フーガ100個目の整備は意外に地味なスプリング交換w
目的
チューニング・カスタム
作業
DIY
難易度
初級
作業時間
3時間以内
1
さーてHY51フーガの整備手帳もこれで100件目です!
…とはいっても、そのうちの1/3はパドルシフト取り付け紹介ですから、情報量は少ないですよねえ(汗)
ということで、栄えある100件目は我がフーガの改造ネタを紹介しましょう!
とはいってもダイナミックさで言えばイマイチかもしれませんww
まずはこの写真、ジャッキアップしてタイヤ前後を外した姿…と言えば足回り関連ですね。得意分野です 笑
運よく安価で中古部品を手に入れることができたインパルオーリンズ車高調で1年半いろいろ楽しんできましたが、どうも気になることがありました。
いくらオーリンズでもこれは硬すぎないかい?(あくまでフーガという車両にしては…ですよ)
ということで調べました
フーガY51用オーリンズには2種類(マウントタイプを入れると4種類)あります。
特徴はスプリングのばね定数で
①ガソリンエンジン車用
F 12kgf/mm R 7kgf/mm
②ハイブリッド(シーマ含む)
F 14kgf/mm R 10kgf/mm
…という組み合わせです。
一番下にオーリンズのカタログサイトのURLを載せました。シーマとフーガハイブリッドは別の行に書かれていますが実際は同一部品です。車高調そのものに貼っているステッカーには両方の車の名前が併記されていました。
で、①に対して②はフロントで17% リアでは43%もばね定数が高い!
リアはなんとなくわかります。ハイブリッド車はトランク部にリチウムバッテリ含む高電圧ユニットがありますからね。
しかし、フロントは??
調べてみたのですが、370GTとフーガハイブリッド、フロントの空車軸重はほとんど変わらないのですよ。
うーんこれはシーマを想定したスプリング設定なのでは…、だとするとフーガHVにとっては硬すぎるのはその通りかもしれない、と思ったわけです。
2
…とまあ、いつものごとく長文で始まりましたが、結局のところ”そろそろ何か足回りを変更してみようかな?面白そうだもんね”といういつもの流れです あはは
用意したのはもちろんオーリンズ純正スプリングではありませんw
基本的に車高調用のスプリングはほとんどが直巻タイプの内径が決まった規格品です(中にはバリアブルタイプもありますが)
ということで、寸法が合えば純正品にこだわる必要なしなのですよ、これがいいところです。
フーガ用オーリンズフロントのスプリングサイズはID(内径)65、全長200mmの直巻タイプ。
…で、ガソリンエンジン用と同じ12㎏f/mmのスプリングを探しました。
で見つけたのがこれ。
新品外しの真っ白なスプリング!
どこの製品でしょう?と書こうと思ったら思いっきり”HKS”って印刷がありますねw
そう、これはHKSハイパーマックス用のスプリングです。
前述のようにこれも規格品ですから、問題なくつきますよ。
3
早速取付け(交換)です
写真上:
まずは測定です。
わかりづらいですが、これは車両を接地した状態でホイールハウスに手を突っ込んでメジャー測定しているところです。
何を測定しているかと言えばこの状態でのスプリング長さです。
写真下:
左右数か所を測定し、確実な長さを記録したら、満を持してサスペンションユニットを外し、さらに分解してスプリングを取り外します。
というところで、まずは記念写真w
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で、ここでそのままの状態でスプリングを交換してはいけません。
元々14㎏f/mmスプリングがついていたところに同一自然長(200mm)の12㎏f/mmの柔らかいスプリングをつけるわけですので、よりスプリングが縮められるため 車高が下がってしまいます。
さらに下がった分はすべてショックストローク変化に使われてしまうので、バウンドストロークが減ってしまいます。
(基本はバウンドストロークもリバウンドストロークも同様なマージンを持った1G(空車)荷重状態にすることが理想です。なのでストローク分はスプリングシート位置で調整、車高は全長で調整するのが正しいのです)
これは良くない。
スプリングを交換しても1G状態で同様のストローク位置=今までと同等の車高にするべきです。
ということでひとつ上の写真の時に測定した接地状態(1G状態)でのスプリング長さが重要な情報なのです。
さあ、ここでちょっと計算をしますよ。
1G状態でのスプリング長測定値をLmmとすると、1G荷重で縮められたストロークは(200-L)mmとなります。
元スプリングのばね定数は14kgf/mmですので、かかっていた荷重は(200-L)×14 ㎏fとなります。
新スプリング(12㎏f/mm)装着の状態で、上記荷重をかけたときの縮み量は…と、 (200-L)x14/12 mm ですね。
この時のスプリング長をl とすると
こちらのスプリングの自然長も200mmだとすると
l=200-(200-L)x14/12
=(14/12×L - 33.3)mm です
元々のスプリングの1G時長さはLでしたのでその差は
L-l=(33-2/12L)mm となりますね。
このずれ分、スプリングシート位置を変えることで元の車高を維持できます。…え?面倒くさい??
