
今年も残すところ一週間を切りました。
ホントに一年は早いものです。
どうも40過ぎてからは、月日が経つのも加速度的に早くなっているカンジがします(汗)
また来年も、こんな感じで過ぎて行くのでしょうか(笑)
そんな年末、お世話になっているショップのガレージ内では、今シーズン共に走ってきた戦闘機が、一足早く冬のメンテに入っております。
自分的にはEGも12月のハウマッチで、練習がてら走り納めを、なんて考えておりましたが・・・。
実は、走るには少々危険な状態になっておりました。
お店の加工室に伺うと、EGのエンジンは既にバラされております・・・。さすがに、速っ(笑)
素人の自分は、社長様の相変わらずの仕事の早さに驚かされます。
そこで目にしたものとは・・・・、
ブロックでございます。ARPの超張力ボルトがステキ。この辺は特に問題ないご様子。
お次はピストン、コンロッドでございます。パッと見た限り、自分は特に分かりません。
次いで、スペシャル加工のヘッドでございます。問題は矢印のトコらしいです。ムム、なんでしょう?
そして、マーレの鍛造ピストンでございます・・・。よく見ると、ムムム・・・(汗)
なんだか、軽く熔けているご様子で・・・、
何気に、ブロー寸前でございます・・・(ToT)
というかコレ、軽くブローしてます?(滝汗)
いやはや、こんなヤバい状況とはいざ知らず、12月は走り納めに行きたいなぁ♪
などと自分、なんてお花畑なコトでしょう(爆)
冗談はさておき、ナゼにこのようなコトが・・・?
それはやはり、ヘビーウェットの東北NO.1最終戦でした。
EGの吸気パーツには、定番の零1000チャンバーが装着されております。
エアクリフィルターは剥き出しではなく、アルミ板のBOXで完全密閉されており、前方からの走行風圧によってBOX内にラム圧が掛かる仕組みになっております。
速度が上がるほど、BOX内に過給効果が発生するという、良く出来てるんですよコレが(^^;)
しかし、ヘビーウェットではこれがアダとなってしまいました・・・。
なにせ決勝は、以前にUPしたブログの動画の様な有様で、エアクリBOX内には相当な水、泥、砂、葉っぱ等々、それはエライ事になっていたようです。
エンジン内部に、通常よりも水分を多く含んだ混合気が流入した結果、燃焼室内での燃焼温度の温度差がデトネーションを発生させ、ピストンやヘッドの一部が急激に温度上昇したと。
(こんなカンジで合ってますか?自分も詳しくは良く分かりません(汗)
社長様ですら予期できなかったコトなので、自分なんかなおさら予測不能です。
でもまあ、戦闘機で走っていれば、こんなコトも起きるのも仕方ないと自分は思います。
そもそも普通に乗るクルマではありませんし、何から何までスペシャル製作されているクルマです。
B18自体も、社長様の手によって極限まで性能を引き出されておりますので。
オチとしては、ずっと先頭を走っていれば大丈夫だった?みたいな(^^;)
そうか!1番イイのは先頭走るコトだ(笑)、よし、次はそうしよう(爆)
いやいやいや、雨の東北NO.1決定戦で、そんなコト簡単にできるなら苦労しませんて(^^;)
とは言え、次にまたヘビーウェットのレースとなれば、雨への対策やレイン専用サイズのタイヤも含めてしっかり準備して、必ずリベンジしたいと思っております。同じ轍は二度と踏みませんよ。
そんなコトが起きていた戦闘機の症状ですが、不幸中の幸いと言いますか、ピストンの交換以外には大きなダメージも見当たらず、来シーズンに向けてのメンテナンスをして頂く事になりました。
社長様には、またまたご面倒をお掛けしますが、どうか宜しくお願い致します。
それでですね、せっかくエンジンのお話しになったので、構成部品の一つをご紹介してみようかと。
いつか機会をみて、ご紹介しようと思っていた部品なんですよね(^^)
でも、その前にお断りしておきますが、基本的に素人です自分。
エンジンのコトとか余り詳しくありませんので、多少の間違いは大目に見て下さい(笑)
さて、ご紹介致しますこちら。非常に軽量かつ高強度なH断面コンロッドでございます。
見えない部品なんですケド、カッコ良くないすか?
なんとも言えない、武骨な美しさであります(笑)
社長様コダワリの逸品は、米国で特注製作されたスペシャルコンロッドです。
社長様のエンジンチューニングのメニューでは、予算と仕様別に何段階かステージがあります。
ステージ3になると、このコンロッドとマーレ社製の鍛造ピストンが投入されます。
コンロッドって、性能や耐久性に大きく影響する非常に重要な部品なんですよねぇ・・・。
特に常用9000回転以上でブン回すエンジンはなおのコトだそうで。
で、大端部をパカっと分解して貰いましたトコロ、

