初代アルシオーネVXの車検メンテナンス記事、「千葉技研」さんのフェイスブックページで不定期連載中。
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三学期は任意の車のインテリアデザインだったので、インテリアのスケッチを量産した感じがある。
このセメスター(学期)で、いすゞから中村史郎が派遣されてきた。
クラスは違ったが、彼は物怖じしない性格と抜群の英語力に加えて、特にGM流の仕込みと思える秀逸なスケッチ力を見せたので、すぐに注目を浴びた。
本人が言うには、
「絵は光を放つように書くんだ。」
という言葉通りに、フルスケールレンダリングなどは見事な出来栄えだった。
私はデザインを習いにきたが、彼は教えに来たように感じたものだ。
「スバルデザイナー放浪記」 碇穹一 著 125ページより。
先日目の前を、
「末期いすゞの乗用車」
つまり中村史郎氏が在籍しておられた頃のいすゞ車に似た雰囲気を出す車が走っていた。
新しいアルファロメオらしかった。
また少し前に、それは不思議なことではないのだろうが、日産の新しいセダンを後ろから見た時も同じように感じた。
ちょうどこんな感じよ。
自分が中3の頃、3代目ジェミニが販売されたのを見た時、不思議な車を作るなぁと思った。
その頃は、パッケージングとか、いろいろな要望・制約の中で車はデザインはしなくてはならないのだということを理解していなかった。
だから、ちょうど同時期に出た日産プレセアと比べて、どうしてこういう風に作らなかったのだろうか、とか考えたものだった。
ハッチバックのリアスタイルは、女性の社内デザイナーが担当したはずで、そこだけはマガジンエックスがいつも通りの上から目線で褒めていたのを覚えている。
あとは総じて不評だった。
が、ジェミニに限らずこの頃のいすゞ車のデザインには、何か自分の琴線に触れるものがあった。
カマロっぽい、分かりやすいカッコよさがあるPAネロだけでなく、
ファーゴからすらもそれは感じた。
そしてだんだん惹かれていった。
元々は当時のデリカスターワゴンやボンゴのような、直線的なデザインの箱車が好きだった。
(なのでビックホーンは元から好きだった。)
一方で、ファーゴのどこに魅力を感じているのかのか、それは自分でもわからず、いすゞに対する判官びいきの感情が、自分の視覚を狂わせているのではないのかと、困惑したものだった。
分からないまま、ネットでいすゞ関連のページを見ていたところ、ジェマニアこと千葉技研さんのページで
「カプセルフォルム」
という言葉を発見し、あぁこれだったんだと分かった。
アルシオーネとはまた違った、未来感が、当時のいすゞのデザインには含まれていたのだった。
そしてそれは、アルシオーネとは違い
「実際に到来する未来のデザイン」
だったのだ。
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末期のいすゞ乗用車 | 日記
Posted at
2019/03/01 01:45:12