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2010年07月04日 イイね!

トレジャーハンター その3 天は三物を与える

トレジャーハンター その3 天は三物を与える 若者達が従前では殆ど見向きもしなかった「漢字」が,ファッションの一部として,脚光を浴びるようになっている。書道を題材にしたアニメやドラマを目にすれば,隔世の感がある。
異邦人にも好評で,Tシャツや体に永久プリントされた漢字を見かけることもしばしある。横文字圏の人々は,漢字を紋様として捉え,意味には無頓着に好みの形を選ぶので,時には洒落ではなく,天然でとんでもない語句を選んでいる。失笑を通り越し微笑ましいのもある。これとて,あまり目くじらを立てる必要もなく,漢字の意匠が,国際的に評価されていると捉えれても,良いのではないかと思う。私達の考えすら及ばなかった,その感性は微笑ましく,むしろ褒め称えても良い気がする。

 私の遊び仲間の一人に,ある書家がいる。遊びと言っても,演歌でよくある「遊び上手な貴方なのね~~」の「遊び」ではなく,残念ながら健全なレジャーの遊びなのだが。一般的には「書家」と言えば,莫山氏に代表されるように,和服姿の威厳に満ちた老人を連想するが,若い彼女の場合には全くもって「才色兼備」という表現が相応しい。その美貌ゆえ現にTVのCMにも担ぎ出されている。

 今,注目されている新進気鋭の書家で,書道に新しい風を吹き込むことに,ことごとく成功されている。身近なところでは時代劇の題字で,独創的かつ彼女の理念とセンスが込められている。きっと一度は目にされている筈だ。その題材の時代背景や,演者の来歴に及ぶ調査にも,膨大な労苦を費やして,たった一枚の書をしたためる真摯さも,またイイ。

 余談だが,「日本画なら絵の具代が凄まじくかかるけど,書道って墨一色だけで足り,サラサラッと書くだけで儲け放題でしょ!?」との私の卑しい問いかけに対し,「紙代がとってもかかるの」とのこと。一枚の作品を書き上げる裏には,数百枚の没作品があるそうだ。銀塩写真の世界とも相通じる。

 また彼女は「書家」というイメージからは想像できないほど,物怖じせず,何事にも挑戦的だ。彼女が運転する北欧製ステーション・ワゴンの後ろには,スキューバのタンクが積まれていると言えば,人となりが想像できるかと思う。
そして何よりも彼女の最高の魅力は,人柄がとんでもなく良い。気さくで奢ったところが全くなく,人が嫌がることも率先してして行い,厭な顔ひとつせず,キモイおっさんの面倒もよく見てくれる。
「天は二物」ならずして「天は三物を与え賜うた」ようだ。

 彼女の最近の作品に,鉄製のものがある。筆の代りに,自ら切断機,溶接機,グラインダーを操って作り上げた。鉄製と言っても,よくある単板を切り抜いた表札のようなものではなく,三次元の立体的な物で,光を当てるとシルエットとして,書が浮かび上がるという独創的なものだ。

そのために彼女は工房に弟子入りし,薄板の溶接も習得してしまった。
今度会った時には,金属パイプを手曲げした作品に挑戦するよう,そそのかそうと思っている。しかも素材も新しいもので,そう,チタン,できればインコネルが最高だ。
「焼けた紫色が,作品に止めどもない深みを与える」なんぞと言いくるめて・・・。それは彼女のテーマ・カラーにも通じる。

 そうすれば写真にある「こんな芸術作品」も作って貰えるようになる。
Posted at 2010/07/04 23:05:36 | コメント(0) | トレジャー・ハンター | 趣味
2010年06月14日 イイね!

