IBI仙人のブログ一覧

　今年も柑橘類の季節になりました。毎年、年内に真っ黄色になる八朔がなかなか色づきません。
暮れになっても、少しグリーンぽい色合いのままです。例年とは異なる温かい冬のせいなのでしょうか。
　しかたなく、収穫することにしました。収穫したばかりの我が家の八朔は、酸味が強すぎます。いつもひと月ほど寝かせ酸味が抜けたころに食べています。
　ところが、驚くべきことがありました。収穫のとき、地面に落として裂けてしまったものを試しに食べたところ、あまり酸っぱくなく、むしろ甘いのです。内皮を剥いていると手がべとつき、糖度は相当高い感じです。味もあの八朔特有の風味が薄く、どちらかというとグレープフルーツ的です。食感も八朔らしいサノウのサクサク感がありません。
　そういえば、先日いただいたレモンも変わっていました。確かに形はラグビーボールのようでレモンそのものですが、レモン特有の果皮のゴツゴツ感がなく、つるっとしていました。色もオレンジに近く、何よりレモンの匂いがしませんでした。
　伊予かんは、みかんとオレンジ、またはみかんとブンタンの交雑種といわれています。今年は、柑橘類の自然交配が起きたのでしょうか。少し変です。相当変なのかもしれません。

　３０年近く前に購入した一冊の文庫本です。カバーは擦り切れ、染みだらけです。心が荒んだ時、思い出しては手に取って読み返してきたものです。今年は、心が満たされない１年でした。おそらく、たった一つのものを除いては、いかなるものも心を満たしてはくれないことを知っています。
　クリスマスだからこそ、こんな気持ちが強くなったのかもしれません。たぶん、そうにちがいありません。
　明日からは、また頑張って働きます。「神よ、私たちをおめぐみください、みんな一人一人を！」