
閉店間際のレンタル・ビデオ屋さんに飛び込んだ時は要注意だ。
お目当ての人気新作は大抵の場合借り出し中だ。そんな客目当ての,紛らわしいネーミングのB級映画が,人気新作の傍に並べられていることが多い。
実際に私が目にした実例では「ランボー」の隣に「ランボー者」が置いてあった。
マイナーな日本の配給会社が,その時々の人気作に似せて,勝手に付けた邦題だが,題名がうろ覚えの場合は注意を要する。「エアポート2001」とかの数字物も格好の標的になる。たった1年違いでえらい違いになる。
私が好きな作品に「アポロ13」があるが,友人と「アポロ十三」というVシネマを作って一儲けしようかと思案したことがあった。
大阪屈指の歓楽街「十三」(じゅうそう)の裏通りにある,寂れたパチンコ屋「アポロ十三」の衰退と,家族一丸となって起死回生を図った愛と感動の記録として。
ここでやっと本題に入る。
以前マスコミを通じて聞いた事柄にこういうのがあった。複数の「チシキジン」達により,それぞれ別の機会に語られていた。
「ロケット打ち上げ後,地球を離れ宇宙空間に到達すると,搭乗員達は地球上では見たことのない光を見て,そして心で光を感じ,暖かい光に包まれ至福の時を得る。
彼等はそこで神を感じ,その大きな愛に包まれたことを確信し,地球に帰還後,宗教者として第二の人生を歩む者が多い」
・・・いい話だ。私はスピリチュアルな世界にも,大いに興味を抱いている。所詮人間の科学技術も底が知れている。現存のセンサーで感知できない物のほうが多い筈だとすら,日頃思っている。
「証明できない = 存在しない」「理解できない = 存在しない」
とするのは,人間の驕りだと思う。
また,逆に
「存在しない物を存在しない」
と完全に証明するのは「悪魔の証明」の領域に属し,「ポアンカレ予想」を証明するより,遙かに困難で実質ほぼ不可能だ。
冤罪の証明の困難さが物語っている。
悪意を持った詐欺師達はそこに注目し,その隙間を狙ってボロ儲けする。プラシーボを味方になんとかイオンやクラスター化を謳った商品みたいに。
・・・で,本題に戻るが先ほど述べた,乗組員達の経験について,私は話の美しさは認めるが,都市伝説的な胡散臭さをかねがね感じていた。
ある時ひょんなことから機会に恵まれ,これ好機とばかり,例のごとく直接聞いてみた。結果は・・・アッサリと
船長「そんなことあらへん」
び「あんたの船以外では?」
船長「色々親しいが,そんな奴おらん」
び「周りの関係者で,言うとる奴はおらんか?」
船長「全く噂ですら聞いたことあらへん」
び「そっかぁ・・・・・」
船長「未知の事柄に遭遇した時に,神と結びつけたくなるのは理解できる。未開地の原住民が,彼等の頭上を通過する飛行機を神と崇めるのと,科学的には同レベルの,しょーもない話や」
ちなみに船長と言っても,沖合の堤防に釣り客を送迎する渡し船の「船長」ではない。月面には今でも,彼の足跡がくっきりと残っている。
通訳も介していないので,上記はやりとりの,ほぼそのまんまだ。
宇宙線が人間の頭部を通過すると,「チェレンコフ光」が発生したり,視神経や脳が刺激されたりして,小さな光を感じることがある。地球上に比べ宇宙空間では,宇宙線との遭遇率は飛躍的に高まる。
ちなみに「宇宙線」とは高エネルギー粒子のこと。
これは私の想像だが,この小さな光の経験談に,「ガクシキケイケンシャ」や「チシキジン」達の,夢と願望の尾ひれが付いて,まことしやかに広まっていった「都市伝説」ではないかと思われる。
もちろん宗教を軽んじるつもりはなく,私自身「宗教心」は常々大事にしているつもりだ。船長もこの説に対して,経験に則した回答をしただけで,宗教を軽んじたわけではない。
また,私もこれだけで証明が完了したとも思っていない。
ただ「確かめたかった」だけで,おかげで随分スッキリした覚えがある。
Posted at 2007/06/26 05:03:48 | |
本物に聞いてみよう | その他