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京都南インターに近い国道1号線沿線は、旧鳥羽街道として都から大坂への通り道だったんですね。
まあ1号線自体がだいたい旧街道に沿って走っているので当たり前なんですが、その東海道やその沿線の個々の街道ごとに、昔からの銘菓がありますよね。

で、鳥羽街道は「おせき餅」らしいです。
なんでも450年も続く老舗のようなんですが、京女の妻にして「気になってはいたが、食べたことない。」ということで、そうすごく有名ってわけでもないようです。

まあ、この辺、少し西に行けば宇治だし、最近は抹茶スイーツが日本のみならず流行っていて、鳥羽街道銘菓なんてここら辺では地味ですわな。

このおせき餅ですが、赤福と構成が似ています。
餅の上に餡を乗せただけ。
赤福が、こしあんに、餅もきめ細やかで全体的にしっとりした食感であるのに比して、つぶあんのおせき餅は餅も朴訥とした感じ。
世の中、わりとこしあん嫌いが多いように思いますが、そういう人にはこちらの方が良いかも。
素材や構成は似たようでも、食べるとやはり大きく違います。

わたしが感じた最大の違いは、温度ですね。
こしあんの赤福は、常温で食べてもひんやりしていますが、こちらのほうは温めてもいないのにどこかホクホクしたあたたかい感じを受けます。

赤福はむかし返品の餅を再出荷して大問題になりましたが、要はそれだけ日持ちがするという事。
（三重の知人曰く、赤福は保存食だそうです）
こちらのおせき餅は、店で作ったその日のうちに消費しないと餅が固くなる、と、かなり真面目なお菓子でした。
それゆえに、量も販売地域も拡大しなかったんでしょうね。

わたしはグルメでないので食べ物の評価に自信なしですが、辛党のわたしでも美味しくいただけました。

そうそう、中にいくつか餅がヨモギ餅になっていて、これが少しアクセントになっていていい感じです。


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