こんなカンジになっております。
ボルト接合されるジョイント部分にはノックピンが隠れており、接合部分の正確な位置と剛性確保に重要な役割を担っております。
さらにボルトを良く見ると、

不思議な断面形状のボルトです・・・。
この形状が9000回転以上の高負荷時、ボルトの伸びを抑え、コンロッド大端部に発生するクローズイン現象を抑制するそうです。もちろんボルトそのものの材質も重要とのコト。
戦闘機のB18は、常用9000回転で使用しますが、実はまだ余力が残っているのだそうで。
ちなみにこのコンロッド、日本国内では販売されておりません。
社長様が寸法指定した上で、アメリカのとあるメーカーで特注製作になるオーダー品の為です。
お値段もその時のレートで変わるので、円安のトキは高いのですが、円高のトキはお安いの(笑)
他にもコンロッド自体の材質や形状、ボルトヘッドの当り面、フルフロー加工、ボルトの伸び率等々、エンジンを構成する部品の一つに過ぎないコンロッドだけでも様々な工夫が施されております。
中でもコンロッドボルトは究極の重要部品のようで、エンジンがブローするかどうかの最後の砦のような役割があるみたいです。
コンロッド自体にどれほどの剛性、精度があっても所詮は上下2つに分かれる部品。
上下の部品を接合するボルトの強度特性こそ、最終的にコンロッドの良し悪しを分けるとのコト。
その為、社長様はボルトの類は、その種類や材質などに徹底的に拘ります。
更に、締め付けるトルクが特に重要とのコト。うーん、ボルトって大事なんですねぇ。深いですねぇ。
ボルトはトルクを掛けて締めると、張力が作用してボルト自体が伸びるわけですが、そのボルトの伸び寸法をを百分の1㎜単位で測定し、ボルトが伸びた寸法でトルクの管理をされておられます。
故に計測器具もハンパなく、中には1/1000㎜単位で測定可能な器具まであってですね、なんだか書いてて具合悪くなってきそうなレベルの精密なモノ造りをされてます。
このレベルになると、金属の部品そのものが温度変化によって伸縮も起こすので、その変位量まで考慮していくレベルになってきます。この先は素人の自分レベルではとても説明しきれません(笑)
戦闘機には、ボルト1本まで吟味され、精密に組上げられたB18エンジンが搭載されておりました。
今シーズンお世話になった、2016SPECのエンジン、あえて赤ヘッドではありません(^^;)

多くの部品はエンジンが完成すると、見えなくなるのが残念ですが・・・、

社長様のコトなので、2017SPECエンジンは、何かまた新たなチャレンジをされるのかなと思います。
興味のある方は是非一度、社長様から直々にお話しを聞いてみて下さい。勉強になりますよ。
クルマやサーキットがお好きな方は、どんな方でもウェルカムなお店ですので。
4ドアのインテRのアホなブログ見て、面白そうなので来てみたよ。
と言って頂ければ、タメになる楽しいおハナシをたくさん教えて貰えると思います(^^)
またまた長いブログになってしまいましたが、誤解を招かれないように、もう少しだけ(笑)
自分もいわゆるガチ組になるのでしょうケド、みん友でも86氏やしゅうさんを初め、弟や他の仲間も含めますと、廻りにはガチな走り好きが多勢おります(汗)
でもですね、お世話になっているショップのお客さんは、ガチ組の方はもちろんですが、
全くサーキットを走らない街乗りメインの方も多勢おられるのです。
どうしても戦闘機のネタになるとハードな内容になってしまいますが、例えばコレ。

ウチの2番機、オートマのファミリーカー、CF4アコードですねぇ(笑)
奥様カーですから、当然SUGOなんか走りません(爆)
コレなんかファミリーユースメインで、快適に高速巡航できるZEAL脚がセットされている以外、
ほとんどノーマルです。街乗りには街乗りの為の脚のセッティングがあるんですよねぇ。
そして、お馴染みのコレ、

1番機のDB8インテRですが、コレは戦闘機と街乗りメインの中間的存在。
DB8は、ブログで何度もご紹介しておりますように、ある程度のガチバトルからファミリーユース、
さらには業務用途までこなせる、ある意味スーパーなオールマイティマシンです(笑)
このようにクルマとの付き合い方、クルマの方向性は、一人一人、一台一台全て違うワケですね。
様々なリクエストに対応できるのは、やはり社長様のクルマ造りの引出しの多さだと思います。
少なくとも自分と弟は、社長様のノウハウを頂きながらクルマと楽しく付き合っていると思います。
まあクルマ以外でも仕事や人生との向き合い方とかも、いろいろ勉強させて頂いてますケド(笑)
そのような部分も含めて、社長様にはいつも感謝しております。今後とも宜しくお願い致します。