予選終了後、スプリント班女子メンバーの心のこもったランチをみんなで頬張り、しばし憩いの時間に・・・
毎回ホントに美味しいけど、今回のサンドイッチ&ホットドッグ&ミネストローネスープは格別でした!
前回から登場したドリップコーヒーも更にバージョンアップしていて、予選までのドタバタで張り詰めていた緊張の糸を、一気に緩めてくれました・・・😍
また、観戦&応援にホントにたくさんの方々が来てくれ、とっても嬉しかったです。
いつもの走行会オフなら、もう少しケア出来たのですが、今回はさすがにあまり余裕がなくて申し訳ありませんでした・・・😅
【決勝】
フリー走行&予選で、計算通りほぼ空になったガソリンを、今度は決勝なので1L余計に計算して、7Lをヘルパーに連れて来ていた会社の若手に作ってもらい、減衰のセットは悩んだ挙句予選のままにして、いよいよ本番となりました・・・
予選結果から、私の前にいるのはチューンドコペンのみとなりましたので、スタート直後からおそらく邪魔者のいないS660だけのバトルとなる事が予想され、問答無用の激闘になる事を覚悟しました。
予選2番手のMC平田選手が混戦の1ラップ目で必ず前に出て来ると確信しており、そこに何とかザカーズ ヨシタク選手を絡めないように、2台だけのバトルで終わらせたい、という目論見を抱いての決勝は、13時半からの炎天下の下となり、人車共に本当にハードな戦いとなりました。
スタート直前に、グランドスタンドから大声で「頑張れよぉ〜!」と声援が飛んで来ました。良く見ると、alfa_CVTさんが手を振ってくれてまして、元気をもらいました。
PITアウト直前には、フラットウェルの奥さんと必ず勝つ、と約束をして、社長がトルクレンチでホイールナットの増し締めで気合いを注入してくれ、応援に来てくれてる会社の自分のスタッフ達に見送られて、戦いの場へ
コースインはほぼ最後尾から
これは2輪の時代からの私の習性です。
1周してGRIDに戻って来ると、チームメイトやスタッフ、フラットウェルの社長が迎えてくれました。
選手紹介の後、フラットウェルの社長がグータッチしながら「頑張ってや。頼むでぇ!!」と激励してくれ、いよいよ4輪レースのデビューです!
1分前ボードでエンジンスタートし、S660特有のVSA全解除の儀式をしてると、後ろのコペンがエンジンに火が入らないようでPITレーンへ引き上げて行きました。
再び1分前ボードからやり直しで、やがて30秒前ボードに・・・そして10秒前・・・シグナル点灯・・・消えたっ!
クラッチミート・・・ちょっとホイールスピンが多めではありましたが、悪くないダッシュ・・・が、動き出した瞬間に斜め後ろのMC平田選手がもう前に出てました。
想定内なので全く慌てる事なく、1コーナーへ・・・
MC平田選手は大外のラインから一気にチューンドコペンの集団をまくりに行きます。
私は迷った挙句インに振り、MC平田選手の動きを注視しながら2コーナーから裏ストレートへ
ストレートの伸びはさすがにナビック号も速い!
裏ストレート終わりの進入でチューンドコペンの軍団に割って入ろうと突っ込んで行くMC平田選手に遅れじと、私も限界までブレーキングを我慢して一気に後ろに着きました。
S字ではチューンドコペンよりS660の方が速くて、奥のヘアピンの進入ではつっかえる感じになったところを、後ろからザカーズ ヨシタク選手に刺されそうになりました。
そのまま、下りながらの左逆バンクへ
MC平田選手が、今まで見た事がないくらいの鋭いカットインで切り込んで行くのを見て、さすがだなと感心しましたが、元々このポイントが私はダメダメだろうと感じていたので、初めて見る速いS660に嬉しくなりました!
これでこそレースじゃん、ってところで、こんなのがたまらなく好きなんです・・・😁
最終コーナーを立ち上がると、チューンドコペンの軍団は一気に先行してあっという間に離れていきましたので、いよいよここからが本当の勝負です。
最終コーナーでMC平田選手の後ろにへばり付いた、と思ったら、立ち上がりでアクセルを踏めない状態になり、ストレートでスリップに入れない・・・『今のワザとやったなぁ、たぶん。なるほどなぁ・・・上手いなぁ、さすがに』と、MC平田選手の一筋縄ではいかない巧妙なテクニックにひとりごちる・・・
1コーナーの進入では、再び迫ります。
複合の2コーナーに掛けてのラインがやや苦しそうなのを見て、MC平田選手のクルマの状態を想像する・・・ここでのS660のフロントのアンダーに散々苦しめられて来てるので、状況が手に取るようにわかります。
こちらは2コーナーをキレイに立ち上がっているので、裏ストレートでは一気にスリップに潜り込みます。
『前に出て一気に逃げてしまおう』
と、スリップから出て前に出ようとしますが、MC平田選手のクルマの位置がこれまた巧妙な位置にいてクルマを持って行くスペースがない!
