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ViperJetのブログ一覧

2006年12月04日 イイね!

ぎゃらん GTO 五百

ぎゃらん GTO 五百1970年前後のアメ車は,怒濤のトルクと自動車税を誇っていた。
ある日の昼下がり,路上に停めた7Lのアメ車に乗り込む。
キーを捻ると「ドロドロドロ」とV8が,いささかバラついた音で鼓動を始める。1速に入れ右足に力を込める。
「ズボボボボ」と図太い排気音が辺りの空気を震わし,車体が揺れる。サイドの白文字「ふぁいやーすとーん」が誇らしげな,図太いクロスプライが,一瞬捻れながら路面を蹴飛ばす。
パワー・ボートの発進のように車体の頭が持ち上がり,背中がシートに押しつけられる。

「グワングワン」「ガラガラガラ」「ガッシャーン」

突然背後で凄まじい金属音がした。
「リア・アクスルが吹っ飛んだか?」
ちゃんと走る。

「タイヤが外れたか?」
傾いていない。走行はいつもの通りだ。

路肩に車を寄せ,停止。
降りて車体を確かめる。タイヤも4つ付いている。位置も合っている。道路に頭を擦り付け,下を覗くが足りない部品もない。

後ろを振り返って見ると,さっき停めていた路上にぽっかりと大きな穴が開いている。
「???」
直径1m近い。勿論停める前には無かった穴だ。

「!!!」
さらに20m程後方を見て,やっと事態が飲み込めた。
ぶ厚い鉄製の大きなマンホールの蓋が転がっていた。
強大なトラクションのとばっちりを受け,蓋が吹っ飛ばされて,転がって行ったのであった。

あれは元に戻すのに骨が折れる。転がすだけでもとても重い。



 ぎゃらんGTOが馬500頭を引き連れて帰って来た。
懐かしのキャロル・シェルビーが「かなり熟成させた」とのことで,生産中止になった「ふぉーどGT」譲りの500HPの心臓を引き継ぐ。
昔みたいに7Lこそないが,イートン製スーパーチャージャーで,同等のトルク69kgmで地面を蹴飛ばす。5.4L,V8 DOHC 32V,レブリミットは6250と今風。トラクション・コントロールはオフにできる。
情報が錯綜しているが,ベース価格は3.9万$との説も。ただしとにかく玉不足で異常なプレミア価格状態らしい。保証有効な+100psキット,無効な+200psキットもある。


私の読みでは,
「ふぉーどGTの1/3の価格で同等の動力性能」
つまり,ふぉーどの弁でいくと,
「ポルのカローラGTの1/9の価格で同等の動力性能」
となる。直線だけなら,そこそこ行くかも知れない。

なお,「菱が3つ」のお店に行っても買えないのでご注意を。画像下段の白い車が欲しい方は,国産レトロ車専門店か,地方の解体屋さんか,どこかのお宅の納屋へ。

ホントの名前は「しぇるびーGT五百」
Posted at 2006/12/04 06:52:15 | コメント(1) | アメリカン & GT40 | クルマ
2006年11月30日 イイね!

温故知新 GT四拾

温故知新 GT四拾画像の左半分がオリジナルのGT四拾で,右半分が2003以降のGT。
「GT四拾」のネーミングは商標権が他者にあるため,使えなかったそうだ。したがって新型は「ふぉーどGT」となる。かなり緒元が異なるので,かえって同名でなくて良かったと思う。
オリジナルの公道仕様に比べて,全長が465mm、全幅が175mm、全高が95mmほど大きくなっている。
ちなみに言い古されているが,「GT四拾」の「四拾」とは全高の1016mm=40インチから。

最高速度は330km/h、0→100km/h加速は3.5秒と立派で,価格は米で15万$,日本で十文字3束弱,最近の実売はもしかしたら2束強ではと憶測する。

オリジナルの実車を見ると,やはりその際だった全高の低さとコンパクトさがとても魅力的だ。欲を言うなら,記憶ではスイスに,金型や治具は残っている筈なので,内装含めた意匠も可能な限り忠実に再現して,同寸にして欲しかった。エンジンはV8 OHV NAで十分。そのほうがコンパクトかつ軽量で低重心にも貢献する。メンテも楽だ。
 オリジナルと同様に右ハンドルのみで。クラッシュ・テストとの兼ね合いもあり何とも言えないが,素人考えでは,そうすればデザインや設計費,開発期間も節約できたのではと思う。

時代の趨勢ゆえ致し方ないかも知れないが,目的が凝縮された「コンパクトさ」に魅力を感じる人間もいることを,できればデザイナーは知ってくれると嬉しい。同様にコンパクトさが無類の魅力を醸し出している例として,「ルノー・アルピーヌ A110」があるが,仮にもし「A110の再来」と4回り大きくして出しても,うすらでかい三葉虫で「モスラの再来」と揶揄されるのがオチであろう。