実際はオーリンズ純正もHKS純正も自然長200mmと言っておきながら、わずかに長さが違うので、さらにその分の補正も行う必要があります。
…こういうのを楽しんでやっているワタシは変態??w
測定は小数点2桁まで表示されるデジタルノギスを使って正確に位置出しします。
写真下:
上が元々のスプリングシート、下が新しいスプリング用に位置を調整したものです。本当にわずかですがこれだけ変更させますよー。
これで車高、やアライメントに大きな変化がない状態でスプリングばね定数を変化させられるわけです。
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ということで、無事新しい白スプリングに交換、車両に戻すことができました。
それにしてももともと金色+黄色のイメージだったオーリンズに白スプリングを入れると不思議な見栄えになりますねww
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さーて、フロントと同様、リアも交換しますよう。
こちらは自然長250mmです(これはピロアッパータイプの時。ラバーマウントタイプは200mmです)
フロントはY51と同じばね定数にしましたが、リアは前述の高電圧HVユニットの重さを考慮するとY51と同じ7㎏にするのはよくないですよね。
ということでフロントと同じ比率でリアもばね定数ダウンさせることにしました
フロント:14→12(約86%化)
だとするとリアは:10→8.5あたりが理想的。
ハイパコなどだったら0.5刻みのスプリングがあるのですが、今回は価格重視でPOTENZAブランドのスプリングにしました。色は赤!
ヤフオクで450ポンド(8㎏f/mm)品を見つけました、格安!
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フロント同じく、面倒くさい計算をしてスプリングシート位置を調整、あとは普通に交換して車両に戻せば完成ですよ!
やっぱりこちらも赤いスプリングは違和感ありますねえ。
まあ、フロントもリアもタイヤをつけて接地させるとスプリングは見えなくなりますけどねww 全く問題なしです。
まあ、完全に安定したら前後ハイパコなどで統一させるかなあ。
さて…最後にあともう一つ調整することがあります。
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写真上:
それがこれ、ショックの減衰力です。
以前の整備手帳に書いていますが、我がHY51のインパルオーリンズ車高調には苦労して装着したTEIN EDFC PROがついています。
これは室内(走行中でも)自由に前後減衰力をディスプレイわきのつまみで調整できます。これが便利!
今までは64クリック/2回転のうち42あたりにしていました。(数値が小さいほうが減衰力が高い。オーリンズ調整域は3回転なので、実際真ん中ぐらいの減衰力になります)
今回スプリングばね定数が下がったため、減衰力も下げてバランスを取る必要がありました。
(実際いろいろ調整した経験がある人はわかりますが、あるばね定数のスプリングに対して、ベストバランスの減衰力位置ってそれほど広くないのですよ。ベストを外すと硬くても柔らかくても乗り心地が悪くなります)
走行しながらいろいろ調整して、結局前後60位置ぐらいで落ち着きました。
…まあ、さらに前後バランスを変えたりして楽しんでいきますよぉ
写真下:
とういことで、完成です。
改めて前後車高を測ってみると、交換前とぴったり!
面倒くさい計算をしたおかげです、よかったよかった。
で、乗り心地は…思った通り。
こちらの方が明らかにフーガにあっています。
…しなやかですが、それでもノーマルやビル足に比べれば十分スポーティな(硬い)脚です。
ジェントルな乗り心地や、家族同乗がメインのフーガの方はビル足のほうがおすすめですよ。
オーリンズは本当にスポーツ走行向きです。
さて、今後は何をするかなあ
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