2024年03月14日
プロパイ1.5のハンドル支援と警告タイミング
時々SNSで、T33プロパイ1.5の「ハンドル警告が止まらない」 という投稿を見ることがあります。レーンキープハンドル支援は指先でハンドルを触れてればよい、と誤解されている方 も多そうなので、プロパイ1.5のレーンキープハンドル支援機能についての一考。
T33/プロパイ1.5のレーンキープハンドル支援機能は、以下の条件下で作動するように設計されているそうです。(ディーラーのメカニックに聞いた話です)
(条件)
・静電容量検知 タイプ(ハンドルの外側ではなく内周全周を検知 するセンサがある)
・ハンドルの左半分と右半分で、両方で「握っているかどうか」 を検知する
・右半分、左半分、それぞれ連続した3cm以上が握られて いる(静電検知している)必要がある
このため、次のようなハンドルの握り方(触れ方)をしていると、エラー検知となり「ハンドル警告」が出るようになります。
a. 指先で「ちょん」とハンドルに触れている
b. 片手だけをハンドルに乗せている(ほぼ力をかけていない)
c. 6時30分位置に左右両方の指をひっかけている
d. 9時15分位置で左右両方の指をひっかけている
e. 両足の太ももでハンドルの下部を触っている
f. 両手を11時5分に軽く乗せている(力を掛けず乗せてるだけ)
実のところ、「レーンキープハンドル支援は指先を振れていればよい」という誤解が広まったのは、初期の頃の BMW(G世代のX5や3シリ)、audi/A6、スバル・アイサイト車のハンドル支援が「指先を振れていれば警告が出なかった 」ために、そういう誤解が広まってしまった のだと思います。(今ではこういう車種も安全のためにハンドル検知が厳しくなっていると思いますけれど…)
T33の場合、(条件)のような握り方をしていないと、「ハンドル警告」が厳しめに出ます。ただし、条件にそぐわないと瞬時に警告が出るかというとそうではなく、ある程度の「誤検知を避けるための干渉期間」は設けてあるので、すぐに警告画面、ということにはなりません。
加えて、T33にはもう1つ、安全のためのソフトウェア処理の仕掛け が施してあるそうです。これは、モータージャーナリスト・五味やすたかさんが、日産のメカニックにインタビューして聞いた話だそうです。
・初回にハンドル警告が表示された場合、2回目以降のハンドル保持チェックの閾値を厳しくし、より、エラー状態の検知を厳密にしている。
・このため、一度ハンドル警告が表示されると、2度目、3度目のハンドル警告は、1度目、2度目よりも検知と表示がされやすく なる。
・結果、いつまでも正常な状態でハンドルを握らない状態が続くと、頻繁にハンドル警告が表示され続けることになる。
・これは、できるだけ誤ったハンドル保持をし続けてほしくない、という「安全サイドに振った設定」を日産としてはポリシーにしているための処置とのこと。
なので、頻繁にハンドル警告が出る場合は、
1. 両手で、しっかりと、10時10分位置で、ハンドルを握る
2. しばらく警告が出なくなるまで、その状態を続ける
3. また片手ハンドルなど誤った持ち方をするとすぐに警告がでるので、以降も1、2の状態でハンドルを握り続ける
というやり方で、ハンドル警告を回避する必要があります。
ちなみにですが、このハンドル警告の表示頻度をリセットするには、
1. SAなどで車を止めて、メインパワーをOFFにする
2. 車から50m以上離れて15分以上OFFの状態で待機する
3. これで車の一時記憶領域がリセットされる。(改めてメインパワーをONにすればハンドル警告頻度も初期状態に戻っている)
というリセット動作が必要です。つまりは、一旦警告が頻繁に出るようになっても、出先で駐車場に止めておけば、帰るころには警告頻度は元に戻っている、ということです。
まとめると、T33のレーンキープハンドル支援機能では、
・両手でハンドルを普通に握る(片手ハンドルはNG)
・指先をひっかけるとか、手のひらを上部に置いているとかはNG
という持ち方をしておくことが重要、となります。
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Posted at
2024/03/14 17:50:25
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