8/12(日)、富士スピードウェイで開催されたFuji-1 GP。
1チーム5名で戦う、車両ごとドライバー交代可能な素人向けお祭り4時間耐久レースだ。
幅広い参戦車種を誇る本レースは、完全なるレース用の車両やスーパーカーから、市販車両まで様々なマシンが登場する。
このFuji-1 GPに、今回TCクラスのNo. 30 TEAM T3からRYO with Yarisが参戦。
初の国際サーキット走行かつエントリー車種上最もパワーの少ないトヨタ ヴィッツでの参戦ということで非常に緊張しながらのサーキット入りとなった。

今回初のレース参戦ということでカラーリングを新調。
レーシングゲーム「グランツーリスモSPORT」で自作したチームRGRとコラボレーションしたロゴを側面に貼付。
さらにこのレースに向けてブレーキローターも新調した。
<予選>
エントリー台数が60チーム以上となっている本レースは、予選をA組・B組の2つに分けて開催する。
No.30 TEAM T3はA組に割り当てられ、10時からの30分間の予選を走行する。
予選担当は5名のうち3名とし、まずRYOから出走することが決定。

慣熟走行も兼ねた予選は、アウトラップから上位クラスに道を譲りながらの走行でなかなかコースをつかみきれない。
2周目で2分28秒台をマークするのがやっとで、次担当のY選手(トヨタMR-S)と交代。
しかし、この頃からサーキットには雨粒が落ちてきた。
3人目担当のT選手が(トヨタ86)が出走する頃には豪雨に。
そして出走後すぐになんと1コーナーで3~4台を巻き込んだ多重クラッシュが発生。
自走不可能なほどの損傷を受けたマシンがコース上に停止した為赤旗中断に。
同じ1コーナーでコースアウトをしたT選手だったが、クラッシュせず無事に帰還。

ただし、R-Turboクラスにエントリーしていた姉妹チームのNo.31 TEAM T3のF選手(日産R34スカイライン)がこのクラッシュに巻き込まれており、リタイアを余儀なくされた。
この後も雨は強くなる一方で、コース上も水膜が深く予選B組のスタートディレイから中止が決定。
決勝を実施するかどうかの、各チーム代表者による話し合いが行われた。
結局、サーキット側と各チームとの協議により、天候の状況から14時半から決勝を開始することが決定。
ただし、予選未実施のチームも多い為スターティンググリッドは各チーム希望と抽選により決められることになった。
これにより、安全を鑑みて最後尾スタートを希望していたNo.30 TEAM T3は全65チーム中総合59番手の位置からのスタートとなった。
<決勝>
本来13時スタート⇒17時フィニッシュの予定だったが、悪天候によるディレイにより、14時半~17時半の3時間レースに短縮されることとなった。
スタート担当はFuji-1 GP参戦回数の多いI選手(マツダNBロードスター)。

雨は止んだもののまだ一部濡れた路面がある中、セーフティカースタートでレースが開始。
I選手の素晴らしい走りにより、序盤から前にいる車両を着実にオーバーテイク。
総合53番手にまで上昇することに成功。
そして第2走者のY選手(MR-S)に後退。
少し長めのスティントを取ったY選手であったが、なんとピットロード速度違反によるドライブスルーペナルティが課せられてしまう。

さらに、他車両によるコカコーラーコーナーでのオイル漏れによりセーフティカーが導入。
ピットは慌ただしくなるが、なんとかペナルティを消化し続くT選手(86)に交代。
レースリスタートから3周後、T選手がピットインしてRYOが出走。

ストレートスピードが遅く、一方でポテンザRE71Rの性能をフルで使うコーナリングにより他車に一進一退の攻防を演じるも順位アップは適わず。
7周を消化し、続くS選手(ホンダEK9シビック)に交代。
ここからS選手⇒I選手(ロードスタ)⇒Y選手(MR-S)と担当ドライバーも2周目に突入。
落ち着きを迎えたかと思ったが、なんとここでまたもY選手にピットロード速度違反のドライブスルーペナルティ。

痛恨のミスによりまたも足止めを食らってしまう。
また、この間に最終コーナーでストップした車両が出た為、2度目のセーフティカーラン。
レースリスタート後、ペナルティを消化してT選手(86)に交代。

残り30分、ラスト2スティントを富士初走行のT選手とRYOが担当することとなった。
T選手は途中ハーフスピンをしてしまう場面もありながら、なんとか無事に走行しピットイン。
最後のスティントへとバトンを託した。

レース残り20分を任されたRYOだったが、最終コーナーでまたも止まってしまったマシンがありセーフティカーが導入。
3周後にレースがリセットされるものの、ストレートスピードに勝るマシン達が真後ろに並ぶことになり思うような居場所を取ることができずにグラベルに脱輪する場面も。
しかしながら、最後の3周は他チーム・他クラスのトヨタ86と接近バトルをしながら2分24秒をマーク。
最後の最後まで張り合ったがやはりパワーの差には及ばず。
しかしながら65チーム中総合52位(クラス18チーム中13位)で無事チェッカーフラッグを迎えることができた。
<感想>
まずは無事に完走することができてホッとしています。
富士スピードウェイを初めて走るということで直前まで少しナーバスになっていましたが、走り始めるととても楽しかったです。
110馬力は全参戦車両の中で最も小さく、どのマシンにもストレートでは適うことができずやきもきするシーンもたくさんありましたが、コーナーで詰めることができたり攻める中で新たな発見があったりで、まだまだこの車も戦えるんだなと実感できました。
途中の豪雨は本当にどうなることかと思いましたし、決勝開催も本当にするのか、できればやらない方がいいんじゃないかと本気で半分怒っていましたが、決勝は結局降らなかったのは良かったですね・・・。
31番のスカイラインの件はとても残念でなりませんが、ご本人にけがが無かったことは不幸中の幸いだと思います。
今回このような貴重な経験をさせてもらえたことに改めて感謝したいですし、次回また機会があればこのヴィッツで参加したいと思っています。
マシン自体の戦闘力はやっぱり足りないかもしれませんが、是非コーナリングを勉強してより早いラップタイムをたたけるようにしたいです。