2025年11月25日
背が高いというだけで、168センチ以上の女はいろんなことを決めつけられる。
168センチ以上の女が社会に出ると、真っ先に近づいてきた先輩社員に、サーブをする仕草でヘラヘラ笑いながら必ずこう言われる。
「バレーやってた?バレー」
「いいえ」
すると今度は「じゃ、あれか!バスケだ!バスケ」とロングスローシュートの仕草で。
あほか。
168センチ以上の女は恋人に二股をかけられると必ずフラれる。
168センチ以上の女が彼氏に浮気をされると、その相手はほぼ間違いなく自分より身長が低い女の子だ。そしてその浮気がバレて別れを切り出されるとき必ずこう言われる。
「俺はほんとに二人ともたいせつだし、おんなじくらいに愛してる。でも150センチのあの子はさ、俺がついててやんないとダメなんだよ。その点おまえは俺がいなくても一人でやっていけるだろ?ガタイいいし」
背の低い女の子は走って転ぶとかわいい。
転んで、エヘヘと笑うと、なおかわいい。
168センチ以上の女は、転ぶと「何やってんだよ。どんくせーなー」と言われ、「エヘヘ」と笑うと「なんで転んでんのに笑ってんだよ。気持ちわりーなー」と言われる。
背の低い女の子のベッドには必ずたくさんぬいぐるみが置かれているが、168センチ以上の女のベッドにはない。しかし枕の下には小さなぬいぐるみを1個だけ隠してある。
168センチ以上の女の場合、もし見つかったら憲兵さんに連れて行かれてしまうからだ。
168センチ以上の女は男性と付き合って1年くらい経つとふいにこう言われる。
・・・「おまえ靴でけーな」
足の大きさは身長に比例するものだが、男っていうのは、身長168センチでも女である以上、靴のサイズは22.5センチだと決めつける。
あのね?22.5センチで168センチは支えられないのよ。
オキアガリコボシじゃねーんだよっ
背の低い女の子が泣くと、男性たちは駆け寄って抱き締める。
168センチ以上の女が泣くと、遠くのほうから、見てはいけないものを見るような目で見られる。
「今日のご飯なに?」って聞かれて、背の低い女の子が「今日はリサ姫特製 森のきのこたちのおしゃべりハンバーグでござるよっ」というと「かわいい!おいしそう!」って言われるが、168センチ以上の女は「今日はリサ姫」と言った時点で顔面を殴られ気絶してその日ごはんがつくれない。
168センチ以上の女は酒に強い。
168センチ以上の女はドSでなければならない。
背の低い女の子は怒ったとき大声で泣きながら「ばかばかばか」と男の胸を叩けばいいが、168センチ以上の女は、ヒールで男の体を踏むことしか攻撃を許されない。
168センチ以上の女は狭いトイレの便座に無造作に座るわけにはいかず、まっすぐに立ってスクワットのようにゆっくりと垂直に座らなければならないので脚がプルプルする。
168センチ以上の女は水玉模様、ピンク色、フリルを身につけると、これもまた憲兵に連れて行かれて処刑される。
168センチ以上の女は髪の毛をかき上げながら常に謎めいていなければならない。
そのとき舌を上の唇の中央と口角との真ん中あたりに軽く当てていなければならない。
168センチ以上の女は、どんなにうれしいことがあっても笑顔でスキップしてはいけない。
168センチ以上の女は、シャワーを浴びるときR&Bを軽く口ずさんでいなければお湯の温度が下がってしまう。ハロプロなんか歌おうもんなら水になってしまう。これは家の引き渡しのとき東京ガスの人に身長を訊かれた上でそのように説明を受けた。
168センチ以上の女の下着は黒だと法律で決まっている。
チェックとかカッパのカータンとかクマさんのパンツを履いてたら憲兵さんに連れて行かれるので、風速50メートルの台風の中でフレアスカートでも1mmもパンチラしない技術を身につけている。てゆーか、だからそもそも168センチ以上の女はタイトスカートしか履かない。
168センチ以上の女を助手席に乗せていれば、2t未満の車ならスタックしたとき砂浜で女の体にロープを巻き付ければ引き上げてもらえる。「君には季節外れの海が似合うから」と真冬の砂浜ドライブにやたらと誘われるのはそのせいだ。
戦争になったら、まず168センチ以上の女から最前線に行くべきだ。
168センチ以上の女なら、だいたいおおまかにはロケットランチャーの取り扱いを知っているはずだ。
しかし。
男性の中にもときどきだが、「いや。168センチ以上の女だからといってそういうことを決めつけてしまうのはおかしいのではないか。男の身勝手な考えではないのか」と考えるまともな人もいるにはいる。
しかし。そんな男性でも、ひとつだけ決めつけていることがある。
それは。
168センチ以上の女はさっぱりサバサバした性格だ!
