
今回も 前回に引き続き Gazoo 86/BRZ レースの話です。
今年からレギュレーションが少し変わり プロクラスとアマクラスに分かれることとなりましたが正直 両クラス共に非常にハイレベルです!
アマチュアクラスと言えども グリッドの後方まで かなりの激戦のようで、予選タイムを見てみると プロアマ共に先頭と後方とでは 2~3秒の違いこそありますが それぞれの車両から見ると 前後10台は その差1秒もありません。レースによっては 0.1秒の間に10台も存在することも希ではありません。
ワンメイクレース故にマシン差は殆どなく ドライバーのスキルも非常に拮抗してると言えるでしょう。
また どの様なドライバーが多く参戦しているのか。
プロクラスでは 現役又は引退したGTドライバーやフォーミュラードライバー。
チューニングショップのオーナーやメカニックなど 車を生業にしている方が殆どです。
またディーラー系のチームも多く参戦していますが ほとんどがプロドライバーで 一部に
ディーラーの社員だけで構成されてるチームもあります。
あとは モータージャーナリストと言われる方々で この方たちも レース経験は豊富で
結構速い人たちばかりです。
アマチュアクラスでは 趣味としてレースを楽しんでいる 経済的に余裕がある職業又は
年齢の方が多く 過去には シビックレースやビッツレースなどの経験があり
走りはプロ顔負けで おじさんのくせに やたら速いのが特徴です。(^_^;)
とにかく タイムだけを見ると プロなのかアマチュアなのか見分けがつきません。
アマチュアでも それなりに
腕に自信のある人たちが 多く参戦しているということです。
2014年までは プロアマ混走でしたので ド素人のプライベーターが予選を通ることなど皆無で、
プロですら気を抜いたら予選落ちということも・・・。
私もレース経験はありませんでしたが サーキットトライアルでの経験が 少しだけ活かされ
3戦中 2戦は予選を通過することが出来ました。
参加台数から見ると中の中 と言った所ですが 私のサーキット歴を知る 他の参戦者や
メカニックさん達は この成績に少々驚いていました。
若い頃にやっておけば 今頃は・・・などと考えてしまいます。
A級ライセンスと86Racingさえあれば 誰でも参加できるレースですが どうせ出るなら少しでも
上位を狙いたいのが心情です。
前項で 『ワンメイクレース故に マシン差は殆どなく・・・』と言いましたが 殆どないということは
実は 少しだけ マシン差が出るということです。
Gazoo 86/BRZ レースのレギュレーションでは 車両の改造は決められたパーツの交換以外は
一切認められていません。
要するにサーキット走行を行うには 非常にお粗末な車両状態での走行を 強いられます。
86が納車されて 初めてサーキット走行を行ったとき そのドアンダー振りに 唖然としました。
ナンバー付ですが 一応 レース参戦用の車両です。レスポンスのよいハンドリングを想像していましたが、その期待は大きく砕け散りました・・・。
正直 普段のスポーツ走行では全く面白みに欠ける 車両でした。
チューニングカーレースなら そのどアンダーを改善する方法は幾つかありますが
Gazoo 86/BRZ レースで それはNGです。
キャンバーを変えるのもタイヤを太くすることも出来ず 結局乗り方を変えるしか方法はありません。
それまでオーバーステアなロードスターしか乗ってなかった私にとっては かなり苦労しました。
話を戻しますと マシン差が出るというのは まず 単純にエンジンの当たり外れがあります。
参戦中は谷口伸輝選手と行動を共にしましたが その中で谷口選手と私のロガーを比較してた時
気付きました。
なんと 谷口選手の車両より 私の車両のほうが最高速が 3km程 速いではないですか!!
それなのに なぜ私のほうが遅いの!? イヤイヤ そこは仕方ないので置いといて・・・
私の86のエンジンの当たりがいいのか コンピュータがバグって調子がいいのか
実際のレースの時も他車より少しアドバンテージがあったのは確かです。
レースにおいて 最高速が3km速いのは かなり優位に立てます。
実力が拮抗する相手なら 尚更です。
リミッターの効く86レースでも ラップタイムで0.5秒ぐらいは 影響があるのではないでしょうか・・・。
逆に谷口選手の車両は 他車より最高速が遅かったようで 私の86より走行距離の短い新車という
こともあって 当時はまだ 当たりが出ていないのではという見解でしたが 今年の富士戦では
最終ラップに その伸びの悪さで 苦汁を飲んだようです。
あとマシン差というか タイヤの差がラップタイムに大きく影響します。
タイヤメーカーの優位性でいくと 2013年はブリヂストン 2014年はYOKOHAMA
2015年はブリヂストンかも? と言った所でしょうか。
それと やはりタイヤとコースに合った 足回りのセッティングがなされてるか どうかです。
各車 同じサスペンションを使用していますので タイヤが同じなら
セッティングの出たマシンの方が 優位に決まってます。
細かい話は 割愛しますが 前後の車高バランスとプリロードの量で調整できます。
それと 出来る範囲でキャンバーも付けていきます。
上手く言えませんが キャンバーを付けた時と同じ効果を 車両にもたらせます。
そういった工夫が コーナーリングスピードに大きく影響し 結果 マシン差が生まれてきます。
もちろん上位を走る車は コースごとにセッティングを調整しています。
ドライビングテクニックに於いても 86レースで覚えたテクニックが いくつかありますが、
人から教わったことや 自分で気付いて試したことなど 結構ラップタイム短縮に繋がってます。
マシンンセッティングをはじめ ドラテクについても 一般のタイムアタッカーと言われる
ドライバー達も みんな知っていることなのか どうか分かりませんが、
私が86レースで学んだことは 確実にMFCTでは 役立っています!
試したことが 結果として タイムに現れているので 面白くて仕方ありません。
機会があれば この話題にも触れていきたいと思います。
長くなりましたが 次回はこのGazoo 86/BRZ レースの参戦費用について
どの程度お金がかかるものなのか どの程度の装備が必要なのか お話ししたいと思います。