2013年07月25日
『あぁ~~~服着たまま寝ちゃったよ~~~』と
コモリさんが少し自嘲気味に
照れ臭そうな声を発して起き上がった。
そそくさと風呂場へ行き
朝食を済ませて現場に入る。
乙は30分遅い便でマネージャー達とピットへ着いた。
土曜日の今日は予選
そして昨日セットに費やされ 大事なデーターが取れていない。
まず金曜日の燃費がオカシイ・・・・(^^;
金曜日3回の走行の燃費がバラバラで 2割も違う
うちのクラスは3.5NA(Z34は特認3.7L)で
だいたい燃費 2L/kmなのである。
燃費データがしっかり取れない理由は
頻繁にピットインしたり
速度の違う車にパスされたりパスしたりするからだ。
ピットイン&アウトラップは どうしてもアタックラップより
燃費が良い
ドライバーには意識して 素早く走るようにお願いするが
それは仕方の無いことであった。
こんな些細なドライバーのアクセルの開け方で
燃費が2割程度変化するので データの取れない乙は
そわそわして 予選の燃費データーと金曜日のデータを割り算して
決勝の基準とすることにしたのであった。
たくさんのデーターを集めて割ったほうが
より実数に近くなるのは当然だ。
同じチームの同型レクサスIS 39号の担当『F3屋のオオタさん』の
燃費データーと比べると
38号が2割弱燃費の悪いデーターが出ている。
金曜日各クラス45台が走り
毎回赤旗が出た。
どこのチームも燃費データーが正確に取れてないじゃないか?と思う乙・・・
同じチームで同じ車が燃費データーを2割外すのは 変だろう???
コレだけは人のデーターを信じるわけにも行かず
自分のデーターで今晩 シュミレーションを
作ってみようと考える乙であるのは言うまでも無い。
予選はA組RYU様 3番手 B組U様 4番手
合計タイムで僅かに及ばす クラス4番手で終了した。
ほんと上位陣は僅差であるが
うちの38号はドライバーの頑張りでタイムを捻り出した感が強く
ピット内の雰囲気が悪い
C組予選はK様が決勝セットを想定して
ガソリンを積み 周回を重ねたタイヤでLapする。
インターバルを利用した小変更でも相変わらず
38号の足のセットが決まらないようだ。
今晩 足の仕様を大幅に変えて明日のフリー走行で確認することにする。
乙は予選で得たデーターをPCに打ち込み
ソソクサと下準備
パドック内で 足のセットに納得いかないRYU様が
車両担当 コモリさんに確認に行き
38号先任エンジニアのクラさんにも執拗に確認に行く・・・
確認と言うよりも 抗議だ。
昨日の金曜日走行後 車両セットが決まらずイライラするRYU君は
乙やコモリさんに愚痴をこぼす・・・
乙は 『君はAドライバーだろ? Aドラの責任で人を頼らず
君自身の力でエンジニアを動かしなさい』と忠告しておいた。
『うっ』と真剣な眼差しになるRYU君
もう君には甘えは許される立場じゃないのだよ。
良い子になろうとしないで
泥を被ってでもチームの勝利のために働きなさい・・・・
それが乙の忠告である。
彼としては セットの結果がどうしても納得いかないので
食い下がり 抜け道を探している。
そう それが彼の役割であるのは言うまでも無い。
乙は横目に PCにエクセル表計算を出し
今晩の下準備をしながら聞いていた。
クラ:「ショックのバンプがアアでコウで・・・・だからコウなって・・・」
R:「だから アアなら こうして これがアアなら あれがこうなるでしょ!!!!」
クラ:「こうだから ああ あるのは こうなんですよ!!!!」
それでも 真剣な眼差しでRYU君が食い下がりる。
乙が表計算式を作っているときに 目の前で
「ああだ こうだ」話をされると気が散るのであった(^^;
乙が思わずクチを挟む・・・
乙:「あの~~~なんのお話してるのですか?」
R:「ダンパーの話しですよ ダンパ・・・怒)
倉;「だいたい 乙かれさんって ダンパーってご存知~~~??」
乙:「えっ・・・・聞いたことがあります・・・汗」
倉:「噓ばっかり!! おっしゃい!!! やっぱり 知らないのねぇ~~~~」と
冷たい目で 乙を見下す 倉様とRYU様・・・
乙:「いいえ・・・確か昔聞いたことがあります。
亡くなった母が生前
もし生活に困ったら これを売ってお金に換えなさいと
残してくれたモノがそんな名前でした・・・・」
R:「その大事なモノが何か知りませんが 多分違いますよ!!!」
乙:「いや きっとそうです。
家に帰ったら 仏壇の引き出しを捜してみます」と
セッティングの話に混ざるイタイケナ・・・イタイケナ 乙・・・(涙
R:「あのね~~オツカレさん おかぁさんが何を残してくれたのか知りませんケド
仏壇の中にはダンパーはありませんよ!!!
