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写真はIRC公式Webより、セバスチャン・オジェ

IRCラリー・モンテカルロ最終日レグ3です。

この日は波乱の幕開けとなりました。先日の最終ステージで首位から転落したハンニネンが、巻き返しを図ろうとした朝イチのステージSS10であろうことかスタート後の最初のコーナーでコースオフ。マシンにダメージを負ってリタイヤとなります。

さらにその先すぐのコーナーではミークがコースオフ。こちらもリタイヤとなりました。

逆に首位に立ったオジェはベストタイムを刻み、2位とのタイム差を1分50秒としました。総合2位にはアバルト・プントS2000を駆るガルデマイスター、3位にロイクス、そして4位にはサラザンが追い上げてきました。

ここでドライバーたちは長いリエゾンを走ってモナコのサービスへと向かいます。

日もとっぷりと暮れてナイトステージとなるSS11、ここではロイクスがベストタイム。ガルデマイスターもセカンドベストで2位を守ります。サラザンはコースオフを喫しましたが順位は変わらず。オジェは無理をせず5番手タイムでおさめて首位のポジションを固めます。

SS12、ガルダマイスターのマシンがオルタネータートラブルでスタートできずにリタイヤ。ロイクスが総合2位となります。ベストタイムはバッソ。コペッキーが激しい追い上げで総合3位のサラザンまで2秒と迫ります。

SS13、激しい3位争い。サラザンが渾身のベストタイムでセカンドベストのコペッキーとの差を31秒にまで拡げます。オジェ、ロイクスはクルージングモードで、それぞれ総合首位、2位は変わらず。

最終ステージのSS14、ベストタイムはサラザン。これで表彰台の一角、3位が確定。ロイクス、オジェも危なげなく走りきりポジションを守りきりました。

＜最終順位＞
優勝：オジェ、2位：ロイクス、3位：サラザン

なんとIRC初参戦、プジョー207 S2000初ドライブの新鋭・オジェが初優勝を決めて、プジョーの1-2-3フィニッシュとなりました！ 4位には初日のトラブルを乗り越えて素晴らしい走りを見せたシュコダのコペッキー、さらにバッソ、アレンのアバルト勢がつづく結果となりました。

雪と氷、そしてチュリニ峠のナイトステージ…「いかにも」モンテカルロなステージ、バラエティあふれる参戦メーカーとドライバーの面々、手に汗握るラリー展開と、非常に楽しめたラリーだと思います。

この戦いが日本で見られるなら、ぜひ見てみたいものですが、はたしてこの極東の小さな島国に欧州のメーカーさんたちが来てくれるのかどうか…さてさて？ (^_^;)


【追記】
最終SSを走りきった後にアントン・アレンのマシンがパルクフェルメにたどり着くことが出来ずにリタイヤ扱いになったそうです。くはーッ！ 厳しい!!

写真は、IRC公式ページよりシュコダ ファビアS2000の雄姿

ラリー・モンテカルロ レグ2は、3つのステージを午前・午後のループで2回ずつ、合計6つのSSで競われます。

SS4ではサラザンがコースオフ。観客の手助けを借りて再び走り出しましたが4分以上を失って9位に後退してしまいます。また手堅いタイムで纏めたミークとオジェがそれぞれ総合2位、3位にポジションアップ。そしてレグ1首位のハンニネンはSS4、SS5と連続ベスト奪取。あっという間に2位との差を1分27秒に拡げて独走態勢に。

午前中最後のSS6、ハンニネンのチームメイト、コペッキーが2位と20秒以上の差をつけるスーパー・ベストタイム。前日のマシントラブルでの遅れを一気に取り戻します。（でもまだ順位は総合9位） ミークがコースオフしてタイムを失い後退。代わりにオジェが2位へ。ハンニネンは7番手タイムながら、2位に1分20秒以上の差をつけて首位を守ります。

午前中のリピートとなる午後のステージSS7、サラザンが猛プッシュでベストタイム。首位はハンニネン。オジェ、ロイクスと続きます。このステージで昨年度のチャンピオン、ヴイヨーがコースオフの際、マシンにダメージを受けてリタイヤとなりました。

SS8、シュコダの2人ハンニネンとコペッキーが1-2！ ニューマシン、ファビアS2000の戦闘力を見せつけます。サードベストにはロイクス。上位陣の順位に変動はありません。

ドラマは本日の最終ステージSS9で待っていました。トップを快走していたハンニネンのマシンがパンク！ ステージ上でタイヤ交換をせず、そのまま走り続けることを選択したハンニネンは2分のタイムロスですみました。しかし、首位からは脱落して3位に。そして、このステージでも2番手タイムで纏めたオジェが、ついに首位に立ちました！

＜レグ2終了後の順位＞
1位：オジェ、2位：ロイクス、3位：ハンニネン

以下、ミーク、ガルデマイスター、サラザンと続きます。オジェとロイクスの差は30秒あまり、3位のハンニネンもトップから54秒差につけていますので、なにかがあれば、まだ逆転もありそうな気配。

残すは明日のレグ3のみですが、これがけっこう曲者で、朝イチのSS10を走った後、長いリエゾンをはさんでチュリニ峠でのナイトステージが4本もあるというもの。最終SSなんか日をまたいで深夜00:08（現地時間）からスタートらしいです。

おまけに天気予報は雪！ 真夜中にしんしんと降り積もる雪のチュリニ峠を自車のライトだけを頼りにマシンが駆け抜けるということで、観客も楽しみにしているそうですが、ドライバー＆コドライバーにとっては最後の最後まで気の抜けない厳しい一日になることが予想されます。

いったい誰が優勝するのか？ 目が離せない展開が待っていそうですヨ!!