
今回は戦闘機のエンジン編でございます。
今月初めにマーレの鍛造ピストンが到着致しまして、
いよいよ2017SPECエンジンの製作が始りました。
そして過去ブログでもご紹介した、H型断面コンロッド。
社長様のフルチューンエンジンを構成するツートップ(^^)
このツートップにハイカムを組み込んだB18が、戦闘機EG3改のエンジンです。
実にこのエンジン、最高出力:○○○PS、最大トルク:××.×kg・m。・・・(汗)。
いやホントのトコ、よく分からないのが正直なトコロ(笑)
目安は、今シーズンSUGO計測205㎞/hオーバーを目指します(^^)v
(テンパチNAでそれ、フツーにオカシィよ(汗)。と言う方が随分おられますが・・・)
タイムはですね、ん~・・・まぁ乗り手がそれなりなので、それなりでしょうね(笑)
あえて言えばラジアル(71R)で、SUGOを36秒周回が出来るレベルを目指したいなと。
ともあれ、今回のエンジン編は盛りだくさんな内容です。
で、先日お店に伺うと、一通りの加工や下準備が整ったエンジン部品を組み込んでいる最中でした。
ブロックには既に、クランクシャフト、コンロッド、ピストンが組み込まれてこんな感じでした。
で、スタンドをクルリ。
うーん、ピストン入れるトコ見たかった・・・。残念(^^;)
あと一時間早く来れば見れたのに(笑)。と社長様に言われ、ますます残念・・・。
でも、社長様がエンジン組むトコなんて、なかなかお目に掛かれない貴重なショータイムです。
作業の邪魔にならないよう気をつけながら、端っこで見学させて頂きました。
自分が到着してから15分位、ブロック腰下部分はほとんど終わりました・・・。
腰下を組み始めてからココまで約90分とのコト・・・。どうにも速いんですケド・・・(汗)
お次はヘッドでございます。

ヘッドの燃焼室部分には、アルミナを使用したショットピーニングなる表面処理が施されております。
社長様いわく、表面加工による微細な凹凸によって表面積が増え、冷却効果が向上するとのコト。
ちなみにこのヘッド、2017SPEC用にイチから再製作したというコトでして・・・。
ポート内のRの付き方とかも、昨年の形状と結構違います・・・。
どうやら高回転のパンチはそのままで、さらにトルクを増すエンジンを狙っているらしいのです。
Rの形状で・・・?ムムム?ナニが何だか・・・。
ナニがどうなったらそうなるんでしょう?自分の脳ミソ、完全にレブ当たってますよ(爆)
よく社長様から、エンジンのいろはを教えて頂くんですよ自分。造れませんケドね。
で、そのお話しの中に出てくる流体力学や流速とか、火炎伝播速度や燃焼時間とか、
吸気のスワローとか、とにかく深ーい話しが複雑に絡み合ってるんだ!と理解したワケです(爆)
それにしても、なんというか、やっぱりシロートの手に負える分野でないコトは確かです。
社長様の仕事をみてると、チューニングってやっぱり調律なんだなと、しみじみ思うワケであります。
なんて考えているウチに、社長様はヘッドにバルブトレインの部品をサクサク組んで行きます。

ヘッドの奥にある青い箱には、組付けする順番に沿って細かい部品が整列しています。
ピンセットや専用工具で丁寧に、でもスピーディーに次々と部品が組まれていきます。
バルブスプリングはダブルタイプの強化品。
そしてバルブリテーナー。

エンジンに詳しい方はこの画像ですぐ分かるのでしょう(笑)
そうです。チタンバルブリテーナーでございます。それも対磨耗性に優れた特殊表面処理品・・・。
しかし、こんなトンデモ部品が入っていたとは。いつものコトですが、見えないのが残念です(笑)
純正品と持ち比べさせて貰いました。1枚当りの重量が全然違います(汗)。こりゃ効きそうだ・・・。
もう一つオマケのお話しですが、カムシャフトが納まるジャーナル部分に網目の模様が見えます。
そうです。クロスハッチです。
通常、シリンダーのホーニングで施されるクロスハッチですが、なんと社長様、
こんなトコにまでクロスハッチを施しております。
超高速で回転するカムシャフト。通常はジャーナルを鏡面仕上げにする場合が多いようですが、
社長様は油膜を面で接触させるより線で接触させるためにココもクロスハッチとのコト。
なるほどなぁ・・・。と感心している間にも作業はサクサク進んで行きます。

