
どうもDano_です。
ボディのお話 第3弾を。
今回はダッシュパネルから前側のフロントセクション辺りを考察したいと思います。
今回も、長い です。
考察しようと思い始めたきっかけは会社のエルグランドを乗るようになってからです。
我が家はTE52のI4:2500cc
会社のはPE52のV6:3500cc
なのです。
パワー感が違うのはそうですが、足がストロークして入力が入った時に「フロント周りで振動の収束が違う」ように感じました。我が家も会社での勤務上も東北道をよく使い、そこでの比較なので同条件下です。双方を何度も乗って行ってはだんだんと明確に感じるようになりました。【入力後のフロントセクションにおける残留振動的なのがPE52よりTE52の方が大きく、そして残りやすい】と。
単純に考えると80kg程軽い直4の方が有利ではないかと考えていましたが、逆の結果です。
我が家の方はサスを変えているから?とも思いましたが、単純にバネレート比較しても数%の違いですし、双方のストラットを触っても有効バンプストローク長は同じ程度。今回の事象はどちらかというと入力中ではなく、入力後に起きている感じなので足回りの違いではなさそう。
そこで着目したのは、【エンジン・ミッションのマウント方法】。
この記事
「Motor-Fan|エンジンマウントの仕組み」を閲覧させていただいた時に結びつきました。(ちょうど日産の横置きエンジン/Dプラットフォームを題材にしていました)
V6は主に井桁状のサブフレームへ複数点でEg/Tmの自重を支えてるのに対し、

直4は主にサイドメンバーやフードリッジパネルにマウント設けてペンデュラム方式による吊り下げでEg/Tmの自重を支えています。

(引用元:Motor-Fan、出典元:日産自動車)
簡潔にすると、V6はサブフレーム、直4はサイドメンバーやフードリッジ周辺でのマウントという違いがあったのです。この違いによってフロント周りの振動収束性に直接影響するわけではないのですが、E52エルグランドのフロントエンドのボディ構造が影響してマウントの位置違いにより振動収束に差異が出ていると考えられるのです。
フロントエンドと述べましたが、ここでのさらなる着目点は【ラジエーターアッパーコアサポート】です。ここを観察していくと原因に結びついていきました。
ボディ編Vol1で載せた図解のフロント側と他社のLクラスミニバンのフロントセクションの図を載せます。

(日産自動車)

(トヨタ自動車)
E52側はフロントクロスメンバーの図示が省かれていますが、そことは別に2つ骨格で明確な違いがあります。
E52はラジエーターコアサポートが樹脂なので

(解体屋の出品絵から拝借)
写真のようにフードリッジから伸びたジョイントメンバーは鋼板フレームとして互いには繋がりがらず、サイドメンバーに落とされます。そのため左右間の結合を主にクロスメンバーの1箇所で担保することになっており、左右メンバー類の間に発生する振動や変位の抑制はこのクロスメンバー1つに依存しているように見受けられます。また、アッパーあたりの剛性は低くなる傾向かと。
対して他社はラジエーターコアサポートも鋼板フレームなので、クロスメンバー部分とは別にアッパー側も鋼板フレームによる骨格が形成されていました。
しかしながらE52フレームでは、フードリッジレインフォース(上述の図解内:青線)とサイドメンバーに繋がるまで(ストラットタワー前方)に生まれる空間(上述の図解内:赤エリア)はパネルで全面を繋ぎ合わせたりまでして、剛性を確保しようとする姿勢は見られます。
↓該当部分(正面から見て左側のフロントエンド)

タイヤハウスの遮音に対しても優位になりますし。
そして様々な車種を観察し、俯瞰して見てみると
※樹脂製が悪い/鋼板製が悪いとかは無いと思います。近年、車体の軽量化は常に図られていますし、フロントオーバーハングの軽量化ができるので樹脂製の車種は多くあります。対して鋼板製も重量級、さらにはオフセット衝突基準が強化されたことによりこちらも多くの車種で見られます。性能や要求に対して使い分けているようでした。
※日産においてはDプラットフォームやFR-Lプラットフォームのサイズでも樹脂製コアサポートを多用しているようです。V6は縦置きだろうと横置きだろうと井桁のサブフレームにマウントされる為そのような選択なのかもしれません。ただ、V36からV37になってコアサポートのアッパーにフレームが追加されているように見受けられます。(写真での判定なので確定的ではありません。)オフセット衝突基準の対応かもしれません。
※凝った車種は上述のように樹脂製のコアサポートで軽量化を図りつつ、アッパーにはフレームを入れて剛性や強度との両立を図っているものもありました。
以上を踏まえて、
・Dプラットフォームのラジエーターコアサポートは樹脂製。サイドメンバーや、フードリッジから伸びたレインフォースとジョイントメンバーとの左右間の結合はクロスメンバー1本で担っている。
→ 直4(TE52)のEg/Tm類の自重は主にサイドメンバーやフードリッジパネルでの支え。
→これによりV6(PE52)より直4(TE52)の方が、クロスメンバー1本だけによるフロントエンドの結合は負担が大きい。
→結果、【入力後のフロントセクションにおける残留振動的なのがPE52よりTE52の方が大きく、そして残りやすい】と感じた。
と考察できました。
私としては、E52においてはフードリッジ間を結ぶ補強は効果ありと判断でき、負担が大きいTE52においてはより有効的だと結論づけたいと思います。
そして個人的にはアフターメーカーの補強パーツに対して懐疑的な姿勢を取っていましたが、これらを踏まえて該当の場所を補強してくれるCUSCOのストラットタワーバーなら導入してみようと思い、買ってみました!

けど、ストラットタワーはもっと奥ですし、【フードリッジクロスブレース】とでも呼ぶべきでは?と思っています笑。
付けて乗ってみると、マンホールとかを片側乗り上げた後に起こるフロントのブルブル感がやはり少なくなったと感じ取れました。
妥当な考察ができていたのでは、と思っております。また、会社がエルグランドを所有していたことに感謝したいです。
もし新型E53エルグランドがDプラットフォームを引き継いだら、どのように骨格を更新するか?特にこの部分気になりますね。
毎度、堅苦しい内容にお付き合いいただきありがとうございます。
ではでは。
Dano_
Posted at 2025/10/04 17:14:21 | |
トラックバック(0) |
ボディ | クルマ