ミニ改造2012) 夏場を乗り切れ!クーラー修理&機能チェック
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
ミニ改造2012…と書いていますが、これはメンテナンスですね(汗)
一連の作業の中で行ったので、成り行き上こんなタイトルでつないじゃいましたが…。
夏場で何が大変かって、冷えない車内でドライブすることです。
我がミニには一応えらそうにクーラーがついています。
くれぐれも”エアコン”ではなく”クーラー”です。
エアコンはエアーコンディショナー、ヒータコア&クーラーエバポレータを通る風を調整することで目的の温度の風を作り出します。
ミニの場合は、温風=ヒータ、冷風=クーラーと役割を完全に分担しています。昔の車はほぼこれでした。
しかも、英国のオリジナルのミニにはヒータはあるもののクーラーは標準でついていませんでした。価格も高いし、そもそもそれほど英国は湿気/気温が高い状態が多くないからでしょう。
ということで、日本で走っているミニでクーラーのついているもののほとんどは輸入後に日本国内で後付クーラーが装着されていたのです。
そのため、細かく言えば仕様が何種類か存在していました。
という薀蓄はこれぐらいにして。
我がミニにも”後付吊り下げ型クーラー”が装着されています。
これがご多聞に漏れず、あまり機能していない。ほとんど扇風機と同じレベルでした。
以前チャージャーを借りてきて自分でガスチャージしたのですが、数年したらもうダメダメです。
理由としてはいくつか考えられました。
①この時代のミニは、クーラーガスにR12タイプが使われていました。つまり、いわゆるフロンガスです。現在の車両(ミニの再後期も含め)にはノンフロンのR134タイプが使われています。さらに今後はより環境負荷が低いガスに移行していきます。
R12は熱交換効率の高い良いガスなのですが、ご存知のようにフロンはオゾン層破壊の元凶となりやすいため、使用が制限されています。
前回のガスチャージ時にはノンフロンの代替ガスを使いました。これが原因だったかも
②エアコンのサイクルの中でもっとも重要な部分はコンプレッサです。この抵抗が大きくなるとコンプレッサ自身が熱を持って冷えにくくなります。これが原因かも
③ガスがどこからか漏れている。当然段々冷えが悪くなっていきます。これが原因かも
他にも考えられる原因がありますが、主たるものはこんなところか。
まずは③を疑い、冷媒サイクルの途中にあるガスチャージバルブをちょっと押し込んでみました。するとガスが勢いよく噴出してきました(あくまで一瞬だけ押しましょう)。よってガスが完全には抜けてないことが分かりました。
ということで入手したのが写真のもの。いつもながら本題までの説明が長すぎ!(汗)
1)なぜか入手できたR12冷媒ガス、当時モノです。
R12ガスは現在は新規販売は国内で禁止されていますが、すでに流通しているものについては目をつぶってもらっているというのが現状です。これが今でも意外と流れてきているのです。
しかし、高い!R134ガスの4-5倍はします。
今回はヤフオクで探し出して複数本入手しました
400g×2本、250g×1本。善良入れ替えに必要な量がわからなかったのでとりあえずこれだけ入手。
2)エアコンオイル
冷媒サイクルには冷媒ガスだけでなくコンプレッサの潤滑などのための専用オイルが混じっています。これも入手。
ただ、このオイルは曲者で、入れないと焼きつくものの、入れすぎても悪影響が出ます。このあたりのさじ加減が難しいらしい
3)コンプレッサ、中古美品
ヤフオクで入手。見た目で言えばかなり綺麗なものです。中にオイルも残っており、接続部はしっかりシーリングされています。ここが開放されたまま保管されていると中に湿気が溜まりさびなどが発生してダメダメになります。ついでにクーラーメーカのユニクラ(現在は廃業)からでていた取り説コピーも入手!
これで準備万端!
