第40回 東京モーターショー 2007 (1)
投稿日 : 2007年11月06日
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10月26日(金)から11月11日(日)まで、千葉県の幕張メッセにおいて「第40回東京モーターショー2007」が開催されています。
今や世界三大自動車ショーのひとつにも数えられるようになった東京モーターショー。
日本の自動車メーカーはもちろん、世界各国から200以上のメーカーや政府、団体が出展しており、世界中の注目を集めています。
今回も全体を通じての最大のテーマは環境対策。ハイブリッドやクリーンディーゼルなどをアピールするメーカーが多数ありました。
ここでは10月25日・26日のプレスディを取材して気になったクルマを紹介していきましょう。
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「トヨタiQ CONCEPT」。
国内ではパッソ、欧州ではアイゴといった現状のボトムレンジを担う車種よりも、更に小さなサイズのコンセプトカー。
その全長は2980mmと3mを切っているが、対して全幅は1680mm、全高は1480mmと決して独創的に小さいとは言えるサイズでもなく、見た目はそれなりのボリュームを有する。
キャビンは大人3人+子供1人が乗車可能。
シティコミューターとしての高い性能を予感させるが、税金などの優遇措置がある"軽自動車"が存在する日本においてはセールス的に苦戦を強いられる可能性を感じてしまう。
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「トヨタクラウン・ハイブリッドコンセプト」。
2003年の東京モーターショーでクラウンコンセプトを発表、同年12月に登場したのが現在の"ゼロ・クラウン"。
やや閉塞感のあったクラウンに若い息吹を吹き込んだ結果、年齢層を問わず人気が沸騰し、このクラスのセダン市場で圧倒的な販売数を誇って今日に至った。
そして次なる13代目クラウンを予感させるコンセプトが今回の東京モーターショーに登場。
前回、クラウン史上初めてシャーシとボディ全てを同時に一新しているので、今回は基本構造面はキャリーオーバーが予想される。
しかし目玉はハイブリッドモデルの復活。それも以前のマイルドハイブリッドとは異なり、本格的な新世代ハイブリッドが搭載される。
個人ユーザーはもちろんだが、アイドリングで排気ガスを垂れ流しているハイヤー/タクシーへの普及が進むきっかけになってくれるかもしれないことに期待したい。
ただ、テールランプにホワイトレンズをメーカーとして採用するのだけは、下品に見えるので個人的には勘弁して欲しいところ。
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「日産インティマ」。
全長4980mm、全幅1840mmというラージセダンコンセプト。
メカニズム面よりも日産が提唱する「モダンリビングコンセプト」の発展を具現化したコンセプトカーとして位置づけられており、タイミング的には次期型ティアナを彷彿とさせる。
残念ながらここではインテリアの写真は掲載できないが、これまでのテイストを基本に、より曲面を多用したものとされ、高級感の向上も図られている。
日産ではティアナや北米マキシマの後継とは無関係としているコンセプトカーであるが、モダンリビングコンセプトが継続発展していくことを訴求するインティマ、次期ティアナやマキシマにも何かしらのフィードバックがあることは間違いないだろう。
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「日産GT-R」。
カルロス・ゴーン氏の公約は6年目にして守られ、新たなGT-R伝説が幕を開けた。
スカイラインの名称が外れ、単に"NISSAN GT-R"となって東京モーターショーでデビューを飾ったモデルは、プレスディから常に大勢の人だかりに囲まれ続けている。
会場内にはカットモデルも展示され、先進技術の数々をアピールしていた。
既に来年からのモータースポーツ参戦も発表されているGT-R、800万円級という高価格車であるが人気爆発となるのは間違いないだろう。
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「ホンダPUYO」。
なんとも表現し難い存在感に包まれたコンセプトカーであり、思わず触ってみたくなる不思議な魅力を持っている。
少々浮世離れしているように見られがちだろうが、色々と見どころのある一台だ。
まず特徴的なボディは低反発シリコン素材が採用されており、小さな衝撃程度は吸収してくれる。ゆえに自車損害はもちろん、対歩行者被害も抑えてくれる効果が期待できる。
メカニカル面ではインホイルモーターを採用した燃料電池ユニットで走行。
全長わずか2800mm、期せずしてトヨタのiQ-CONCEPTと同じく3m未満のスモールカーがホンダからも提案されたことになる。
まだコンセプトの域を脱しないものではあるが、ホンダらしい独創的なスモールカーの登場を期待させてくれる一台だ。
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「ホンダシビックハイブリッド・レーシング」。
既に市販されており、日本国内で開催された耐久レース参戦経験もあるホンダシビックハイブリッド。
そのレーシング仕様が展示されたが、参戦ターゲットはニュルブルクリンク24時間レースに定められた感じだ。
もっとも、日本国内で開催されている24時間レースにも参戦してほしいと思うのだが・・・。
シビックタイプRを使ってのワンメイクレースも2008年から発足するだけに、ホンダにとってモータースポーツは、これからも重要な位置づけとされ続けていくようだ。
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「新型マツダアテンザ」。
2002年5月に全くの新ブランドとしてデビューしたのがアテンザ。
東京に先駆けてフランクフルトショーでお披露目されたが、今回の東京では5ドアステーションワゴンモデルが公開され、ボディラインナップは従来同様に4ドアセダン/5ドアハッチバック/5ドアステーションワゴンとなった。
サイズは全長4735mm、全幅1795mmで、現行型よりも若干拡大された。
エンジンは新開発の2500ccを搭載、ミッションは6速オートマチックと5速オートマチック、更に6速マニュアルを設定する。ちなみにエンジンはお財布に優しいレギュラーガソリン仕様となる模様。
スタイリングは現行型を一層磨き上げた感じで、CD値は0.27とクラストップレベル。
そんな数値を抜きにしても、お世辞ではなく素直に「カッコイイ」と思えるアテンザ。
あとはマツダ特有のリセールバリューの低さと販売店間のサービス格差さえ解消してくれれば、誰にでも自信を持ってお勧め出来るところである。
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