2023年12月20日
最近満員電車で自分の両足の間に大きなカバン置いてる人多いよね。
あれ、じゃまでしょうがないのよ。
乗る時は後ろから押されてそのカバンにつまづくし、降りるときもつまづいて転びそうになる。
でも当の本人はスマホ見ながらヘラヘラしていて一向に気にかけていないのです。
昨日の夕方もそういう人がいて、みんな彼のカバンにつまづいてたけど、1人の乗客があまりに頭にきたのか降りるときそのカバンを思い切り蹴飛ばしたのでした。
すると他の乗客の足元にカバンは転がり、その人もまた、まるでパスを受けたかのようにカバンを外に蹴り出したのです。
ちょうどその駅で降りたわたしはその光景を横目で見ながら、(いくらじゃまだとはいってもカバンをホームに蹴り出すなんてずいぶんひどいことするなあ。日本人はいつから人を思いやる気持ちをなくしたのか)と憂いていると、おばさんがわたしに「危ない!」と叫ぶのでした。
ふと見ると、その後何人にも蹴られ続けたさっきのカバンが宙高く舞い上がりわたしめがけて落ちてくるのでした。
とっさにわたしは高くジャンプし、宙返りをしながら、
オーバーヘッドキーーーック!!
カバンはレーザービームのようにホームの反対側に停まってた電車の開いてるドア目掛けて突き刺さる。
ドアは閉まり、その電車は逆方向にゆっくりと動き出しました。
ゴーーーーール!!!
みんなが高らかに歌いながら拍手する中、わたしはホームに手をついてでがっくりと肩を落とすカバンの持ち主に右手を差し出し、「ドンマイ。来年の決勝でまた会おう」と言ってあげたのでした。
我ながら人を思いやる日本人の鑑です。
さて、帰りは、この乗り換え駅の構内にあるカフェに必ず立ち寄ります。
カフェの窓からいつも改札を抜ける人たちを眺めるのです。
大きな仕事をやり遂げたのか、笑みを浮かべて小さくガッツポーズをつくる人。
また上司に怒鳴られたのか肩を落とす若いサラリーマン。
今日もなにもなく、明日もなにもなく、無表情で改札を通り抜けていくOL。
とにかく。一日は終わったのだ。
この一日がどんな一日だったとしても、改札を逆にくぐってみても、この一日はやり直しができない。
いつかわたしも職業人生の最後の日を迎えるだろう。
その最後の日にこの改札を抜けるとき、ふと二度と踏むことはない、いつもの通勤客でごった返すホームを振り返りわたしは何を思うだろう。
女ひとりこのポジションに立つことは並大抵ではなかった。
たくさん人に足元をすくわれ妨害されたし、わたしもまた闘っては人を傷つけた。
けれど、たったひとつだけ、誇れるものがある。
それは、
とにかくわたしは正直に生きたということ。
そのときまでそれを貫きとおすことができたなら。
わたしは胸を張って、振り返ることもなく、最後の改札をくぐれるだろう。
涙をこらえて精一杯の笑顔をつくったあの恋の終わりの顔で。
<おまけ>
今年risaSpecが受けた人生最大の屈辱の一言。
「ねえ理沙さん、さっき1人でオトナブルーの練習してませんでしたか?」
Posted at 2023/12/20 23:12:14 | |
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