さあ、自分でやろうぜ!…とは今回しませんでした(汗)
一度はプロにみてもらおうと、車両電装系専門ショップに持ち込んで相談しました。
結論は…
・ガス漏れはほぼ無し(よかった)
・コンプレッサの機能も問題レベルではない(コンプレッサ前後の圧力を測って判断してもらいました。プロいわく、不必要なコンプレッサ交換は逆に問題が出る恐れがあるので、普通に機能する限りなるべくクーラー関連のパーツは交換しないほうが良いのだそうだ)
・クーラーオイルも十分、これ以上は追加しないほうが良い。
で、結局ガスの総入れ替え(真空引きしてR12ガスを充填)だけを行いました。しかも400gで十分だったとのこと。無駄な投資が多すぎました(笑)しかし、将来を見越せば、いずれは必要になるはずなので良しと判断。ポジティブシンキングです(笑)
それにしても、我がミニのクーラーシステムは予想以上に状態が良かったということで一安心。まあ、そもそもクーラコンデンサやコンプレッサが通常より小さめのものを使っているため、良好に作動していても冷房能力は低いのがミニのクーラーです。うーむ。
1項目でこれだけ長い説明をしちゃったよ。
このあとは短いですからさらっと読んでくださいな(汗)
2
肝心のガスチャージ関連をプロに頼んでしまったので、何もやることが無くなった…のでワタシ的には面白くありません(笑)
なにか自分でやれることを無理やり考えて、この作業を行うことにしました。クーラーエバポレータのクリーニングです。
よくディーラーでエアコンクリーニングを宣伝しているでしょう。あれです。家庭用エアコンでも同じものがあります。
いくらクーラーシステム(冷媒やコンプレッサ)が良くてもサイクル内に問題があれば結局うまく冷却できません。
システムの中には他にコンデンサ(圧縮された冷媒を冷やす)、リキッドタンク(圧縮されて液体化した冷媒を一時貯蔵)などもありますが、このあたりは漏れが無い限り大きな問題が出ないらしい。
それに対し、室内にあるエバポレータは汚れが付着しやすく、これのために冷えが悪くなる確率が高い。というわけでクリーニングです。
…分かっています、単に”面白そうだから”で作業したわけです。ははは。
まずは吊り下げ型クーラーの装着位置。
写真の場所にあります。文字通り吊り下げられています。
3
室内ユニットを固定しているビス類4箇所、および吹き出し口のパーツを取り外し、ユニット自体をおろします。
冷媒が通るパイプは一部フレキシブルチューブになっているので、ユニットをはずすとこのようにフロアにおくことができます。
この状態で周りのカバーをはずして行きます
4
床においてカバーをはずした図です。
カバーはビスとクリップ数箇所で留められています。意外と簡単に分割できました。
中はこのようになっています
次にアップの写真で構造を説明します。
5
はい、ユニット拡大の写真です。
構造の解説をします、って非常に簡単なのですけどね。
①これはブロアファンです。
冷やされたエバポレータに風を通して冷たい空気を噴出させます
ごらんのようなシロッコファンと呼ばれる円筒形状のファンですね
②エキスパンジョンバルブ
クーラーサイクルの室内部品で一番キモになるのはこれかな。
コンプレッサを通され、コンデンサを通って液状化された冷媒がリキッドタンクを経由してこの部品にやってきます。
その名の通り、エキスパンジョン=拡張です。
液状の冷媒を霧吹き状に展開して一気に気化させ、その気化熱のために周りの空気を冷やすわけですね。
この部品がうまく作動せず、気化が不十分で冷却不良…ということが多いらしい。
③エバポレータ
名前は良く聞くでしょう、”エバポ”なんて呼ばれ方もします。
簡単に言えばラジエタと同じようなものです。
気化した冷媒がここを通ることで周りの空気を冷やします。なるべく広い範囲の空気を冷やすためにフィンガついている…まったくもってラジエタと同じ考えですね。
このエバポレータが汚れると空気の流れが阻害されるわけですね。
6
さて、エバポレータの汚れをチェック!なのです
角度を変えてファンのほう側からエバポレータを見ます。
意外と厚いですねえ。
ファンの風はこちらの面からエバポレータを通り、反対側から室内に向かって吹き出て行きます。
汚れた空気がファンを通っていくと、このエバポ表面に付着してとおりが悪くなります。
よーし、チェックだ!
…と思ったら、あれれ?綺麗だ。
7
よりエバポのフィンの角度がきれいに見える角度から見ました。
うーむ、やっぱり綺麗だ。
良いことなのだが、なんかつまらない(笑)
シロッコファンがごらんのようにほこりがついていたのをエアブローで綺麗にしただけに留まりました。
エアコンの場合は冷房のON/OFFにかかわらずファンの風がエバポを通過してヒータコアを通過して流れるので、冷房を使って無くてもエバポは汚れやすいです。外気導入していると一番最初にあたる部分がエバポなのでひとしお。
それに対し、クーラーは使わないときは全く風が通らない。
しかも、今まであまりクーラーが効いてなかったので、ほとんど稼動していないのが汚れが少ない理由なんでしょう…つまらないなあww
とにかく、プロの目で状態チェック&R12ガス正規量充填で、寒いぐらいに冷えるようになりました@外気温25度ぐらいの世界。
それ以上の場合はやっぱり冷却能力はつらいですね。
でもこれで十分夏を乗り切れます。
さあ、自分でやろうぜ!
…といったものの、今回に関しては”整備手帳”というより、個人的なメモみたいな話になっちゃいました(笑)
クーラーが効く車内ってすばらしい!!
[PR]Yahoo!ショッピング
入札多数の人気商品!
[PR]Yahoo!オークション
関連コンテンツ
関連整備ピックアップ
関連リンク