
少し前のネタになるのですが、お世話になっているメーカーさんからテストを依頼されて預かっていたアイテムのテストがようやくスタートしました
お題目にもあるように試作品ですのでネーミングも決まっておりませんが、あえて名付けるなら...
ラムダクト
とでもなるのでしょうか

このアイテムは
エアクリを交換して吸気効率を向上させたいが、やはり純正エアフィルターを取り外してしまうのには抵抗があるという方向けに開発されています。

を見ても分かるように、純正エアクリボックスはそのままに、空気の取り入れダクトの向きを変更します(フロントグリルの右端に、わずかに顔を出すようになります)。コレに伴い通常はクランキングによる負圧で吸気するのに対し、このダクトを装着すると負圧+動圧(ラム圧)ということになります。つまり
走行風を受け、さらに吸気を助けてくれるというわけです。ですので動圧のかからない速度域では従来比+α程度(純正よりは吸気効率が向上している)でしょうが、ある速度域を超えたぐらいから急激に吸気量が増えることとなるのです。高速走行時、窓から手を出すとかなりの勢いで押し戻されますよね、あの圧力がかかるというわけです。
理論上は理想的なシステムではありますが、ハイエースのエンジンや日本の道路事情を考慮するとそれほど効果を体感できるものではないと思います。が、やはり走りをカスタムしてみたいと思うささやかな願いがこのようなアイテムを生み出すわけでもあります。
ラム圧は速度の2乗に比例するそうですが、ご存知のようにハイエースではそれほど最高速を望めるわけではありません。仮に100kmで走行したとして、小難しい方程式に数値を当てはめて算出すると1馬力程度の向上だそうです
この方程式で算出される卓上の理論と、高速走行域での明らかな吸気量増大がどのような効果をもたらしてくれるのか
さてこのアイテムはクルマのスペースの関係でワイド用しか存在しません。ボクのクルマにはすでに
サティスファクション製のエアクリが装着されているので、純正のエアクリボックスが存在しません。自分のクルマでテストすればいいのですが、やはり純正エアクリ装着車両状態の人物を探しました。
そしてターゲットとなったのがみんカラ友達

彼のクルマはスパロン2WDディーゼル、エンジン系統はNAG+マフラーといった程度です。純正に限りなく近いこともあり、よいテストができそうです
そして装着後、彼からのインプレッションですが
「出だしはそれほど変わらないんですが50~60kmあたりから急激に加速しだして、そのまま一気に○80kmまで伸びますよ
」でした
彼のインプレを信用しないわけではないのですが、彼と共に走ったみんカラ友達からもコメントをいただき
「中央道の上り坂で離されました
」とのこと。ちなみにこの知人のクルマはナロー
4WD(2WDでした

:本人のご指摘により訂正)ディーゼルで、これまたNAG+マフラーの純正エアクリ仕様という状態。双方共にそれほど積載量に違いはないはずですので、
ナローを引き離すスパロンになっているということはそれなりの効果が現れていると推測できます。
まあ実際に見たわけではないので、あくまでもコメントから察する性能評価ではありますが・・・
さてこのアイテムにも問題があり、まず...

ダクトが前方に向いているので、ゴミや埃を取り込みやすいのではないか

どの程度で純正フィルターを清掃すればいいのか

雨や雪にはどう影響されるのか

急激な吸気量の変化に伴う燃調は大丈夫か

コスト面
などですが、

が一番のネックになっています

をご覧になって分かるように、3分割構造になっています。複雑な形状なので仕方ないのですが、現状だと6諭吉ぐらいになるそうです

FRPではなく金属パイプを曲げて溶接して製作したほうが安上がりなのかな?
素晴らしいアイテムなんですけどね~
でもこういったパーツを開発したりテストするのって、楽しいんですよね



Posted at 2008/11/27 02:55:11 | |
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