そう考えるのは、僕がMT(マニュアルトランスミッション)からの乗り換えだったから。前に進むのだから前に。ニュートラルを確認するなら左右にグラグラ。リバースに入れるなら横から縦に入れる。これがMTのシフト操作。
VWのゴルフ1に乗ってた時は、シフトレバーを上から縦に押し込んでからでないとリバースに入らない。トラックなんかは、横にグッと倒し込んでから入れる。でもプリウスのシフトレバーは、横から縦の同系列に前進と後退が混在しています。そこが非常に紛らわしい。だからこの30プリウスを購入した中古車店を出発した時からずっと、妙な違和感を抱えたままでいます。最初の頃は電車の運転手のように、シフトレバー操作してメーターパネルのインジケーターを指差し確認。「ぃよしっ!」てな感じでやっとりました。今はもう慣れましたけどね。
今更ですが、プリウスミサイルなどと揶揄された誤操作が原因と思われる事故。その原因のひとつに、このシフトパターンが挙げられます。「リバースに入れたらピーッピーッと電子音が鳴るじゃん」と思われるでしょうが、あの電子音、御老体には聞こえていないでしょう。石油ファンヒーターって3時間おきにピーピー鳴りますよね。ところが我が家に同居している90歳のお婆さん、それに気付かず、ずーっとテレビ眺めてます。韓流時代劇にはまってます。高音で鳴り響く家電製品の電子音、お年寄りには聞こえないんですよ。
話を車に戻しますと、車というより車両なんですけど、キャタピラで自走する重機がありますよね。で、一般的な重機は、2本のレバーでキャタピラを操作します。2本のレバーを前に倒すと前進、手前に引けば後退します。ところが、通称「ユンボ」と呼ばれるショベルカーは、上部が360度回転します。つまり、運転席が180度反転した状態だと、前後の操作が逆になるんです。どんなベテランでも、うっかり誤操作しちゃいます。いちばん最初に話したように、前に進むなら前に、後退するなら手前に引くと考えちゃうんです。ヒューマンエラーというやつですな。
どんなに慣れたマイカーでも、疲れていたり体調が悪かったり、考え事をしていたりすると、うっかりミスを起こすもんです。だから自動車のシフトパターンは、人間工学に基づいたというか、直感的に操作できるものである必要が御座います。「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と証言している誤操作による事故。頭に思い浮かぶのは、コンビニに頭から突っ込んだプリウスのお尻。指差し確認オススメします。
プリウスのシフトパターンは変則的ではあるけれど、R-N-Dと縦に続くATのセレクターを継承している訳で、他社のハイブリッドカーもこれに準じたデザインになっています。20やプリウスαなんかはステアリングの横、フロントパネルに配置されているので「セレクター」といった感じ。前に伸ばした腕は重力に従い、ドライブに入れるなら下げるのが自然な動作。上に挙げるのには思考が伴うので、リバースに相応しい。これならエラーも起こり難いでしょう。だけど、30プリウスだとセンターコンソールに鎮座していて、その様や「シフトレバー」といった印象。上に入れた動作が前に変わる。これがどうにも、うまくない。最近の高級車はレバーではなくスイッチに切り替わっているので、この論題は過去の遺産となりつつあるのですが、なんだかなぁ。TOM'Sや社外品のスイッチとかダイヤルもありますけど、高いんだよなぁ...。
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2022/01/11 19:03:36