
話は変わって,こちらはポン付けキット。画像のは996用だがAMG等でも流行のコンプレッサー。価格はさすがに屋根価格だが,ポルAGのメーカー・オプションの,ハイ・パフォーマンス・エディション「よりは」コスト・パフォーマンスが高いだろう。
リンク先でアロイス自ら説明している。画像では説明用にカラフルだが実物はアルミの鋳肌色。カラフルなほうが,リヤを開けて自慢する時のインパクトが強くて,「オッサンの玩具」らしく,心をくすぐると思うのは私だけか。
大戦中の戦闘機で多用された遠心式なので,ルーツ型やリショルム型に比べて,低回転時のパワー・ロスは少なさそうだ。ただしブースト圧はあまり稼げないだろう。キット構成の説明にインター・クーラーが入っているが,恐らくミス・プリントだと思う。あったとしても超小型の水冷式で,それも冷却水がエンジンと共用なら,まず効果は期待できない気がする。
低負荷時のロスを軽減するコンプレッサーのクラッチの有無も気になる。ある場合はそのオン・オフのマネジメントも。
勉強不足と計算間違いかも知れないが,単純計算で400psに必要な吸入空気量を供給するブロワー駆動には,かなりのパワーが要り,俄には信じられないが一説では80ps程とのこと。1桁間違えているのではと思うが・・・。これが高回転時の効率が排気タービンに劣る理由であり,電動スーパーチャージャーが成功しない理由だ。
同一エンジン,同ブースト圧のスーパーチャージャーとターボでパワー測定すれば,ブロワーの駆動ロスが判る筈だ。
どちらかと言えばカエルで気合いを入れて走る場合は,4千回転以上を維持なので,この辺りも気になる。当然駆動ロスが燃費にも影響するだろう。大排気量と低回転トルクで稼ぐMBとは運転スタイルがかなり異なる。
なお駆動ロスを嫌ってブロワーの風量をケチると,高回転時に逆にコンプレッサー・タービンの羽根が抵抗物になって,オリジナルよりパワー・ダウンを招くから厄介だ。やはりB29やP47は偉大だ。
どちらにしろ,コンプレッサーを自車に付けられた方の感想,特に数字に表れないレスポンスとトルク感,低負荷時の燃費,そして増速機構の機械ノイズにとても興味がある。
Posted at 2007/03/13 08:54:34 | |
屋根の上の風車回し | クルマ