約2500km走っての感想です。
適宜、前車である
Mk7 CL(1.2リッターTSIエンジン)と比較しつつ書きます。
DCCなしの車両です。
エクステリアとインテリア
ファミリーカー然としていたCLのエクステリアとは印象が大きく異なる。赤いラインの入ったヒゲつきのフロントマスク、CLよりも10ミリ低い車高、サイドスカート、大型化したルーフスポイラー、2本だしのマフラーに専用リアディフューザー、LEDテールランプなどが醸す雰囲気は基本的にいかつい。ただしあくまでもゴルフ。
標準の17インチホイール(Brooklyn)は写真よりも現物のほうがよい。
リアスポイラーの微妙なそり具合に心をそそられた。
フロントドアがCLに比較すると軽い。ドアを閉めた時の音が微妙に異なる。サイドポケットもCLに比較すると微妙に狭い。おそらくそれと関係しているのだと思うが、オーディオの音質はCLの方が良い。
シフトノブがCLよりも微妙に太くつくられており、操作しやすい。
タータンチェックのシートは、評価が分かれるようだが奥さんの評判は大変よろしい。CLに較べるとシートの造形がよりスポーツよりで、サイドサポートが大きくなっている。スポーツ走行からロングドライブまで、充分カバーしてくれる(自分にとっては)。
一般道
納車直後はサスペンションの硬さと新車特有の匂いで車酔いしそうになり、一瞬不安が頭をよぎりました。が、100kmほど走ったところでサスペンションがなじんだようで、心地良い硬さに。
CLで感じていたトルク不足は皆無。すぐに50km/hを超えます。現状では燃費は平均10km/lといったところ。
特に乗り始めは、プログレッシブステアリングになかなか慣れることができませんでした。慣れるまで、右左折時に鼻先が内側を向きすぎてしまい、1)ブレーキを踏んでハンドル回す、2)ハンドルを戻しつつアクセル開放、という手順のテンポがつかめなかった。
3000〜4000rpmまで回してシフトアップすると、マフラーからボフッと音がする(アフターファイア)のがとっても心地良い! が、住宅街などでは気を遣います。
高速道
前車CLと比較して最大の違いを感じたのが高速道です。主観ですが、CLにおける80km/hの感覚が、ちょうどGTIにおける120〜140km/hにあたる印象。速度が上がれば上がるほど安定するというドイツ車の一般的評価はこれだったかと実感。一般道では硬めに感じていたサスペンションが、高速道ではちょうどよい案配に。これには本当におどろかされました。この安心感はXDS+の恩恵もあると思います。グイグイ曲がる。
カタログ上では1500~4400rpmで最大トルク/4500〜6200rpmで最大出力が得られることになっていますが、4000回転よりも上の領域が、低回転域のトルクフルな走りに較べるとややかったるい印象(ただし5000回転前後に山場が存在する)。ECUアップグレードする人の気持ちが分かります。といっても、踏み続ければ何事もなく200km/hオーバーしてしまうような余裕の走り。合流時の加速から巡航まで、本当に易々と高速道を走れます。
峠道
CLで峠道を走る時に感じていた軽快感が、サスペンションのしなやかな動きによって得られていたことがよく分かりました。加減速によって生まれるサスペンションの伸縮にあわせてハンドルを操作し、その後のアクセル操作で横Gを縦Gに変える。そんな慣性を操る気持ちよさをGTIでは手軽に感じることができません。普通に走るだけでは、GTIの想定する速度域に到達しないのが原因だと思います。というのも、速度を上げると状況が一挙に好転するからです。
また、XDS+が爽快感を削いでいるような気もします。特に顕著にそう感じるのは、そこそこ大きなコーナーで、コーナー奥の少し手前でアクセル/ブレーキを弛め、そのままパーシャル状態で走り抜けるような場面=オンザレールを一番感じやすい場面です。ESPをスポーツモードにして、XDS+の介入を遅らせた時の方が、明らかにイメージ通りに車が動きます。シフト操作もCLとは感覚が違います。GTIが搭載する湿式DSGよりもCLの乾式DSGの方が素早くシフトチェンジします(特にシフトアップ時)。
いろいろ書きましたが、自分の月並みな腕前を考えると、すべて慣れの問題が大きいのでしょう。たとえばGTIのトルク/出力は、ハンドル操作とアクセル開度の関係をより密接なものにし、タイヤの性能をより感じやすくします。要するに、全体的によりシビアな操作が必要なわけです。これはGTIが提供する新たな楽しみでもあります。
もちろん、FFならではの軽快感はGTIでも健在です。安定して走れる速度域や、アクセルを踏み込んでからシフトアップした時のアフターファイヤ音(バフッ)やシフトダウンした時のブリッピング音(フォオッン)がもたらす気持ちよさは格別なものがあります。まるで車から「もっと走ろうよ、まだまだ走れるよ」とそそのかされているようです。これは非常に危険です。笑みがこぼれます。
この時点での感想
前車CLでは、地味なゴルフなのだからと赤(トルネードレッド)を選び、GTIはどのみちいかついのだからと黒(ディープブラックパールエフェクト)を選びました。赤いCLは仲の良い弟のような存在でした。落ち込んでいる時にも、赤いパンツのように自分を励ますというか。黒いGTIは、弟というより友人のようです。ヒゲをたくわえた顔を黒光りさせながら五感を刺激してきます。
こんな風に感じるのは、まだすべての能力を引き出し、思い通りに操るところまでいっていないからなのかもしれません。これはGTIのポテンシャルの高さの裏返しなのかもしれません。もうすこしこの車に慣れ親しんでからでないと、手を加えることもままなりません。純正のままが一番よいのかもしれません。でも、車とともに成長してみたい自分もいます。あれこれ考えるとトラックに行かなければならないのかな……GTIといえどゴルフなのに……これは大変に悩ましいジレンマです。
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以上、もともと「愛車紹介」ページに掲載していたテキストの転載です。
Posted at 2016/08/04 00:27:46 | |
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