あのさ。ほんとにさ。おまえらさ。いい加減にしとけよ?
このうち事実なのは狭いトイレでは脚がプルプルすることだけだ。
わたしは女性から身長を聞かれると167センチと答え、男性から聞かれると166センチと答え、医療機関で問診票を書くときは手で隠しながら168センチと小さく書く。
ところが最近、健康診断の身長測定で169.5センチと言われた。
まだ成長してんのかよ!毎日牛乳飲んでるからかなあ。
このまま80歳になったらわたしはいったい何メートルになってるのだろうか。
人はどこか、自分の本心とは別のところでキャラクターをつくるところがある。
しかしそれは自分がなりたい理想を演じてるのではなく、他人につけられたキャラクターに合わせて、それを演じようとしていることが多い。
太った年配の男性は、なぜかみんな柔和で、女性にやさしい。
ガツガツくることはない。
だからわりと若い女性は安心して相談事をしたりして心を開く。
いや、ちょっと待て。
それは、もうそういうキャラクターに賭けるしかない男の術中に見事にハマってるんだよ。
理沙さん、それはあまりに勘ぐりすぎだよ、理沙さんこそ決めつけてるじゃないかって?
そうか?それなら言うけどな。
たとえばそういう男性のセックス観は、押し並べてこうだ。
「ボクはなんでもそうなんだけど、セックスにしても自分ではなく、女性が満足してくれればいいし、それがボクの喜びなんだ」
どお、ちがう?そうだよな?
じゃあ聞くけどな!taka151nさん!いや、そういう男性諸君!
それで前戯の研究に日々余念がないのはわかるけど、奥さんがキッチンをリセットし終えて「ああ肩凝った」ってため息ついたときに、そっと寄り添って「その肩こりはむしろ首からきてると思うよ。ほらここが張ってる」とか、肩甲骨のどこら辺に指を入れてどう押せばほぐれるのか。なんでそっちの研究はしないんだ?
この肩甲骨の内側なんだけどちょっと指では入っていかないな、とかさ。
いいか?お前ら。「器具」っていうのはこういうときにこそ使うんだよ。ツボ押し棒とかさ。
奥さん最高に満足して喜んでくれると思うぞ?
たしか自分の満足なんかどうでもいいんだって、そう言ったよな?
つくるなよ。キャラを。
理沙ちゃんはなんでもお見通しやねんから。
理沙ちゃん騙せたらたいしたもんなんやから。
しかし人がキャラクターを創作するのは、それはきちんと客観性を持っているということでもある。
人に好かれるかどうか、社会でうまくやっていけるかどうかは、確かに世間から自分がどのように見られているのかを知り、そのキャラクターに合わせることがたいせつだ。
少なくともモテるかどうかはそこが大きい。
わたしは、人からかわいいと思われたいとか、相手の趣向に合わせて好きになってもらおうという意識が若い頃からほぼない社会不適合者である。
それでもなんとか力づくでやってこれた。
なぜ他人の価値観に迎合しなかったのかというと、人というのは、その本質はじつはほぼみんなが同じようなものだと思っているからだ。
背が高い人も低い人も、マッチョな人もひょろっとした頼りなさそうな人も、美人でもそうでない人でも、イケメンでもtaka151nさん、顔面さん、そうでない人でも、巨乳でも貧乳でも、人にとっていちばんだいじな「愛」とか「やさしさ」は同じだけ持っている。
それは環境以前に、生まれたときにあらかじめプリセットされているはずだからだ。
「血も涙もない人間」などほんとは一人もいない。それどころか血も涙もみんなおんなじ量なんだ。
だからね。
たとえば誰か一人のことを見るときにね。
たとえば結婚する相手を探すとき。
あの人はこうだけどこの人はどうだとかと、10人の候補の中から1人を選ぶんじゃなくて、10の顔を持つたった1人のその人の中から、その人の本当のひとつを、あなたが探して拾い上げてほしい。
それはカタログのような結婚相談所のプロフィールには載ってはいない。
そしてそれはその人自身もまだ気づいていないその人の愛すべきほんとうの顔だ。
そして、そのたったひとつを探す作業のことをね。
愛と、いうんだよ。
「比べて決める」という相対的な価値観の中で人を選ぶ君に、愛を語る資格はない。
Posted at 2025/11/25 16:25:22 | |
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