リバウンドを緩めると ロールが大きくなって
それに対する対策の話しなのっ・・・知らないのにクチを
挟まないでください!!!!!」と
上から目線で
乙を叱るように言い放つクラ様とRYU様・・・・
そんな乙に愛想を尽かし
場所を変えて激論の続きをする
セッティングヲタのRYU様とクラ様・・・
そんなふたりの後ろ姿を見送りながら
リバウンド速くしたらロールを感じるなら
構造は知らないけど 低速側を受け持つオリフィス回路か
ハイスピードのポートなりバルブが バンプ&リバウンドの回路を
共用してるのだろう・・・ようするにリバウンド緩めると
バンプも引き摺られて速くなるのじゃないの??と思った。
そんな事 現場の人間がグチャグチャ言わず
わからなく成ったら
工場セット出したナガタ君に聞けば~~~と思う乙
車両製作責任者のナガタ君なら
ダンパーテスターのデーター
持ってるやろう??と思うけど・・・
メカ音痴の乙の話しなんか
誰も耳を貸さない==(´・ω・`)しょぼーん
閑話休題
あぁ~~~~
何でもエエからハヨ帰ろうなぁ~~~
頭クラクラしてきた。
車両担当のコモリさんが今晩はミッション積み替えが
38号 39号の2台もあるので
「帰りは深夜になるよ、、部屋のカギ開けといてね♪」って言うから
乙は今晩中に 明日のGAS/周回 の一覧表作らないと・・・・
そして 新品タイヤから Lap毎の予想タイムを出し
相関図を作って・・・
ようするに タイヤとガソリンの要因を鑑み
一番 おいしいパターン考える。
単純に言えば 5時間を規定ピット数3回で均等に割るのが
タイヤが生きていて ガソリンが軽くなるのは当然だケド・・・
この辺はうちの運ちゃん粒が揃ってるから楽やなぁ~~である。
とりあえず基準タイムを2分10秒(130sec)とした。
実際は129ってとこであるが、レース中予定が狂い
急に手計算することも考えると130が計算しやすい
(ペースが狂っても乙の暗算で修復出来る)
ピットインでのロスタイムは
インラップとアウトラップを合計して基準タイムを引き2で割ると
90秒だったかな??(ノート見ないと正確にはわからない)
上のデーターを5時間で掛けると 135Lapすることになる。
129秒で考えると136Lap 1ラップの
違いだから表計算の端に1を加えれば済むので
やっぱり基準130秒計算が楽だ・・・
決勝は何があるか判らないから 咄嗟にアドリブが効く
準備をしておこうと思ったのであった。
そんな事をしながら
今度は 落とし穴を考える
135Lap PITIN3回 もし 途中でSCが出た場合・・・・
どうするか?
どんなパターンでのSC導入が有利に動き 不利に動くのか?
SCが入ればピットロスがなくなるので 入るべきだが
例えば レース途中 SCが入り
ピットイン 早期にガス補給とドライバー交代を済ませ
ピットアウトすると 最後までガソリンが持たない事があるのは
誰でも想像できると思う。(タンクの容量は95L)
ガソリンがもたないと言うか
4回目のガソリン補給が必要になり約90秒以上ロスするのである。
そのPITIN出来ない(破綻Lap)を 割り出し
破綻Lapがより少ない スタートガソリン搭載数量を
考えるべきでは無いか?
それは
『何リッター積んでスタートすればSCでピットインしても
ピットイン回数3回で済む確立が高くなるでしょうか?』と言うのが
乙に課せられた算数の問題であった。
PITIN出来ない(破綻Lap)は後半になれば多くなる。
前半にSCが出るか?
後半にSCが出るか?
何回でるか?
もし複数回SCが出た時の対処は?
どちらにしてもSCが出てPITINできないラップを少なくする
作戦が有効なんじゃないか?と思う乙・・・・
先にシュミレーションしておかないと
レース中PIT内がパニックになる。
だいたい 乙はレース中あわてる人なので
先に計算して 決めておく、
想定されるパターンを考慮して
対応策を決めておけば 即断即決であるのは言うまでも無い。
宿に引き上げ 速攻で風呂と食事を済ませ
部屋で宿題を計算していたら
あぁ~~もう頭クラクラしてきた===(号泣
もう怒った!!!!!!!!
乙は寝る!!!!!!