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 6/7

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 6/7トレジャーハンター その2 初めてのお使い 1/7
     


 どうやら情報が錯綜していたようだが,幸いパラシュートも開き,ヘリからカプセルの着地している状態も撮影でき,位置の特定もできているようだ。

その後の調べで判明したが,「カプセル」と「熱シールド」(ヒート・シールド)は,大気圏突入時は一体だが,パラシュート開傘時に分離する構造であった。これで全ての謎が解けた。

 カプセルは落下中にビーコン(電波)を発信するので,発見はまだマシだが,熱シールドは自由落下するなら,分離時の3次元ベクトルと空気抵抗,風向・風速から計算し,落下地点を類推するのは,結構大変だったことだろうと思う。ちなみにB29による高度1万メートルからの精密爆撃でさえ,外れまくっていた。

「熱シールド」も発見されたという説もあるので,これまたメデタイ。以後の再突入衛星の設計にとても役立つと思う。恐らく熱的影響とパラシュートの面積低減のため分離構造にしたのであろう。

メデタシ,メデタシ。

あとは中身の確認だけ。
Posted at 2010/06/14 12:43:12 | コメント(0) | トレジャー・ハンター | ニュース
2010年06月14日 イイね!

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 5/7

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 5/7トレジャーハンター その2 初めてのお使い 1/7
     


 徹夜をしてワッチしていた訳ではないが,2010年6月14日 午前5時現在での情報では,ハヤブサの標本格納「用」カプセルの帰還状況は,日本時間で

●06/13 21:36 : カプセル分離
●06/14 00:42 : 地上からカプセルの発光(火球)と大気圏再突入を確認。
●06/14 00:43: ビーコン確認
●06/14 00:45: ヘリコプターよりカプセルを目視確認
●06/14 02:47: ヘリコプターで熱シールドを捜索したが発見できず。明朝以降も捜索予定。

情報源は当事者である「JAXA」なので信頼できる筈。6時現在でのNHKでのニュースでは,「ほぼ予定の地域に落下したことを確認。回収へ」という微妙な表現になっている。

これだけでは私の読解力不足ゆえ,国会答弁的で具体的な状況が見えてこない。疑問点は
●ビーコンは大気圏突入前かパラシュートで落下中か?
(パラシュートは高度1万メートルで開く。燃えている間はプラズマの影響で電波は通じない)
●ヘリからの目視確認物は「火球?」「パラシュートで落下中?」「地上?」
●「カプセル」と「熱シールド」は同体だが,表現が変ったのは単なる偶然?
●「ほぼ予定」の「ほぼ」は,どれだけ外れた? 
(落下予想地点は100キロ×20キロの範囲)

・・・と,肝心な情報,特にパラシュートが「開いた」か否かが欠落していて,日頃の性癖とは異なり,珍しく性感より生還を待ち望む身としてはもどかしい。

最大の謎は「ヘリより目視したが発見できず」。さっぱり分からない。ヘリの通常時の運用高度はせいぜい7千フィート(2,300m)までなので,見つけたのなら直ぐに降下や着陸できる筈である。

そうなっては欲しくない最悪予想は

「ヘリより見上げて夜空に火球の目視により,大気圏突入を確認したが,その後燃え尽きたか,パラシュートが開かず地面に激突し,砂に埋もれてバラバラに破壊された」

もしカプセルが破壊されていたら,砂漠にばらまかれた砂粒を発見するのは不可能であり,それも元々入っていたかどうかも怪しい。ない物を探すのは,知らないことを吐けと拷問されるに等しく辛い。

なお落下を夜間にしたのは,流れ星同様に軌跡を目視するのが容易なのと,落下地点を赤外線で探査できるため。

 カプセルの仕様は空飛ぶ円盤型で3000度の高熱と50Gに耐える。
一部ではパラシュートが開かなくても,「自由落下の場合,空気抵抗により落下速度は時速300km程度に収まるので,カプセルは無事かも」という説があるが,これはフリスビーのように,都合の良い姿勢で落下に限られる。
ICBM(大陸間弾道弾・ミサイル)の落下速度はマッハ25,約3万kmになる。1m以上の厚さの鉄板をぶち抜く,APFSDS(対戦車弾)の速度でさえ,時速1万kmである。

