2017年07月11日
サスペンションシステム " ヨーモーメント " - カーメカノート54 -
こんばんは ^^
暑いですね・・・
みなさんは、お元気でしょうか・・?
前回のメカノート " ピッチング&ローリング " に加えて
今日は " ヨーイング " について学びます。
走行中のクルマの挙動を知る上で、
欠かせない大事なことなんだと、
前回のコメントで教えてくれた友達に・・・
この場を借りて " ありがとう! " ですよー。
それでは、たんたんとやってきます^^
◇ヨーモーメント
クルマのZ軸(鉛直軸)まわりに働く方向転換、旋回、
スピン現象などといった、車両の回転運動を
" ヨーイング " と言うんだ。
そしてその力を、" モーメント " と言っている。
横風やタイヤのコーナリングフォース、左右の車輪の駆動力、
制動力の差や路面状況などから生じてくるものだ。
山道でもサーキットでも、直線ばっかじゃない。
直線やカーブが入り混じって道ができている・・・
走る道に応じて、ハンドルを切らなきゃ、クルマ(タイヤ)は
曲がってくれない!
曲がるといえば・・・ そう、前回学んだ " ローリング " !
ロールは、ふだんの走行でも感じてる左折や右折の時に
車体が左右に傾く挙動のことだったね。
今日は、" ヨーイング " という、曲がることにおいて欠かせない、
大事な物理現象(クルマの一つの挙動)を学びたいと思う。
◎クルマが曲がるということ
1)右コーナーで、ステアリングを右に切る
2)前輪の回転方向と進行方向がずれる
(このずれの角度をスリップアングルという)
3)スリップアングルによって車体の向きが右へ
4)後輪の回転方向と進行方向もずれていく
5)こうしてドライバーが曲がりたい方向へと曲がってく

画像の出典:スリップアングル by 廃車ドットコム
*つまり、車体には遠心力がかかって、
タイヤが生み出す向心力と平衡してるとも言える・・
*以下は、物理に関することも付加して説明。
画像の出典:ヨーモーメント by 廃車ドットコム
1)右コーナーで、ステアリングを右に切る
2)前輪がスリップアングルをつける
3)前輪に横力Fが発生する
4)重心に右回りのヨーモーメントM
(回頭モーメントとも呼ぶ)が発生する
・すなわち自転運動が始まる!ということ
5)自転運動によって車体がスリップアングルをつける
・後輪にスリップアングルがつく
6)後輪に横力Rが発生する
7)重心に左回りのヨーモーメントM’ が発生する
8)重心に働くヨーモーメントM’’がM’’=M-M’ に変化する
9)FとR が徐々に増加していく・・・
・M’’=0 になったところで自転速度が一定になると
・ヨーモーメントが消失する
10)車体に働く求心力と遠心力が釣り合って
車が旋回中心を軸に旋回を始める
*スリップアングルがついた前輪のタイヤは、
その回転方向に対して直角方向に力を発生させる。
これが 横力。
横力は、タイヤの進行方向に対して直角に働く力のことだ。
重心を中心に回転する力、ヨーモーメントが発生。
このヨーモーメントによって、クルマはステアリングを
切った方向へ回転運動を始める。
回転運動を始めたクルマは、進行方向と回転方向にずれが生じる。
これが車体のスリップアングルだよ。
後輪も、車体の動きを追従するから、後輪にもほぼ同じ
スリップアングルがついて、横力を生じさせる。
後輪に横力が生じると、重心を中心とするヨーモーメントが
働くんだけれど・・・
ここで働くヨーモーメントは前輪が発生させるヨーモーメントの
向きとは逆方向だ。
ステアリングを切った方向とは逆の向きに生じる!
前輪の横力が発生させるヨーモーメントと
後輪の横力が発生させるヨーモーメントの釣り合いが取れた時、
そう、ヨーモーメントが消失した時に、自転速度が一定となる。
こうして、車に働く遠心力と求心力が釣り合って、
クルマは曲がってくんだな!
◎アンダーステア/ オーバーステア
アンダーステアやオーバーステアは、このヨーモーメントが
消失しない時に生じる軌道の特性だ。

画像の出典:ステア特性 by 廃車ドットコム
アンダーステアは、旋回軌道が膨らむ現象。
これは前輪の橫力よりも後輪の橫力の方が強い状態で発生する。
後輪が発生するヨーモーメントの方が強い!
そう、後輪優勢の状況だね。
ヨーモーメントがマイナスに陥って、旋回に対して
抵抗する力が増大し、軌道が膨らんでしまうんだ。
オーバーステアはその逆。前輪の橫力の方が強い状態で発生する。
前輪が発生するヨーモーメントの方が後輪のヨーモーメントよりも
強い! そう、今度は前輪優勢だ!
ヨーモーメントがプラスになって、旋回を助長させ、軌道は縮む。
前輪と後輪の摩擦円が、駆動力、制動力そして橫力の3っつで
飽和していて、このときの橫力はね、" 飽和橫力 " って言うんだよ。
この時、ヨーモーメントはプラスまたは、マイナスに傾く。
ヨーモーメントをゼロにするためには、前後輪のどちらかの橫力を
抑えなければならない!
ステアの特性は、弱い方の飽和橫力の方に決定されるから、
前輪後輪のどちらか優勢な方の橫力を抑制する。
ヨーモーメントがマイナスの場合は、アンダーステア下なら、
後輪優勢だからね、後輪の橫力を抑えて旋回させる。
オーバーステア下なら、前輪が優勢。
それで前輪の橫力を抑えて旋回。
*一定の旋回軌道を描くのは、ニュートラルステアという。
**記事めも**
今回、学ばせていただいたウェブサイト様(記事の情報源)
「 定常円旋回 / 〜なぜ車は曲がるのか〜 」 by 廃車ドットコム

B-Flora
おつかれさまでした。
見てくれてありがとう。
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Posted at
2017/07/11 17:36:40
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