
1週間の授業を終えて、帰りに気を静めに寄った本屋で良いものを読んだ。
自分も名前だけは知っていた、ラジコンの世界選手権で何度も優勝した経験を持つ広坂正美氏のムックだった。
こういう内容だった。
1987年、広坂少年は当時16歳、イギリスでの世界選手権。
決勝直前に、イギリスの当時のトップメーカーから最新鋭マシンを貸与される。
日本の関係者が、
「才能がある子だから、もし見込みがあると思ったら2番目の性能のマシンでいいから、貸してあげてほしい」
と何度も頼んでいたらしい。
お眼鏡にかなったのだ。
しかし当時のトップメーカーの最新鋭マシンとはいえ、直前になって、一度の練習走行も出来ないまま、初めて操る車両で決勝に臨むべきなのか。
悩んだ広坂少年は、メカニックとして同行していた父親に意見を仰ぐ。
父親は答えた。
「このマシンは、すごい。
1つ1つのネジの締め方がすごい。
1本1本に思いが込められている。」
それを聞いて、広坂少年は覚悟を決める。
そしてその車両で、世界戦初優勝の偉業を達成したのだった。
自分は古典の基礎文法と、英語の授業で使うテキストは、長文集、熟語集、単語集以外、つまり基礎文法参考書と、基礎文法問題集と、構文集は自作している。
勉強が出来ない子向けでは、自分が作るものより良いものが、世間には無いと思っているからだ。
意外に思われるかもしれないが、マフラーを作るだけなら、純正品より性能が高いものが作れるのに近い。
長文集は無理だ。
それは、量産車を作るようなものだ。
メーカーでなければ厳しい。
教養素材としてならともかく、受験生に対して責任を持てる物は作れない。
この2年で何回作り直しているだろうか。
でも先週の改訂でもう完成しきったなと思った。
とても疲れが出た。
それでも、これを読んだら考えずにはいられなかった。
1行1行、1単語の選別にも、思いを込め切れているかと。
まだそこまでではない。
これ書いたら、また1からやり直す。
Posted at 2017/07/18 03:01:37 |
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進学 | 日記