これまた不思議なバルブコンプレッサーなる工具が登場して一本ずつ固定されていきました。
そういえば工具もですね、一工夫も二工夫もされたモノがたくさんありますの。
作業効率と正確性が良くなるように、工具にもいろんな工夫や仕掛けがしてあります(^^;)
そんなスペシャル工具を駆使しながら、細かい部品の組み方や組む順序、納め方等、
随所に整備書とは異なる社長様のノウハウがたくさんあるようです。
しかしながら、傍らには必ず整備書が置いてあり、細かい数値等は毎回確認をするとのコト。
記憶ほど信用にならないので、念には念を入れ、覚えていても整備書は必ず確認するそうです。
これまた、なるほどなぁ。
どんな仕事にもそれって共通しますものねぇ。
で、お次はロッカーアームが並べられていきました。

ロッカーアームって、こんなにピカピカしてましたっけ?
そしたら、純正品と比較してもらいました。ムムム・・・、やっぱりココもスペシャルでした(笑)

上に乗っけたのが純正のロッカーアーム。

戦闘機のロッカーアームは一個ずつ削って磨かれてますケド・・・。
それが全部で、24コですか・・・。スミマセン、降参です(爆)
いやしかし、4代目とはいえ自分、このような部分を知らずに去年走ってたのですよ・・・(汗)
なんだか妙に納得しました。こういうコトの積み重ねなんですね。
いやホント、興味あるヒトに乗せて上げたいくらいですよ。乗せられませんケド(^^;)
車載動画とか上げてますケドね、見るのと乗るのじゃ大違いで(笑)
マジメなハナシ、笑っちゃうくらい速いんですよ。スピードに目が付いていかないんですよ(@o@;)
それはさておき、動弁系部品の軽量化って、もの凄く地味で地道な作業なのでしょうね。
しかしその効果は絶大で、ココまで徹底的に造り込まれているエンジンには驚きしかありません。
鍛造ピストンやコンロッド、ハイカムだけではないんですよねぇ・・・。
エンジンの性能を極限まで引き出して、かつ壊れにくいエンジンにする為に。
その為に、たった一基のエンジンに、プロのあらゆる手段が凝縮されてるんですね。
外もすっかり暗くなり、本日はココまでとなりました。いやぁ、いいものを見せて頂きました(^^)
作業の途中で手を止め、分かりやすく説明をして下さった社長様には本当に感謝しております。
大変勉強になりました。有難うございます。
次回は完成エンジンが載っているコトでしょうケド、本当に楽しみです。
そして、こういうクルマに乗れるだけでも、自分は幸せです(*^^*)
(当然、結果も出したいケド・・・。)
そんなワケで、昨年と全く同じパターンになってしまいましたが4月5日(水)!
SUGOサーキットゲーム1st、MAX-NAクラスにエントリーしました。今シーズンも71Rでイキます!
今年も再びシェイクダウンの戦闘機です(笑)
ま、シェイクダウンですのでね、またまた慣らしからスタートします。
で、2回のフリー走行(予選?)で徐々に回転を上げていって~、みたいな感じでしょうか。
問題が無ければ、ファイナル10LAPは9000回転全開でイケるかなと。
今回も同じショップのガチ組さんが数名エントリーしますので、それも楽しみです。
ご参加される皆様、イベント当日はどうぞ宜しくお願い致します(^^)v
えーと、邪魔になんないように気を付けて走るので、慣らし走行中のEG煽んないで下さいね・・・(^^;)