また,カプセルは重さ17kg、直径40cm、高さ20cmと小さく軽いので,ヘリで回収すれば良いと思うのだが,「捜索班」「回収班」と縦割り組織のようだ。
素人目には,超高温にさらされた後,砂地にドスンと落ちるのにも拘わらず,回収後の保護パッキン材とシステムが大がかり過ぎるのも,外野としての印象はアンバランスな気がする。
ヘリで一旦発見したのなら,落下地点はGPSで数十cmの誤差で特定できるのに,見失ったも奇異だ。

将来,有人衛星を回収には,砂漠で干物になったり大トカゲに食べられないように,回収方法のさらなる工夫も必要かも知れない。

 最後までやきもきさせてくれたが,地上のトラック隊が回収(捜索?)に向かうニュース映像が放映されたので,落下地点の特定はできたものと思い,発見を祈りたい。
もし私が当事者なら回収したら,長旅の労をねぎらい,まず風呂に入れてやり,ビールをぶっかけてやりたい。
Posted at 2010/06/14 05:40:06 | コメント(0) | トレジャー・ハンター | ニュース
2010年06月08日 イイね!

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 4/7

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 4/7トレジャーハンター その2 初めてのお使い 1/7
     


 話は変るが,可哀想なのは探査機「ミネルヴァ」。惑星「イトカワ」に着地して,バッタのように跳ね回って,惑星表面の立体映像撮影と放射温度を測定するはずだった。色々事情はあったが,勘に頼った地球からの司令で,あろうことか「エイヤッ」とばかりに宇宙空間へ放り出されてしまった。
これに対して「ミネルヴァは主目的ではなく,重量合わせの積載物につき,問題ない。バラストとして放出され立派に重責を果たした」旨のプレス発表。
思わず「それは何か違うんじゃないか」と突っ込みたくなる。予防線を張りたい気持ちは分かるが,予算の都合で各方面の善意に頼った開発経緯もあり,官僚的発言で,関係各位はお気の毒だ。

実際に着陸していたならば,1桁上の解像度でマクロの鉱物立体映像と,表面を覆うレゴリス粒子の測定結果が得られたはずなので惜しい。

当初は米の巨大アンテナを借用する見返りに,NASA製の探査機が便乗予定であったが,NASA側の予算の都合で製作できず,日本側で用意した。もし当初の予定通りNASA製を搭載していたなら,そんなコメントはできなかったであろう。
これに限らず打ち上げ前の主目標が,標本採取と表面観測だったものが,いつの間にか失敗した項目は,どんどん優先順位が下げられてコメントされるのが通りすがりのオッサンは奇異に感じる。マスコミの短絡的な評価も問題ではあるが,項目別に失敗は失敗,成功は成功ときちんと分けて発表・検証するのが筋な気がする。

 蛇足ながらも驚いたのは,ハヤブサ内の観測データは,揮発性のメモリー内のみで,途中何度かの電源ダウンやリスタートで消えたとのこと。不揮発性媒体へのバックアップなしで済ませるとは,素人の私には理由の想像もつかない。事情は色々あるだろうが,外野の気ままな印象としては,運用中の勘違いや凡ミスも含め,210億のプロジェクトとは不釣り合いな感が否めない。

もちろん徹夜続きの大和魂で突貫作業を強いられ,朦朧とした頭で業務を遂行したメンバーを責める気持ちは更々なく,もし責を問うならば,そのような体質,環境を作り出した側にであろう。
ちなみにNASAの運用担当者は8時間勤務厳守で,凡ミスで巨額のプロジェクトをオジャンにするのを避けている。国民性というか体質の違いが現れていて面白い。

いつの日か,日本も有人衛星を打ち上げるかも知れない。
日の丸の鉢巻を締めて,千人針を腹に巻き,水杯を交わして出陣しないためには,体質と体制の大変革が必要かも知れない。