裏ストレート終わりの複合でも、MC平田選手のクルマの動きはやや苦しそうで、この時点でほぼクルマの状態を見切ったと感じました。
S字では完全にベタ付きでドンツキのヘアピンに
立ち上がって下りの逆バンクへ
『ここはもう1回勉強させてもらおうか・・・』と、1周目よりもジックリと見させてもらい、自分の中に走りをインプットする・・・でも、ホントに見事なスピードコントロールで難しい下りの逆バンクをMC平田選手は抜けて行きます。
最終コーナーでは、前回の手は食わないぞ、と思いながら入って行きますが、やはり微妙に立ち上がりで離される・・・『う〜ん、罠にはめられてるみたいやなぁ・・・テクニックで敵わないなら、気合いで行くしかないなぁ(笑)』
1コーナーの進入から2コーナーにかけては、やはりMC平田選手は苦しそう
裏ストレートではスリップに入り出ようとするが、イン側は絶妙の位置にMC平田選手がクルマを持って来るので行き場がなく、アウトから被せに掛かるが、さすがにこのクラスの相手をアウトから抜くのは難しく、引き下がります・・・
S字をベタ付きでドンツキから下りの逆バンクへ
3度目の逆バンクではしっかり学習出来たようで、離されることなくクリアして行きます。
そのまま状態でホームストレートへ・・・
『ヨシタク選手がちょっと離れてる内に、この周で一気に決着をつけよう・・・1コーナーか、4コーナー、どっちで行くか・・・』と、考えながらMC平田選手の動きを観察します。
1コーナーの進入ではMC平田選手がインを閉め気味で入って来たので、2コーナーではかなり苦しい動きになり、裏ストレートでは完全につっかえるくらいのスリップに
裏ストレート終わりの進入で行けそうなポジションから刺そうとすると、MC平田選手のブレーキングがスーパーブレーキングでかなり深いところまで頑張って進入し、刺し切れない・・・が、MC平田選手は複合の5コーナーに向けて完全にラインを外れており、そのインに頭をネジ込んで行く・・・が、ギリギリで外から被せられてやや失速して立ち上がったところで、左サイドミラーに少し離れていて油断していたヨシタク選手が大きく写る!
S字の進入でヨシタク選手が勢い良くインに飛び込んで来て、思わず引いてしまった・・・
『うわぁ、こんな所でやられてもうたぁ・・・くそぅ、やるなぁ・・・』と、ひとりごちるも、気持ちは全然メゲてません。
そのまま離れじと追い掛けますが、ヨシタク選手の勢いが凄い!
MC平田選手のテールに穴が開くのでは、というくらいの勢いで一気に攻め立てていきます。
『ここで一瞬でも気持ちが緩んだら一気に置いていかれるぞぉ・・・すぐに抜き返したるからなぁ・・・』と、決意してこちらも闘魂注入!
最終コーナーを立ち上がって3番手でホームストレートへ
『みんな心配してるやろうなぁ・・・ゴメンなぁ・・・』と、思いながらクルーの前を通過する。
前2台とひと呼吸置いて、立ち上がりでスピードが乗せられるように飛び出して来たので、ホームストレート中ほどでスリップ外しで蛇行する2台にピッタリ食い付きました。
1コーナーの進入では、MC平田選手がインを抑え切れずにアウトへ
インには勢いに乗るヨシタク選手が
私は構わずその真ん中をこじ開けるべく突っ込んで行き、3台横並びで1コーナーへ・・・
ヨシタク選手が1番いいラインでクルマを進めて、2コーナーで前に出ます。
MC平田選手が苦しそうに2コーナーで完全にアンダーが出ており、私はそのままインを取り、裏ストレートへ
立ち上がりのラインがこちらの方が良くて、裏ストレート半ばではMC平田選手のイン側斜め前まで出られたので、4コーナーのブレーキングではキレイにパス
それまでのクルマの動きから、もう刺し返せないだろうと思いながら複合の立ち上がりでミラーを確認すると、やはりポンと差が開いている・・・
『後は前しかみないぞぉ!』と、気合いを入れ直してヨシタク選手を追います。
S字からドンツキでは一気に後ろにへばり付きましたが、下りの逆バンクではヨシタク選手もさすがに鋭く、4輪レーサー達の走り、というものを見せつけられる気分で後を追います・・・
最終コーナーを立ち上がってスリップに入りながらPIT前で確認すると、クルーが拍手してるのが見えました。
『待っててやぁ・・・次はもっと喜ばせたるからねぇ!』と、ひとりごちながら、一気に勝負に出ることを決意する。
1コーナー進入でアウトからフルブレーキングで並びかけて行って、ヨシタク選手の動きをチェック
カットインからの動きはMC平田選手ほど苦しんでません。
2コーナーにかけてはラインが私と違い、裏ストレートでは完全にスリップに潜り込みました・・・
裏ストレート終わりの進入で刺せる!
