
昨日行われたF-1 イタリアGP。このグランプリは、去年、私たち夫婦が旅行で行ったときに観戦したグランプリ。なので、見る前から楽しみにしていました。
でも、今週3連休は、お互い実家に帰っていたので、レースを見たのは、昨日の夜。
レポートとしては一日遅れとなりますが、このレースでは、グランプリ史上、記録づくしのレースとなりました。なので、書かずにいられません。なので、書いちゃいます。
>>※この後、レースを見る人は、読まないでくださいね。
そして、いつも以上の長文です。
読まれる方は、覚悟を・・・(爆)
今回のイタリアGPは、フリー走行から雨だったようです。そして、予選も雨。
予選中に雨脚が強くなったため、有力ドライバーのハミルトン、ライコネンの2名が、予選14番15番と下位に沈むハプニング。そして
予選一位、ポールポジションを獲得したのは、トロロッソのセバスチャン・ベッテル!

自身及びチームにとって初めてのポールポジションを獲得し、フェルナンド・アロンソが持っていた最年少ポールポジションの記録を更新となりました。
チーム名も、ドライバー名も聞き慣れない方もいらっしゃるはずです。
チーム名「トロロッソ」は、「万年最下位」といわれ続けたチーム、「ミナルディ」が前身で、2006年に海外のスポーツドリンクメーカー「レッドブル」がセカンドチームとして買い取ったチーム。そして、ドライバーは、去年の途中からF-1にデビューした新人です。
こんなチーム&ドライバーがポールポジションを獲得したのだから、これはもう事件です。
日曜の決勝レースですが、土曜日の時点で、「決勝も雨の確率が高い」とのことでした。
高まる期待。そして不安・・・。
日曜日の決勝レースは、予想通りの雨でした。
雨のレースは、車が走った後に、タイヤが路面の水を跳ね上げ、「ウォータースクリーン」と呼ばれる水幕を高く上げます。なので、前に車が走っていると、視界はほとんどありません。なので、予選順位が良いドライバーが有利なレースとなる事が多いんです。
そんな雨の中、ペースカーが先導した後、レーススタート。

予選一位のベッテルが、1位のまま、レースをリードしていきます。
いつも優勝争いをしているドライバーたちも、ペースが上がらず、途中、雨が強くなることもなく、トップのベッテルが周回数を重ねていきます。
今回のレースは、フィジケラだけが接触で車を壊しリタイヤし他は、大きなトラブルもクラッシュもなく、各車周回を重ねていきます。
2位以下が混戦を繰り広げる中、安定した正確なドライビングでトップのポジションをキープレースは最終ラップに。
そして、
ベッテルが、そのまま優勝!!!ポール トゥ フィニッシュです。
雨のレースといいながらも、一度もトップを譲ることなく、実力で勝ち得た文句なしの優勝です。
それもF-1参戦22戦目で成し遂げた記録。それも、F-1史上最年少、21歳73日目による優勝です。(それまでの記録はフェルナンド・アロンソの22歳25日だそうです)
ベッテルは、デビューから、センセーショナルでした。
2007年のアメリカGPを前戦の大クラッシュで欠場したBMWのクビサの代役として急遽参戦し、F1デビュー戦で8位に入賞。これが、ポイントを獲得した史上最年少記録。
この時点で、大器を予感させてました。
そして、その活躍が認められ、シーズン途中ながら、トロロッソから正式にデビュー。非凡な才能を発揮し始めます。特に印象に残っているのが、雨の富士スピードウェイで開催された第15戦日本GP。予選で9番手グリッド。そして、決勝では一時3位を走行。一時、一位を走ります。その後、3位走行中に、トップを走っていたハミルトンの謎の失速から前走者に追突してリタイヤしますが、ウエットレースとなった、次戦の中国GPでも快走し4位を獲得するなど、特に雨のレースでの好走が記憶に残るドライバーです。なんか、往年の名ドライバー、アイルトン・セナとかぶります。
ベッテルが去年のデビュー戦から、この週末にまでの22戦で記録したものを書いていくと、
最年少入賞 - 19歳349日(2007年第7戦アメリカGP)
最年少ラップリーダー - 20歳89日(2007年第15戦日本GP)
最年少ポールポジション - 21歳72日(2008年第14戦イタリアGP)
最年少表彰台 - 21歳73日 (2008年第14戦イタリアGP)
最年少優勝 - 21歳73日 (2008年第14戦イタリアGP)
これだけの記録を樹立しています。
この記録に象徴されるように、実は、今シーズンのF-1は、記録づくしのシーズンなんです。
今年に入って、F-1の初優勝は、BMWのクビサ、マクラーレンのコバライネンに続き、3人目。そして、今年の優勝者は、これで6人目となります。
そして、この優勝は、チームにとっても初優勝で、且つフェラーリ以外のイタリアチームにとっては、マセラティ250F駆るスターリング・モス以来、半世紀ぶりの優勝となるそうです。
フェラーリの地元イタリアで、優勝したのが、フェラーリではなく、トロロッソ。
85年デビューのミナルディがスタートで、トロロッソとしては、三年目の快挙。
イタリアのチームとしては、フェラーリが有名ですが、そのフェラーリのドライバーは、6位と9位。
フェラーリのエンジンを積んでいたというのが、フェラーリにとっては唯一の救いです。
実は、このチーム、数年前まで弱小チームだったんです。
今回優勝したチーム「トロロッソ」は、2006年からF1に参戦しているチーム。
親会社の「レッドブル社」がミナルディを買収しチームを設立。レッドブル・レーシングのジュニアチームです。このチームの共同オーナーは、昔F-1ドライバーだった、ゲルハルト・ベルガーです。懐かしいですね。
おめでとう、ベッテル。おめでとう、ベルガー。
表彰式には、何とも不思議なメンツがあがっています。
一位 ベッテル、二位、コバライネン、三位、クビサ。このメンバーは、今年初優勝した3人です。なんとも新鮮なメンツとなった表彰式でした。シューマッハがF-1を走っていた2年前には考えられないメンツです。最近の世代交代を実感させられる瞬間でした。
こんなエキサイティングなシーズンは、過去にないでしょうね。
ベッテル、最高のレースを見せてくれてありがとう!
ウィキペディア~ベッテル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%90%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%86%E3%83%AB