こんばんは♪
今日、ALPINA日本総代理店 ニコル・オートモビルズ社とAUTOCAR JAPAN社の共催で開かれたアルピナディーゼルモデル試乗会に参加せて頂きました。
※試乗中はクルマを堪能し過ぎて写真を撮り忘れました。なので去年の東京モーターショーで撮った写真を差し込んで賑やかせています(笑)
ゲストナビゲーターは
モータージャーナリストの飯田裕子さんです。
https://twitter.com/iida_yuko
まずはALPINA世田谷ショールームにてコーヒーを頂戴しながら展示車をみたりニコル及びACJのスタッフさんとクルマ歓談。
小一時間ほどの後、試乗タイムとなりました。
試乗車は共に3リッター直列6気筒ツインターボディーゼルのD3(4ドアセダン)とD4(2ドアクーペ)。
環八沿いの世田谷ショールームから第三京浜に乗り、港北JCを経由して大黒PAで車両を乗り換えて逆ルートで戻ってくるコースです。
【オプションの20インチクラッシクホイール】
※ボルトとバルブが隠された憧れのセンターロック風のクラッシックホイールは鋳造とのこと。
タイヤは長年のパートナー、ミシュラン
往路はミネラルホワイト(アルピンホワイトだったかな?)のクーペモデルD4。
期待が大き過ぎてあとでがっかりというのは嫌だったので、歓談中にスタッフさんに「アルピナ6気筒と言えどもやはりディーゼル特有のカラカラ音やアイドリング中のステアリングの振動はそれなりに出ますよね?」と失礼ながら質問したところ「ディーゼルと知らないで乗られたら、ほぼほぼ気付かないくらいになっています」とのお答えを受け、まずはエンジンスタート。
あらら!ホントに古いディーゼルの概念を見事に覆して、予想とは逆の少し重め(低音)のノイズで音量レベルはガソリンエンジンと変わらないくらいの静けさです。友人のBMWの2リッターディーゼルエンジン搭載車(4気筒)も従前からと比べると静粛性が高かったですが少しディーゼルを意識させる音が耳に入りました。しかしこちらは更に巧く抑え込まれておりステアリングの振動も気になりませんでした。今日は入れ替えで試乗車、展示車がありませんでしたが、最新のD5モデルであればEセグメントならではの造り込みがされてより静粛性が高められているのでは、と思いました。
【みんな大好き♪アクラポビッチ製マフラー!】
日曜で空いている環八を走り出して低速での第一印象は(これってディーゼル?ガソリンじゃないの?)と言うくらいの滑らかな吹き上がりです。そしてコンパクトな3ボディに1500回転から発する700Nmという分厚いトルクでとてもイージーで快適な街乗り車に仕立てられています。
程なくして同じく空いている第三京浜に入り低いギアで引っ張ってやると文字通りアッと言う間に法定速度まで加速し、並みのスポーツカーをぶっち切れること間違いなしです。
そしてディーゼルの特性を活かす為に恐らく上のギアレンジが下に対してよりワイドに設定されているのだと思いますが6、7、トップの8速とシフトアップするにつれ高速ツアラーとしての性格が顕れ100キロ時、8速での回転数は1500回転を切り、疲れ知らずの巡航性能を発揮します。
もちろんディーゼルなので4000回転から上は徐々に頭打ちとなるので、今乗っているガソリンエンジンのC43のように6000オーバーと言った高回転まで回す気持ち良さは叶いません。
【東京モーターショーにて】
特筆すべきもうひとつのポイントは脚廻り。
標準の19インチタイヤでの感想ですが、メカサスでもノウハウがあって惜しまずコストを掛ければここまで出来るのかっというまさにお手本の様です。細かく細かく突き詰めてすべての角張ったところを滑らかに丸くシェーピングしたかのように、細かなアンジュレーションや高速道の継ぎ目をホントに事もなくことごとくしなやかにいなしてくれました。
スポーツモードでも当然幾らか硬め感は高まりますが、この傾向に変動はありません。
数値的なことやメカ構造は私には分りませんので感覚的な表現が多くて恐縮ですが、懐が深いと言うか脚腰の柔軟な筋肉の厚みがちがうと言った印象です。
限られた試乗の中ですが、ガチガチに固められている訳でなく超マイルドでナチュラルな乗り心地なのに、とにかく前後、左右、上下ともに変な挙動の変化が少ないので、400〜500キロくらい走行しても身体の疲れの具合が低いのではと思われます。
見た目ではオプションの20インチタイヤが映えますがこの純正サイズ、ワゴンに純正(だったと思う?)18インチがベストマッチのような気がします。
【東京モーターショーにて】
※新型D5に採用された鍛造クラシックホイール
タイヤは新しいパートナー、ピレリ製
加えて良かったのが組み合わせた8速トルコンAT。
