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2025年06月05日

「人口減少」と「年金縮小」が映し出す自動車文化の未来 ― 少子高齢化社会におけるモビリティの再定義

「人口減少」と「年金縮小」が映し出す自動車文化の未来 ― 少子高齢化社会におけるモビリティの再定義 2025年6月5日付の日本経済新聞において、日本の年間出生数がついに70万人を割り込んだという報道がありました。合計特殊出生率は過去最低の1.15。これは、日本社会が経験している人口動態の急激な変容が、国の想定を15年も前倒しで進行していることを示しています。

こうした統計的事実は、単に社会保障制度の将来不安を高めるだけでなく、我々が日常的に享受している自動車社会の根幹にも深く関わってきます。本稿では、教育と交通文化の双方に関わる一人の大学教員として、この問題を皆さんと共に考察したいと思います。

「走る人」が減る社会:少子化のインパクト

報道によれば、生産年齢人口(15〜64歳)は今後50年でほぼ半減する可能性があり、それに伴い、年金支給額も最大4割減という見通しが提示されています。

この「担い手不足」と「所得の先細り」は、クルマという存在がこれまで果たしてきた「移動手段」以上の役割――すなわち地域文化や個人のアイデンティティの象徴としての機能を揺るがせることになるでしょう。

高齢化と年金縮小:自動車の「所有」が難しくなる未来

現実問題として、年金支給額の減少は、中高年層の可処分所得に直接的な影響を与えます。かつてであれば「退職後のご褒美」として手に入れたセカンドカーやスポーツカーは、今後は維持コストの重荷として捉えられるかもしれません。

保険料・税金・車検・整備費といった固定的な出費

ガソリン代や駐車場代などの日常的ランニングコスト

これらを勘案すると、特に地方においても**「買えない」「維持できない」という構造的問題**が顕在化してくると予測されます。

クルマ文化は継承されるか?

さらに深刻なのは、クルマ趣味の継承断絶です。若年層の人口が減少していく中、例えばMT車の運転技術や、カスタムカルチャー、サーキット文化といった多様な車文化の裾野が縮小する可能性があります。趣味車としてのS660やロードスター、さらには旧車のレストアといった領域が、「贅沢」あるいは「非現実的」と見なされる日が来るかもしれません。

モビリティの再定義と我々の役割

とはいえ、危機の中にこそ創造の契機があります。自動運転技術、EV、カーシェアリング、地域交通ネットワークの再構築といった動きは、人口減少社会の中で再び「移動の自由」を確保する手段として注目されています。

つまり、クルマは単なる所有物ではなく、共有される資源として再定義されるべき段階に来ているのです。

みんカラ世代へ:知識と経験の橋渡しを

クルマを愛する私たちに求められるのは、単なるノスタルジーではありません。若年層に向けた知識と感動の継承です。みんカラのような場は、技術的情報の共有のみならず、クルマに込めた人生観、工夫、地域との関わり方など、「モビリティの文化的側面」を語る場として重要な役割を担っています。

年金生活者向けのコスト抑制メンテナンス術

若者が最初の1台として選びやすい車種の紹介

高齢ドライバー向け安全装備の実体験レビュー

地域でのクルマイベント開催や技術講習の支援


これらの活動を通して、我々の文化を次世代へと引き継いでいく責任と楽しさが、ここにはあるのです。

📊 出典:日本経済新聞(2025年6月5日)

「出生数初の70万人割れ」

「出生率1.15 過去最低を更新」

「基礎年金4割減少の可能性」

少子高齢化という不可逆の流れの中で、クルマ文化の価値を問い直す時代が来ました。今こそ、“走る喜び”と“繋がる知恵”を未来へとつなぐために、我々一人ひとりの想像力と行動が問われているのではないでしょか。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2025/06/05 09:49:14

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この記事へのコメント

2025年6月5日 19:15
こんばんは😊

人口減少と年金縮小がクルマ文化に与える影響について、深く考えさせられる内容でした。特に「走る人」が減り、趣味としてのクルマが「贅沢」と見なされる日が来るかもしれないという指摘には危機感を覚えます。

一方で、未来に向けて「モビリティの再定義」や「知識と感動の継承」の重要性に触れている点に希望を感じました。みんカラは、まさにクルマ好きの知恵や経験を次世代に繋ぐことができる貴重な場だと私も思います☺️

私たちみんカラユーザーが、単なるノスタルジーに浸るだけでなく、新しいクルマの楽しみ方や維持の工夫を共有し、若い世代にクルマの魅力を伝えていくこと。それが、この豊かなクルマ文化を守り、発展させていくために不可欠だと感じました。


コメントへの返答
2025年6月5日 21:24
woody中尉さん、こんばんは😊
コメントありがとうございます。

人口減少と年金制度の縮小が進む中で、「走る人」が減り、クルマそのものが生活の必需品から“嗜好品”や“贅沢品”へと位置づけられていく可能性は、現実味を帯びています。そうした中で、これまで当たり前にあった「週末にドライブを楽しむ」「自分の愛車を手入れする」といった文化が、次第に薄れてしまうのではないかという危機感は共有できればと願いながら、「モビリティの再定義」や「知識と感動の継承」といった未来志向の考え方には、私も大きな希望を感じます。

みんカラのような場があるからこそ、今を生きるクルマ好きが経験やノウハウを共有し、次の世代にバトンを渡していけるのだと思います。

クルマが単なる移動手段ではなく、「人生を豊かにしてくれる存在」であることを、若い世代に伝えていくこと――
そのためにも、私たち一人ひとりが「クルマのある暮らし」を楽しみ、工夫しながらblogを更新して、発信していくことが大切ですね。怠けないで(笑)!💦

これからも一緒に、クルマ文化を守り、育てていきましょう。




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「「上質な白米」としてのN-ONE──Type Rと並んで見えた実用車の静かな美学 http://cvw.jp/b/2299298/48472203/
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