
先日の筑波サーキットで、S660にデータロガーと、サスのストロークセンサーを取り付けて走行しました。
ある程度、データをチェック出来て来たので、金曜日の走行にむけて、セッティングを変更する為に、最終コーナーに限ってちょっと考察してみました。
4輪でのデータ解析は初めてなので、この考え方が合っているかは分かりませんが、セッティングは変更してみないと違いは分からないので、当面はトライ&エラーですね。
これが、Y4での、最終コーナー区間のベストタイムのサスの動きです。

左端に、P-LAPから出力された区間タイムが表示されてます。
このラップは、セクター3が13秒フラットですが、トランスポンダーでの計測ではどの位でしょうか?
ちなみに、中古タイヤのY3の方が、12秒9で速かった・・・。
この画面を見ると、ボトムスピード時のサスストロークが、
FrL=63mm,FrR=14mm
RrL=67mm,RrR=15mm
となっています。
ちなみに、FrLはバンプタッチしていて、これ以上は基本的にストロークしません。
で、この時の各タイヤへのSPG荷重を計算すると(プリロード分を含めて)、
FrL=292kgf,FrR=96kgf
RrL=365kgf,RrR=105kgf
4輪トータル 858kgfとなります。
以前、コーナーウェイトを測定した時の、乗車1Gトータルは、888kgなので、30kg分がFrLバンプラバーに掛かっている荷重になる計算?。
RRサスはまだフルボトムしてないので、これで計算は有ってる筈。
したがって、FrLサスに関しては、7.5㎜ストロークが不足、又はプリロードが足りない状態となります。
(SPGレートが不足しているとも言える)
まあ、バンプラバーも第2のSPGなので、無理にバンプタッチを避ける必要は無いと思いますが、TEINのFRサスは、バンプラバー厚が10㎜で、ただの板状に近い形状なので、バンプタッチ後にサスが殆どストロークしません。
実際の走ったフィーリング的に、今回の走行は前回よりも、最終コーナーでスロットルオフにしてからステア操作が効かない感じが有ったので、(前回と比較して、RRの車高が下がりスタビが強くなってる)、恐らくバンプタッチ時にFR荷重が不足かつ、ボトムアンダー状態?(サスが棒になって、タイヤがグリップしない)になっている。
今まで、タイヤの内圧を下げた方がフィーリングが良かった原因はこの辺にあったかも。
RRの車高を下げた事は、ブレーキングに対して明らかにメリットが有ったので、セットを戻すよりも、FRのボトム位置を下げた方が良いと考察。
したがって、次回はバンプラバーの形状を変更して、RRの車高を下げた分の4㎜位ストロークを増やせる様にすれば良いのでは無いかと思います。
(ただ、バンプタッチ後のキャパは下がりますが)
ちなみに、走行フィーリング的には、スロットルオフにする前の方が、4輪共にグリップ感が良いので、バンプタッチ後に、内輪が浮いて荷重が抜けてしまっているとも推察。
気を付けなければならないのが、サスストローク=タイヤ荷重ではない事。
極端な話、ものすごく強いアンチロールバーを使えば、実際に内輪が浮いていても、データ上のサスストロークは残っていたりする筈です。
この事から、やはりもう少しロールを抑える事が出来れば、もっと最終コーナーのスピードは上げられる筈なので、今後の方向性は、如何にロールを抑えるかが課題なのではと考察。
今後やりたいことは、
①上方の重量物の軽量化
②ワイドトレッド化(軽自動車規格しばり)
③ロールセンター補正&スタビ強化
といった所でしょうか。
①に関しては、現在作成中のトランクフードに加えて、ハードトップも作る予定。
③に関しては、FRのロールセンターアジャスターを入れる(購入済み)のと、RRのアームを伸ばし(こっちも購入済み)、タイヤ外形を小さくして、サス長を伸ばす事で、アームの角度を補正する事で、どの位変化がでるか・・・?
RRに165を入れる理由の一つがこの②、③の両方でも有るので(タイヤが細い=トレッドを広げてもフェンダー内に収まる+タイヤ外形が小さい=車体姿勢をkeepする為にRRサス長を伸ばす必要が有る=RRアームの角度が補正される)、次回はこれが主目的です。
タイヤが細くなっても、ロールが抑えられて内輪が仕事をすれば、トータルのグリップは上がる筈だという事を、筑波を走る前から考えていたので、1年以上前から考えていて、試してみたかった事が、ようやく出来ます。
Posted at 2022/02/16 04:42:16 | |
トラックバック(0) |
S660 | クルマ