安全対策の重量増を見込んで1200kg前後,国内で十文字1束内の価格に収めれば,50代以降の根強いファンが飛びついたと思う。現在のミニカーのプレミアムが物語っている。
「ドロドロドロ」という,かつてのアメリカンの排気音と鼓動を味わいながら,少年時代の憧れと夢を,やっと実現した自分を褒めてやる。

装備は必要最小限に絞り込み,オリジナル同様に整備性を確保し,電子制御を排除した単純な構造にして,自分でいじれる余地を残しておけば,遍歴の終点である「終の相棒」として,選ぶ人も多いのではと思う。モデルチェンジせずに,継続的に販売してパーツ供給の不安を取り除いてくれればパーフェクトだ。エアコンもいらない。ヒーターとクーラーの組み合わせのほうが更にいい。


「ポルのカローラGTの1/3の価格で,同等の動力性能」が謳い文句だが,価格帯と性能で,馬や鹿や牛と同じ土俵に上がるのはミス・ジャッジだった気がする。元々これらのライバルと性能で勝負する必要もなく,戦いを挑めばカリスマ度で苦戦を強いられる。あくまでもオリジナル風味の別の車なのだから。

考え事しながら乗り降りすると,頭をどついてくれ,頭を屈めずに閉めると,髪の毛を挟んでくれるドア。座ったままでも地面に掌が付くポジション。ネーちゃんの乗降はお姫様だっこで。・・・これがないと,オッサンにとっては「GT四拾」なんかじゃない。

ちなみにオリジナルでは,ドア・サッシの上端が大きく水平方向に延長され,ルーフの一部を形成している。ドアを開けると屋根の一部が剥がれて,くっついて来るという感覚だ。こうしないと,サイド・シルがとても幅広いのも相まって,乗降が不可能になるほど低いのだ。

勿論,以上はオリジナル好きのオッサンゆえの独断かつ偏見の戯言につき,「新型車」として見るなら,良くできていて,「カローラGTの1/3」で入手できるのは天晴れ。
このエンジンをこのままお蔵入りにするのは勿体ないが,幸い近々マスタングに搭載される。懐かしいマッハ1のコブラ・ジェットの再来を予感させ,久々のマッスル・アメリカンだ。こちらは私の勘では国内で8束程度の正札になるのではと思う。
皮肉なことに「明日は我が身」のごとく,実質「ふぉーどGTの1/3の価格で,同等の動力性能」との謳い文句の餌食になってしまう。3倍の価格差を,外観と構造の差だけで,納得させるのは至難の業だ。

 余談だが,バブル期に東京のある大手有名店で「GT四拾」を見たことがある。中古で十文字20束だったので,さすがに興味を持つのはハナから無理だった。その時は「寄るな,触るな,開けるな,買うな」状態だったので,ショー・ウィンドー越しに「御真影」を拝んだに留めた。
後に知ったが一説ではレプリカだったようで,販売店も知らなかったのではとのこと。多くは語れないが,あの頃は色々あった。

で,厳しい現実に戻って,1/18のミニカーよ,もっと安くなってくれ。


以下は新旧比較。ただし旧はレーサーなので公道仕様と若干異なる。

        旧(racer)       新
全長:    4293mm      4643mm
全幅:    1778mm      1953mm
全高:    1016mm      1125mm
重量:    998kg       1568kg

エンジン:  5.4L V8 OHV NA  5.4L V8 DOHC 32V スーパーチャージャー インタークーラー          
最高馬力:  500ps/6500rpm   550hp/6500rpm
最高トルク: 60kgm/5000rpm   69.1kg・m/3750rpm



Posted at 2006/12/01 02:04:49 | コメント(1) | アメリカン & GT40 | クルマ
2006年11月25日 イイね!

知らない間に始まって,知らない間に終った(創刊号特別グラビア:マ○コがいっぱい)

知らない間に始まって,知らない間に終った(創刊号特別グラビア:マ○コがいっぱい)私の大好きなフォードGT40の生産再開を知ったのが,4年前の2002年頃。
フォード創立100周年記念の目玉企画。ワクワクしていた。
このところ自動車雑誌は買っていないので,世情には疎く,いつの間にか忘れ去っていた。

最近ふとヤフオクで「GT40」を検索すると新車を発見。
毎度のレプリカかと思ったが,詳しい記述はないが何か違う。
少し調べると何と私に無断でフォードの正式ラインとして,2003年より販売されていた。

しかもオリジナルよりかなり大型化,かつ重量級になっている。
お父さんはそんなことは一度も許した覚えはない。「ケシカラン」と思って,もう少し調べたら今年の2006年で生産打ち切りとのこと。

忘れていたら,知らない間に始まって,もうすぐお終いだ。

久々に帰省するとの知らせにワクワクしていたら,知らない間に帰って来て,勘当する前に出て行かれた気分だ。

月日の経つのが,あっという間。どうやら年を取ったようだ。


写真の背景はジュネーブのレ・マン湖に見える。「レ」は複数定冠詞だから,直訳すれば「マン湖がいっぱい」と言えなくもない。
Posted at 2006/11/27 16:45:36 | コメント(1) | アメリカン & GT40 | クルマ

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