聴いた。
まだできてないのに、もううまくいく自信は満々。

おおまかな歌詞を活かして、あるワードだけをピンポイントで変える。
変えるのはどこだ?

「えらい兄貴になりたくて」

ここしかない。
兄貴は姉貴になるが、どんな姉貴を期待されてるだろうか。

ここで「ブラに2枚もパット入れてごまかしてるようなどーしようもねえ女なんですよ?」の伏線回収ができたらおもしろいと思った。

「巨乳の姉貴になりたくて」

そして
「吸引 乳もみ 甲斐もなく」

「揉み込み」と「乳揉み」も迷ったけど、まあここは恥よりインパクトで行こう。

「今日も涙の 今日も肩ヒモずれ落ちる ずれ落ちる」

「肩ヒモ」というワードにこだわった。
原曲は「今日も涙の陽が落ちる」だけど、「陽が落ちる」と「ヒモ落ちる」をなんとか引っ掛けたかったんだ。
でもどうしてもうまく合わない。
せめて最後は「陽が落ちる」なんだから、「ずれ落ちる」ではなく「ヒーモー落ーちいる」にすべきなんだよ。
けれども、ずれ落ちちゃったほうが情けなくて笑える。そしてずれ落ちたほうが悲哀がある。
これはまさに寅さんの世界観だ。
なので正解はわかってるんだけど、敢えて「ずれ落ちる」を選んだ。

こういうことを実際に考えながら書いたんだけど、だからといって途中で止まって考え込んだわけではなく、おそらくみんながこれを読むスピードと同じスピードで書いていってる。
読むスピードと書くスピードは同じでないと、読むスピードや読むリズムの変化に気づくことができない。
同じスピードで書くから、どこで失速し、どこで加速し、どこでリズムがもたついてるのかがわかるんだ。
かなり頭は高速でぶん回してるのだ。

真面目な部分はラクだった。
こういうのはもういつでもすらすら書ける。

そして最後に出てくるのが、、、

アテもないのにあるよな素振り
「それじゃあ行くぜ」と風の中

これは替え歌ではなく原曲だが、レコードにもない幻の5番といわれる、寅さんをこよなく愛する人しか知らない歌詞だ。
書き始めたときから、どうしてもこの幻の5番をどこかに入れたかった。
だって、この5番、かっこいいじゃん!

そして寅さんの口上で、わたし流にしめくくる。

西へ行きましても東へ行きましても。
土地土地のカタギのおあにいさん、おあねえさんにごやっかいになりながら、わたしたちはいつでも胸を張って潔くフーテンの心で行こう。

いちばん最後の「よろしく頼むよ」の言い切りはものすごくだいじだった。
「よろしく頼むよ」か「よろしく頼むぜ」かで悩みに悩んだ。

わたしとしては「頼むぜ」がよかった。
わたしふだん「頼むぜ」ってほんとに言うから。
けれど、幻の5番の「それじゃあ行くぜと風の中」に「頼むぜ」だと被る。
それとブログの読者とすればわたしが「頼むぜ」っていうよりは「頼むよ」のほうがしっくりくるんだろうなっていうのもあって、、

お見苦しき面体お見知りおかれまして、向後万端(きょうこうばんたん)ひきたって、ひとつよろしく頼むよ。

ああ、わたしって、、かっこいい笑

Posted at 2022/09/15 04:24:00 | コメント(8) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「自民党はガソリン減税法案には応じない構え 現場が混乱するという理由だけど 納税するかしないかだけで混乱なんかしない 仕入れの差損で1ヶ月くらいは厳しいかもだけど スタンドは倒産廃業ラッシュで10年前の約半分にまでなってる 参院選直前でこれだから今の与党でガソリン暫定税率撤廃はない」
何シテル?   06/17 12:51
身長 / 168センチ 体重 / 52kg  スリーサイズ / B:貧乳  W:ふつう  H:ふつう  年齢:そこらへんによくある ごくふつうの年齢
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