インから行くかアウトから行くか?
ヨシタク選手のクルマの位置がインを上手く抑えていますので、アウトから行ってしまえ、とクルマをアウトに振りました・・・クルマ半分前に出てそのままフルブレーキング・・・4コーナーで頭を抑えながら5コーナーへ・・・インを刺そうとするヨシタク選手と頭を抑えようとする私の意地が交錯します・・・が、ギリギリで頭を抑える事に成功しTOP浮上!!
お互いギリギリまで意地の張り合いをしましたが、ヨシタク選手のクリーンな動きに爽やかな気分にさせられました。
『一気に逃げるぞぉ! もう絶対に触らせない・・・』と、ブースター点火で逃げに掛かりました。
5コーナーの立ち上がりでヨシタク選手が引いたので、おそらく次へのアプローチのスピードの乗りが少し悪かったのでしょう・・・ドンツキの進入までで少し開き気味になったように見えました。
下り逆バンクから立体下を全開で抜け、縁石に当たるところまで滑らせながら全力で逃げます。
最終コーナーを立ち上がってホームストレートへ
PIT前ではクルーがはしゃいでるのが見えます。
レース前にTypeRさんにお願いしていた通り、ラスト3周で大きく手を振ってサインを送ってくれてます。
『もう心配させないよぉ!』と、手を振り返しながら通過・・・
まだ安心出来る差ではありませんが、裏ストレートに出た頃には、ミラー越しに伝わる空気に違和感を覚え、S字を抜けてドンツキでも、そう感じました。
ヨシタク選手はまだ諦めてませんが、背中に伝わる気迫がどんどん薄れて来てるのがわかります・・・
炎天下で、エンジン、タイヤ、ブレーキと、お互いかなりシンドイ状態になってるのがわかり、ラストは辛抱の勝負だと、言い聞かせながら頑張りました。
毎ラップごとに、ほんのわずかづつですが差を広げて、ラストラップに突入
ここでもラスト1周のサインをTypeRさんが気合いを込めて送ってくれてます・・・
大きなミスをしない限りは大丈夫、という間隔を確認しながら、万感の思いでラストラップを走り切り、最終コーナーを立ち上がって来ました。
クルマを大きく右に振り、感謝の思いでパッシングライトを点滅させながらみんなの前を通過・・・そしてチェッカー!!
『やったぁ! うわぁ、泣きそう!! ヤバイィィィ!!!』
ウィニングランでは、ヨシタク選手が横に並んで来て手を振ってくれました。
MC平田選手との3台のバトルは、ホントにいいバトルでした・・・本当に素晴らしい戦いをさせてくれて、心から2人にありがとう、という気持ちでいっぱいになりました。
PITに戻ると、みんなの満面の笑みがお出迎えしてくれました。
フラットウェルの社長も、良かった良かったと大喜びしてくれており、「これで、肩の荷が下りたよ!」と、笑ってくれました。
会社の若手達にも、ちょっとはいいところが見せられたかな、と私としてもホッとしました・・・(笑)
We've got it !
【エピローグ】
1年前からS660に乗り始めて、こんな展開になるなどとは全く頭の片隅にもありませんでした。
関西オーナーズクラブのオフ会でワイワイと遊んでる内に、あれよあれよと言う間にサーキットに舞い戻ってしまい、まさかまさかの4輪レースの世界に足を踏み入れてしまうなんて・・・😅
いつも思いますが、S660という不思議なクルマに全て導かれているとしか思えませんね。
素晴らしい仲間と引き合わせてくれたのも、そして年齢に関係なく、みんなでワイワイと大騒ぎさせてくれるのも、ホントにS660のおかげです・・・これからも、もっともっと楽しい思い出を、みんなでいっぱい作って行けたらいいですね・・・😍😍😍
さて、秋のK-CARミーティングは11月23日です。
今回のTOP3台は、確実に進化して再び相見える事となるとおもいます。
ノーマルタービンのままで、おそらく38秒台でのバトルとなることでしょう・・・今から考えただけで、武者震いして来ますね・・・🤗