最近、つくば店への出張滞在が長めなので、ここ暫くクルマで行くのが目立つ。
しかし今日は珍しく、東京日帰り出張。
そんな時は殆んど新幹線を利用し、なるべく最新鋭N700型の運行時間に合わせてチケットを買うように心掛けている。
理由は簡単。
我が国が世界に誇れる鉄道(工業)技術の粋を集めたモノだから。
・コーナーでも車体傾斜コントロールが働き、殆んど減速せず走行可能。
・従来と同じ速度でも空力特性の見直しにより静粛性が向上。
・シートも各クラスごと改良され、快適性が向上。
・速度、加速力がUPしても、電力消費は大幅DOWNと超省エネで地球に優しい。
速度とカッコよさなら、500系も負けないが、いかんせん乗り心地が悪い。
ちょっと前のスポーツカーのような感じだ。
ちなみに以前、息子と乗った時は、行きの700系は平気なのに、帰りの500系でゲロした事があるから余計に確信がある。
前型の700系や、更に旧式300系に乗っても同じ運賃なので、明らかに損した気分になる。
とにかく新幹線乗るときには、スケジュールが許される範囲で少々無理してでも出来るだけN700に乗るようにしている。
で、今回はグリーン席に無料UPGRADE可能なエクスプレスカードのポイントが1000点貯まり、その交換期限も6月末に迫ってきたので、帰りの列車でグリーンに乗る事にした。
久しぶりにリッチな気分を味わう為に、早めに予約して景色もD席を指定。
のぞみN700グリーン車輌のD席は左右4列配置の北側なので、天気が良ければ富士山が見える。そんな理由からか、窓際を指定してもいつもA席の方が空きやすい。
発射時刻に余裕を見てお目当ての8号車に近づくと、上品な女性車掌のお出迎え(最近のANAキャビンアテンダントより上品かも?)
早速、ドカ!っとシートに座り込み、
・リクライニング調整し、、おお!そういえば座面も一緒に傾いてくれる。
・そして何と言ってもフットレストが折りたたみ式で、靴を脱いで、歩き疲れた足を乗せてもしっかり清潔にサポートしてくれる。
・ヘッドホンで好みのサウンド聞けるし、空調も専用ダクトが付いている。
・さっきのANA級キャビンアテンダントがおしぼり持ってきてくれる。
・そして、普通はワゴン販売か売店で買うはずの雑誌WEDGEも無料で貰える。
東京~京都 たったの2時間程度だが、久々のリッチ気分に浸ってみよう!
…と暫く発車前のひと時を、今日のセミナーの復習の為、書き殴ったノートをチェック読み返していると、、突然。
デッカイ山のような男が隣のシートにドッサーっと! ・・・着座した。
(うっそー?)
(話しが違う? いや話しなんてなかったけど・・・とにかく、、)
(うわ、携帯電話で話しだすし、アカンのにぃ~、新幹線は特に自主的マナーがに日本人は徹底してて、、)
(・・・よく見たらインド国籍のオッサンのようだぞ。)
(そうか!もしかして、日本語読めずに席番号間違えてて、まだ気づいてないんだ!)
(きっとそうだ。そうに違いない!)(頼むから、そうであってくれ!)
オッサンの座席ナンバー間違いに期待しつつ、のぞみN700が東京駅を発車・・・。
1分も経たない間に、 Zzzzzz~Zzzzzz~ とイビキ音が発生・・・。
(頼むからハヨどっか行ってくれ!)
そろそろさっきの女性車掌が、各座席を廻って乗車券のチェックを始めてる。
もう直ぐ、快適な東海道新幹線、のぞみN700の旅の始まりがやってくる予定なのだ。
Zzzzzz~Zzzzzz~ (オッサン、起きろコラ!)
やっと車掌が来てくれたので、まずは寝てるオッサンよりも先に自分のチケットを何事も無く差し出しチェックを済ます。
次、オッサンの番。 (まさか寝たまま起こさないなんて事はないよな~?)
と思ったら、軽く女性車掌に促され、スッと乗車券を差出し問題なく・・・
(エエ!問題なく・・・って! そんな!)
オマケに後から、あの女性車掌がブランケット持ってきて、ますます快眠状態になってるし・・・。
まあ考えてみたら、このオッサンが数字に強いインド人なら、日本人よりも読み間違える可能性は低いよな。
だいたい座席ナンバーなんて、殆んど日本語じゃないし、数字記号なら、特に一桁の九九しかマスターしてない日本人よりも、二桁の×暗算できるあんたらの方が数字に関しては特に上手やった。
しかもIT化、工業技術の進歩躍進凄まじく、アジアではどこかの大国より、よっぽどマナーも良いあんたらの方に軍配は上がる。
仕方ない、今日はインド人のこのオッサンに中央の肘掛はくれてやろう。
(、といっても既に最初から占領されてはいるが・・・)
ああ、これが久しぶりのグリーン車輌・・・
Zzzzzz~Zzzzzz~ (…・・・)
WEDGEにこんな広告が、
騒音に囲まれた場所でも、
ゆったりと上質なサウンドが楽しめる。
BOSE クワイエットコンフォート・・・ (それ、どんな皮肉かな?坊主さん・・・)
2時間後、N700の私の旅はインド人の大男と共に、京都駅で終焉を迎える。
降車の為に席を経つと、この8号車の空席が窓際も含めて目立つ・・・。
(じゃあ、なんでわざわざオレの横でずっとこのオッサンは・・・)