 以上,色々偉そうなことを申し上げたが,それでもリスキーな挑戦をテンコ盛にした「お使い」で,色々あったが「初めてのお使い」も満身創痍ながらもゴール寸前。皇国風に言うなら「竹槍でB29を撃墜」は絶賛に値する。

私もクソガキの頃,拾ってきたテレビをばらし,部品を流用してイオン・エンジンもどきを作ったことがあるが,感電しまくっただけで,全然飛んでくれなかった経験がある。
火薬ロケットにも凝っていて,爆破事件の捜査で,突然夜に刑事さんが自宅にまで事情聴取に来られ,驚いたこともあった。そんな私なんかに比べれば,少なくとも数百万倍は優秀な方々だ。また,そのしぶとさにも敬意を表する。

もし機会とご興味があれば,ハヤブサに因んだ短編映画「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」を是非,全天周のスクリーンでのご鑑賞をお勧めしたい。低予算にも拘わらず良くできており,人によっては涙するかも知れない。


6月13日の生還を心から祈ると共に,お土産を楽しみに待っている。
Posted at 2010/06/08 10:50:45 | コメント(0) | トレジャー・ハンター | ニュース
2010年06月08日 イイね!

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 3/7

トレジャーハンター その2 初めてのお使い 3/7トレジャーハンター その2 初めてのお使い 1/7
     


 ここで本題に入るが,私が特に興味を持ったのは「金属球を発射」する機構。「もしや」と思って少し調べると面白いことが判明した。
平和利用のイメージを強調するためか,プレスには「火工品」とまるで花火かのようにさらりと流されているが,断片的な情報から類推するに,もろ対戦車兵器そのものの仕組ではないかと思われる。もちろん「イトカワ」をブチ壊す必要はないので,威力は大幅に減じてはあるが構造は全く同じだ。
 
注: 後ほど一般的なピストル方式と判明。

軍事的には「自己鍛造弾」 (EFP: Explosively Formed Penetrator)と言い,簡単に言えば,中華鍋のような形状の銅合金板に,20ギガパスカル程度の強烈な圧力を瞬間的に加えると,金属はまるで液体であるかのようにふるまい(ユゴニオ弾性限界),非常に貫通力の高い粒に変形して飛んで行くというものだ。実際の粒の形状は「球」ではなく,座薬みたいな砲弾形になる。熱による変形ではなく冷間鍛造であるので,できあがった弾は緻密で非常に堅い。

公表資料では「金属球は秒速300m」となっており,これはピストルの初速をやや上回る。ユゴニオ弾性限界を生じさせる圧力なら,私感ではもう1桁上の速度になりそうな気がする。このあたりのことはあまり触れて欲しくないのかも知れない。
この方式のメリットとしては砲身なしで,ほぼ無反動で超高速の弾体を発射できる。
仮にピストル方式だったなら,打った瞬間にハヤブサは反動で,飛び上がりそうだし,構造的にも耐えられない筈だ。なにしろメインエンジンの推力ですら数gに過ぎないのだから。(・・・この考察はちょっと自信なし・・・)
それともコスト・構造的にはピストルを1丁固定すれば良かったのだが,「銃砲」の扱いになると,法規制の都合で不可能だったのかも知れない。


 参考として次のURLは航空機から無数の「自己鍛造弾」をばらまくデモ・ビデオ。無数の対戦車砲が空から降って来るようなもので,やられたほうはホッケーのパックのような不思議な物体に,あっけに取られてポカンと空を見上げるしかなく,為す術もない。堪ったもんではない。
いつもながら新兵器のデモ・ビデオを見る度につくづく,アメリカを敵に回して戦うものではないと思う。

CBU-97 SFW BLU-108

BLU-108 Detail

Shaped Charges

Posted at 2010/06/08 10:45:10 | コメント(0) | トレジャー・ハンター | ニュース

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