IBI仙人のブログ一覧

　８月２３日は、土星と火星とさそり座の１等星アンタレスが一直線に並んで見える日でした。あいにくの曇り空で見ることはできませんでした。写真は２４日に撮影したものです。３つの明るい星のうち、一番上が土星、真ん中が火星、一番下がアンタレス。はじめて土星を望遠鏡で見たのは、もう何十年も昔のことになってしまいました。しかし、夜空に浮かぶ小さな金色のイヤリング。その印象は今でも古びることなく、脳裏に焼き付いています。感動は風化しないものです。

　月の出が遅くなり、雲が少なかったので久しぶりに星を観てきました。さそり座は、尻尾の先が二つに割れています。双眼鏡では、右先は二つの星、左先はひとつの星であることが良く分かります。その左先の星の上にM７はあります。たくさんの星が集まった散開星団です。小さな星たちの瞬きを見ていると、星が生きている鼓動のように感じます。そして、そんな宇宙の中で自分が生かされているように感じるのです。

　今になってしみじみと思います。何を見るかということより、どこで見るかということより、大事なことは、誰と見るかということなのです。

　過日、和菓子を頂いた。創業が享保年間の老舗のものである。食したところ、粘り気と弾力が強く、なかなか噛み切ることができない。歯があまり良くない家人では、文字通り歯が立たなかった。賞味期限内のもので、かつ頂き物であるため、あれこれ迷った挙句、お店に電話をしてみた。すると、本来は、サクサクした食感であるが、糖分が多いため連日の猛暑で変質したのではないかという丁重な回答だった。その上、新しいものを送ると言われ、本日手元に届いた。心して食すと、硬くはあるが、サクサクとした食感で今なら冷やした緑茶に合いそうな上品な味であった。電話をするにあたって頂き物であることをお伝えしたにもかかわらず、詳しいことをあれこれ詮索されることもなかった。そして、すぐさま新しい製品を送ってくださった。老舗の誇りと心遣いを味わうことができたことが何よりであった。こんな世のなかでも、お金では買えないものが、まだあると思えた。

　連日の猛暑日で自宅裏の苔もこんな様子です。炎天下に駐車した車に乗り込むときの暑さは尋常ではありません。サンシェードや冷却スプレーを使用するのもひとつでしょう。バックハッチのある車では、ハッチを開けて運転席と助手席のドアを数回ずつ開閉します。これで何とか乗り込めるくらいの温度に下がります。ご存じてない方はお試しください。