
相変わらず、オープンにすることに多少抵抗がある、へっぽこオープンカー乗りです。。。
先日、千葉の佐倉という場所に、鉄道写真撮影を兼ねて、軽オープンカーのコペンでショートドライブをしてきました。
相変わらず、小心な私は、クローズを維持したままの走行となりました。
人口密度が過密で、視線が突き刺さる、東京近郊という理由もありますが、
根本的には性格の問題だと思います。。
最初は、東京近郊の渋滞に苦しみながらも、
目的地に近くなり、幹線道路を外れると、
中々のワインディングスポットを発見。
東京都心からも、そう離れていない(約50km前後?)場所で、田園風景が発見できたことに小さな悦びを感じました。
みんカラでは、素晴らしい絶景の中を、ホンダビートやロータスエリーゼ、マツダロードスター、BMW Z4などオープンカーで走るブログを頻繁に更新されている方をちらほら見かけて、その美しい風景に息を飲まれてしまい、個人的にひいきにしているブログもあるのですが、そういう方方は大抵、札幌在住であったり、仙台在住であったりで、日帰りで自然豊かな絶景に出会える場所にお住まいというのは非常に羨ましく思います。
私の場所は、無機質な市街地ばかりですので、、だからこそ、こういう小さい自然を発見できるだけでも、感動があります。
思わず、車を降りて写真を撮ってしまいました。
後ろからも。。。
絶景でなくても構わない。
「小さな風景」それに出会えるだけでも幸せでした。
僕が、「自然」というものに興味を抱き始めたのは、20代後半の時でした。
きっかけは、特に何があったわけでもないのですが、
ある日、近場の山に登ってみようという気持ちになっていました。
(当時は埼玉寄りの東京に在住していたので、足を伸ばせば奥武蔵や秩父山系の豊富な自然がありました)
日頃の東京コンクリート生活に疲れたのか、或いは加齢による心境の変化かもしれません。
とにかく、夢中で登りました。小さなお花畑、ひなびた集落、広大なパノラマ。。
わずか600m程度の標高でしたが、僕は、ある小川のせせらぎに直面したとき、ひたすら涙を流していたことを覚えています。あれは、28歳の時でした。
この時が境になったのでしょうか。。
僕の中で自然を愛でる心がやどり始めたのは。
親父が若い時、山岳にのめり込んでいた時代があり、槍ヶ岳、穂高、南アルプスなど色々縦走をしていたようです。その名残からか、子供をもうけたあとも、家族で日曜日日帰りハイキングを繰り返していました。当時は、土曜日はまだ学校があり、貴重な小学生の日曜日を潰して無理に山に連れて行く親に不満を抱いたことがありました。
でも、今考えるとそれは愚かだったと思います。もう家族であのような体験をすることはできない、幼少期だからこそあのような体験ができたのだと。今、一人でたまに登山をすると、そういう感情も噛み締めたりします。
そして、今回、佐倉にやってきて、やはり素敵な「小さな風景」に出会えて、思わず車の屋根を開けました。
人気がない場所なら、人目も気にならない。
そして、運転中でなく、停止中なら、気を使うことなく、空を眺められると。。。
オープンカーの魅力は走行中の風を受けるの大きいと思いますが、停止している車から見上げる風景というのも格別でした。車から出て、その場にしゃがみこんで眺める風景も素敵だけど、車中から眺めるオープンの風景というのは、また何か一つ表情が違いました。
周囲は、計器類やハンドル、シートに囲まれているけど、上がぽっかり空いている感じ。
妙にロマンチックな表情に風景が映えてきました。
見渡す限りの青い緑、羽ばたく蝶蝶、健気に咲く野花。。
その時、ちょうどラジオをたまたまかけていて、
お馴染みの方も多いと思いますが、昼1時から放送しているNHKFMの昼の歌謡曲。
その時は、失恋バラード特集。
が組まれていて、
徳永英明 レイニーブルー
など、僕が好きな往年のヒット曲が流れていて、
偶然にも、僕のオープンカー気分を高揚させてくれました。
最後の方で、
爆風スランプの
大きな玉ねぎの下で
が流れた時は、その哀愁のメロディーにすっかり感傷的になり、
青空を車から見上げながら、思わず、頬から涙が流れてきてしまいました。
爆風といえば、ランナーやリゾラバのイメージが強いですが、僕の中では
「玉ねぎ」は絶対はずせない曲です。
涙を流したって、ひとけが無いから、恥ずかしがることはない。。。
僕は、30前後を境に、すっかり涙腺がゆるくなってしまいました。
男らしくないかもしれません。もちろん、人前では涙は流しません。
それでも、特にこのような自然などには、とても感動する心は育ちました。
一説には、人は、加齢すると、喜怒哀楽をコントロールする前頭葉という脳の組織が劣化して、涙腺がゆるくなるという説があるようです。
それもあると思いますが、僕は人生経験を重ねて自然を愛でる心が育ったと思いたいです。
この時は、青い空と白い雲、そしてカーステレオから流れてきた
大きな玉ねぎの下で。のメロディーがシンクロして、不意に涙を誘いましたが、
この経験は、かつて28歳の時に、登山で出会った小川のせせらぎと同じ感覚を抱きました。
これからも、小さな自然に出会えたら良いなと思います。

Posted at 2015/06/14 15:50:28 | |
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