
昨日、S660で筑波サーキット・コース2000にてテスト走行を行ってきました。
今回の主目的は、先日の走行でテスト出来なかった、RRタイヤに165/55R15を投入する事と、せっかく走るので、前回気になった吸気温度の高さを改善するべく、ICカバー内にフィンを取り付けて変化が出るかを確認して来ました。
タイトル画像がその仕切り板の写真ですが、以前は内側は何も無い空洞でした。
どうも、純正ICカバー改に対して、オリジナルのICカバーを使うと吸気温度が高めになる傾向が有ったのですが、今までの考察として、
①2本ある導風口の内、φ75の方の風量が不足している?
②上記φ75のファンの吸入口の位置の関係で、供給する空気の温度が高い?
等が怪しいと思っていました。
②に関しては、前回の走行から、右フェンダー下の純正エアインレットからダクトをRRフェンダー後方まで伸ばして、出来るだけ外気を、RR側ファン(φ75ダクトのファン)に供給するモデファイを行い、若干効果は有りましたが、これに関しては、純正ICカバー改ダブルファン仕様に関しても効果が見込めるので、根本の問題では有りません。
一番怪しんでいた、①の風速不足(ダクトの取り回しが長く無理があるので)ですが、ダクト出口の風速を測定した所、φ75のダクトの場所によって大きく風速が異なりましたが、概ね、最初の取り廻し(左サイドダクトから、φ75の小型ファンを使って外気をダイレクトに供給していた)と同じ風速が供給されていました。(この場合は、外気を直接ICに当てていたので、当然効率が良いのですが)
したがって、ICカバーに供給されている風量は、純正改ダブルファンと比較して、大差ない事が分かりました。
という事は、後考えられるのは、カバー形状の違いしかない。
純正改ダブルファン仕様は、ICカバー内に合計3本の整流フィンが存在していましたが、オリジナルカバーは何も有りませんでした。
一応、2つのダクトに供給される風量が同じ場合は、均一に風がICに当たる様に確認して形状を作ったのですが、その時はもっと低い風速(風量)で確認していたので、いまの比較的高い風量で確認していませんでした。
それで、今回そのチェックを行った所、かなりICへの風の当たり方に偏りが有り、一か所に風が集中して、逆に殆ど当たっていない所が有る事が分かり、これが原因で冷却効率が悪化しているのではと思い、ICカバー内部にフィンを取り付けて、風が上手くICに当たる様にしました。
完全に均一な当たり方では無いのですが、一番温度が高そうな場所に多めに風を当てて、フィンを付ける前は殆ど風が当たっていなかった所にも風が当たる様にしました。

タイトル画像の状態と、この画像です。(写真では非常に判り難くてすみません)
二つのダクトを大きく仕切った上で(完全に分離はしていない)、φ100の方は、手前に風が当たる様にラジアル方向に、約90度曲げたフィンを取り付けました。
で、長いウンチクの末の結果は、前回とほぼ同様な気象条件(メータ読み外気温がほぼ同じ)で約2度吸気温度が下がりました。
画像下部のグラフで、緑が今回のメーター外気温、黄色が前回の気温(表示では12℃)
紫の明るい方が今回の吸気温度、暗い方が前回(表示では70℃と72℃)
水色は同様にGPS車速
共にベストラップ比較です。
したがって、今回のフィン形状がベストとは思いませんが、ダクト位置や形状と、ICカバーの形状や内部構造が非常に重要な事が、良く判りました。
以前、トランクフートの隙間から、ICダクト(通常のロールバーガーガーニッシュからICにφ100のファンを介して風邪を送るダクト)に風を取り込んだ時も、ダクト開口面積がトータルで増えるので、風量が増すと思ったら、乱流になって逆に吸気温度が上がった時が有りました。
その時同様に、空気の流れは、非常に難しいと反省する結果となりました。
長くなったので、RRタイヤ165に関しては後日に詳細はブログをアップ予定ですが、結果からいうと、純正サイズに対して一発で良いとななりません(当然ですね)が、思ったより悪くないという結果になりました。
今回、機器のトラブル?から、ちゃんとデータを取れなかったのですが、セクター3に関して、まだ様子を見ながら走っている割に、それ程悪くないフィーリング&タイムでした。
純正195/45R16では、12秒953が、FRタイヤサイズ165/55R15では13秒169となり、このタイムはまだ様子を見ながら走っているので、195の時よりもまだタイムを詰める余地が有ります。
ロガーデータもまだ細かくチェック出来ていませんが、おおよそ狙い通りの、ロールを抑える方向になっていたと思います。(というか、4輪ともにストロークが増えている?)
ただ、走行フィーリングは結構異なり、RRの滑り出しは当然早いのですが、恐らく内輪が仕事をしているせいか、コントロール性が良く、RRが滑って向きが変わるのが面白かったです。(カウンター大会にもなってましたが)
ラップタイムは、テストの一環で、今回は全てのファンを停止して走ったので、吸気温度が100度近くまで上がっていたので(ファンのスイッチOFFでは、ファン自体がかなり抵抗になるので、本当は外したかったのですが、時間が無かったので)、1秒ほどダウンしましたが、ロガー上のデータでは、コーナーはそれ程悪く有りませんでした。
ただ、今回GPSが機能しておらず、GPS車速やライン取りが把握出来ていないので、ちょっと正確に判断出来ないので、もしかしたら、来週、追加でテストを行えるかを検討中です。
そういえば、今回初めてトランスポンダーを借りて測定ししたが、P-LAPでの測定よりも、セクター3の計測開始ポイントが早いみたいで、セクター3のタイムはP-LAPの方が約0.1秒遅く、トップスピードの差がセクター3のタイム差に出やすい傾向みたいです。
しかし、やはりストレートは殆ど127㎞台で、なかなかの遅さです。
まあ、ECUはSEEKERですが、マフラーがノーマルなので、殆どパワーアップしてないという事ですね。
Posted at 2022/02/20 04:34:04 | |
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