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母は、もう直ぐ93歳になる。

特養（特別養護老人ホーム）でお世話になっている。完全な寝たきりであり、認知症も進行していて、もう息子でも意思の疎通は出来ない。

何年か前に、前の施設で食事を取らなくなったことがあり、その時に胃瘻の手術をした。その後、今の施設に移ってから、その施設の対応のお陰で食事を取るようになり、安堵していた。普通、施設はリスクを避けたがるから、胃瘻からの復帰はなかなかない。よい施設に巡り会えたと、感謝した。

父が亡くなった後、弟と話し合って、母がもう食事を取らなくなっても、胃瘻は使わないで自然に任せよう。ただし、本人が苦しむことには、安らぎを与える対処をお願いしようと。

施設から連絡があり、このところの衰弱から、誤飲性肺炎を警戒して水分摂取を少な目にしていたら、水分不足気味になったらしい。胃瘻を使って、水分補給をしてもいいか？との確認があった。

ここでの胃瘻の登場は、想定していなかった。しかし、これを拒否すると、本人が苦しむことになるだろうから、胃瘻の使用をお願いした。

さて、なんでこんなことを書いているか、お分かりだろうか。私よりまだ若い方々へ、将来両親のことで、こういう葛藤をすることになるから、今のうちから考えておこうね、っというメッセージである。特に、胃瘻の判断は、慎重にね。