
先ず、私はモリブデン教の信者です。
エンジンオイル、デフオイル、ATF、燃料にも添加しているだけでなく
サスペンションのブッシュ類、ショックアブソーバーやステアリングスタビのロッドにはモリブデンのドライスプレーまで吹いてます。
なので信者としてのバイアスが働いた考えが多いかもしれないです。
モリブデンといっても二硫化モリブデンです。
有機モリブデンでは有りません。
両者は似て非なる物、どこかの会社のオイルの日本とアメリカ製の差以上と思ってます。
有機モリブデンはジアルキルジチオリン酸モリブデンで…、
とか難しい話は置いといて軟らかい言葉で書きます。
有機モリブデンは液体で熱と圧力と亜鉛系の添加剤が合わさり
二硫化モリブデンにやっと変化しますが後に有機モリブデンに戻ってしてしまいます。
そういったバランスの中にいるので相性の合わないオイル添加剤等を入れてしまうと
凝固してしまったりするので注意が必要です。
二硫化モリブデンはその名の如く化学式ではMoS_2で固体です。
簡単にいうとモリブデン1個と硫黄2個が合わさったつぶつぶです。
つぶつぶといっても厳密には板状、フレーク状です。
丸山モリブデンはオイルフィルターの目よりも小さな粒子でフィルターを通過し
オイルよりも重いですが微少な粒子の特徴でオイルに沈殿はほぼしないです。
してもオイルが動けば舞い上がるような感じです。
ここからは二硫化モリブデンのメリットですが
固体潤滑剤といわれる潤滑剤に分類されます。
液体のオイルは宇宙空間では使えません。
大袈裟ですが人工衛星やロケットの潤滑に使われる固体潤滑剤と同類です。
先日、エンジンにはオイルがほとんど存在しない場所があるとブログ内で書きました。
そんな所に特に効果があります。
エンジン音が静かになったというのはバルブ周りの効果です。
バルブステムやバルブはオイルのほぼ居ないエリアです。
そんな訳ないと思う方、色々な動画でプラグ外してシリンダー内とかを
撮した画像や動画ありますよね?その時バルブやシリンダー、ピストンって
乾いてませんか?デポジット除去剤を添加したりカブったときはその成分で湿ってますが
それ以外は乾いてますよね。
その辺りに若干廻ってくるオイルに含まれた二硫化モリブデンのツブツブが
叩かれる時の緩衝材になり擦りつけられ皮膜になっていきます。
先日UPされた大阪のマフラー屋さんのガチ検証の中で使用前後のシリンダー内の映像有りました。
https://www.youtube.com/watch?v=fLEjwd7S_3c&t=221s
使用後のシリンダーの壁が使用前よりも黒青いの気が付きましたか?
二硫化モリブデンがシリンダー内に皮膜になってます。
オイルが殆ど存在しない場所で固体潤滑剤になっていると思ってます。
そしてその動画内でどうしてカーボンデポジットの減少に効果が有ったのか?
それはモリブデンは金属の中に浸透し拡散する性質があります。
斉藤商会さんなんかは旧車にガソリン用を添加したときは
タンク内の錆が取れて燃料フィルターに詰まるので注意とか
スラッジが溜まったエンジンではフィルターも交換しろといってますよね。
デポジにも錆にもエンジン自体金属にも浸透し拡散するので剥離して汚れが落ちるんです。
最初は私も信じてませんでしたがオイルの宗教に嵌るうちに潤滑工学の論文の中で金属に浸透し拡散するというのを読んで驚きと納得しました。
金属に浸透し拡散するといっても分子レベルなので心配は要らないです。
よく丸山モリブデンを添加しても音は静かになるが
燃費は変わらないと言われたりします。
守りたい部品同士が擦れ合わずに間に入ったモリブデンのツブツブというか
板状、フレーク状の粒子がバラバラになって保護してくれているんです。
金属同士が擦れ合うよりモリブデンの粒子が板状にバラバラになっていくんです。
潤滑工学の正解ではトランプに例えられたりします。
部屋一面にトランプを敷き詰めて走るとトランプ1枚1枚が動いて
滑って進めないなんて例えられたりしてます。
https://www.youtube.com/watch?v=oQ5OWCQyVzw&t=648s
英語嫌い!と言う方はこの動画の10分10秒辺りを観て下さい。
イメージし易いと思います。
そしてサスペンションのブッシュやショックのロッドにも
どうして二硫化モリブデンのドライスプレーを吹くかです。
それは二硫化の如く硫黄が含まれてます。
ゴム製品を作るときやタイヤを作る時に加硫って言葉聞いたことありませんか?
そしてゴムと硫黄も良く混じり浸透し表面に被膜をつくる作用があることです。
サスペンションのブッシュはゴム、ショックのロッドには中のオイルが漏れない様に
オイルシールがあります、ゴム製品です。
そのゴムに浸透し皮膜を作り劣化防止作用をしてくれます。
欠点も有ります。
オイルに混ぜると黒くなります。
付いてしまうと色が付いてなかなか落ちません。
そして効果を体験するとお財布に負担が掛かることです(笑)
長々読みづらくてすみません。
最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。
専門家の方からするとかなりかみ砕き過ぎの内容かもしれません。
また素人調べでもあるので間違い有りましたらご指摘下さい。
勉強になり有り難いです。