個人的にDCTの小気味良さより、少しばかりダルで懐の深さを感じさせてくれるトルコンAT好きなのですが、こちらも脚廻り同様に圭角がなく変速ショックが極めて少なく緻密な設定、チューンが感じられます。
またセダンとクーペではフロントアクスルの設定を変えてあるようで、レーンチェンジ時等の回頭性がクーペの方が軽く(速く)小気味良さがあるように感じました。
【折り返しの大黒PAにて】
エクステリア、インテリアともにオラオラ感、様オレ感、そして華美な虚飾とは無縁ないわゆる地味ハデで飽きのこない上品、上質感にあふれています。
アルピナを知らない人から「BMWにお乗りなんですか?」って訊ねられたら「いいえ!・違います!!・アルピナです!!!・」なんて決して無粋に言い返さず、自己顕示を遠い処に置き去りにして「はい、そうなんですよ〜」ってさり気なくさらっと答える、そんなステキなシーンが思い浮かぶ雰囲気です。←これ、ホントに私個人の勝手な言い分なんで気に障ったらゴメンナサイ。でもね、思い入れが大きいのは良いんですけど所詮クルマも他人がどう思おうと関係なくいちばんは自分が満たされれば結構な訳で、その上でその想いを共有できる人がいて一緒に盛り上がることが出来ればそれは更に楽しいことですが、喩えばモデファイなんかでもそれ程興味を示さない人を相手にして(ここはワンオフでこうしてるんだ)(ここがノーマルとは違うんだ)、まして聞いてもないのに幾ら掛けたなんてくどくど熱く御開陳するのはどうにもカッコ悪いって言うのが私の中にあるんです。いるでしょ?偶に(^^;
もちろんみんカラはその為のSNSですから、全然良いんですけど。
余計な話に飛んじゃってすいません、自分の方がよっぽどくどくどしかったです(苦笑)
ってなことで復路はコーポレートカラーであるアルピナブルーを纏ったセダン。
助手席にはナビゲーターの飯田裕子さんが座りアルピナ賛美で盛り上がってしまいました。
思わず「アルピナ、参った!やられたわ、、、あぁ~乗らなきゃ良かった。」と呟くと、すかさず「そだね~」との答えが返ってきて笑ってしまいました。
【東京モーターショーにて】
【東京モーターショーにて】
AMG C63やBMW M3、M5(この2台は乗ったことありませんが)がG1レースに出走するキリキリ追い込み鍛え上げられたサラブレットとするとアルピナはオリンピックの乗馬競技にエントリーする、高い走りの潜在力を隠しながら従順にそして緻密に障害等をこなしていく競技用馬のような印象を受けました。
どちらが好みかは夫々でしょうが、自分的には間違いなくアルピナっと確信しました(だからどうした?(^^;)
試乗車でこれほど感激したのは20年くらい前に乗っていた20系セルシオを試乗した時以来のような気がします。

【東京モーターショーにて】
試乗後は再びショールームでアルピナ談義。
3ベースのディーゼルでこれ程なので同じ3のガソリン、来年にはデビューするであろう新型3シリーズベース、そして車格が上のD5はどんなものかと興味がある旨がつい会話の端々に出たようで、各車用意いたしますのでぜひ試乗しにいらしてくださいとの有難いお誘いを頂きながら、仕舞いはお土産を頂戴して皆さんに見送られて楽しくも有意義な時間に満足して帰宅の途につきました。
飯田裕子さん、両社関係者のみなさん、ありがとうございました。
※こぼれ話
ALPINA世田谷ショールームは等々力渓谷沿いにロケーションしています。
住所で言うと世田谷区中町ですが東京近郊にお住まいの方ならご存知のように、環八から一歩入ると喧騒から離れ23区内とは思えないせせらぎと緑の多い閑静な処で、郊外の大規模開発された住宅地とも異なり道などは狭いのですがそれがまた良くて、何とも言えないとても趣のある地です。
以前、この地に憧れ土地や中古住宅を探したことがあったのですが、渓谷に面した物件はなかなか売りに出ず偶に出ても競りになってしまうような有様で自分の資力ではとても購入できませんでした。
ショールームのトイレは前面がガラス張りになっていてその渓谷の水と緑が一望出来るトイレでした。
風景を見ることが出来るトイレとしては、自分の限られた旅の範囲の話になりますが、ハワイのビッグアイランドにあった今は廃業してしまった【ベイビューファーム】というコーヒー農園の20畳くらいの部屋に便器がポツンとひとつあって一面のガラス越しになだらかに下るコーヒー畑の先にコナベイ、そして更に大海原が拡がる絶景が見渡せるトイレが素晴らしく、和洋の趣向や雄大さは違ってもこのショールームもそれに一脈通じるような素敵なトイレでした。
おそらくフリークの方には周知の事だと思いますが、初めて寄られたらトイレを借りられてみては如何でしょうか(^^;