起こさないでください(^^v
Posted at 2013/07/25 19:20:57 | |
トラックバック(0) | 日記
2013年07月25日
灼熱の日本列島 まだ夏本番では無い・・・
もう モテギに移動する前日から
軽い熱中症に掛かった乙であった・・・・
まじ 今回のモテギ巡業はパスしたいくらい頭がクラクラするのは
言うまでも無い・・・(^^;
木曜日夜 大阪をいつものように
愛車Lグランド(オカチューン満載)で
出発 途中休みながら水戸インターに深夜到着
近所のサウナで仮眠して 朝7時 モテギに入った。
木曜日搬入で ピットは設営され
金曜日は1時間占有枠を3本走る
ABCの3名のドライバーの内
U様 K様は 鈴鹿でGTのテストがあり
搭乗は土曜日から
今日は我がチームの期待のエース
RYU様が お乗りになるのであった。
うちのチームトレーシー38号クルーは
Aドラ RYU様
Bドラ U様
Cドラ K様
BとCは ベテランアマチュアで
現役GTドラだったりするから
結構安心してみていられる。
昨年ST4クラスのシリーズチャンピオン様の
称号を引っさげて 今年からST3クラス38号レクサスISの
Aドラに抜擢されたRYU様であるが
まだ経験の浅いRYU様にしてみれば
願っても無い メンバーであるのは言うまでも無い。
乙は 開幕戦は参加したが
Rd2の韓国インジェは変則的なスプリントレースのため
不参加であったが 開幕戦で懸念された 操縦性が
非常にGoodの情報は得ているから
安心していたのであった。
一本目走行が始まる。
開幕戦の48Lapタイヤ
よろしくないタイムで終了
RYU様のコメントもよろしくない
一瞬ビビッタが 時間を置いたタイヤなので
何か計算外の事があるのか???
こんな事をしていては面倒なので
2本目 NEWタイヤ投入を意見する乙・・・
乙は面倒臭がりで、速攻でNEWタイヤを投入して
さっさと セットの方向を出し 予選のシュミレーションと
乙が担当の決勝のシュミレーションを作り
速く 宿に帰ってビールが飲みたいのは言うまでも無い・・・(^^;
2本目で ブレーキのテストを行うとか
セットの方向性を変えるとかで
大丈夫かいな?と思う乙である。
金曜日2本目で外したら 後が大変ヤンケと思う乙・・・
ここで乙の心中を読者の皆様にお知らせしよう・・・
乙はセットとか、どうでもイイのである(ばく
もちろん レースであるから
百分の一秒でもタイムをつめるのが
鉄則であるが そんな事は
チームの中に得意な香具師が一杯いるので
乙は横目で見てるだけで
乙は 決勝の流れや駆け引きだけを考えているのであった。
ようするにチーム内 100%分業しているので
セッティングに多くの時間が取られると
乙の仕事が進まないから 金曜日はイライラしていたのであった。
スプリントレースと違い
耐久レースは戦術戦略が加味され、
ただ単に速いだけでは上位を狙えない。
またST3クラスは非常に僅差で車両特性も似ていて
上手に車両のベストの状態を引き出し
3人のドライバーで繫いで行くのが有利であるのは言うまでも無い。
ブログを見ている方の中には
耐久レースだから あまり速さは関係なく
車両をイタワリ ノンビリ周回するのだろう?
と思う方も多いだろうが レースであるので そんなに甘くなく
車両の持てるベストを出し切りながら
5時間を複数のドライバーで走る。
ようするに 燃料が重くても タイヤが磨り減っていても
コースが混雑していて 絶えずベストラップを目指し走る。
逆に言えば ドライバーには タイヤのグリップが十分にあり
ナオカツ ガソリンが軽い状態を演出してあげるのが
ピットの仕事であった。
金曜日は 燃料搭載量とタイヤ消耗の相関図をグラフにして
規定ピットイン3回を利用し ライバルよりも1cmでも先にゴールするネタを
収集するのが乙の仕事だと思っているのは言うまでも無い。
またレース途中 出るであろう・・・セーフティーカー(SC)時における対応も
考慮しなくてはならない。
セーフティーカー(SC)導入時を利用してPITINすれば
PITINに伴うロスタイムがゼロとなり
レースラップ中のPITINに比べると約1分30秒先行できるのであった。
ただ レース初期SCが導入された場合
その後のロングスティントに タイヤが持つか?
燃料はどうなるか?
その状態がロスタイムを省いた分より有利な展開になるか?
5時間のレースであるから
タイヤボロボロ ガス欠なんてなると
最悪であるのは言うまでも無い。
そんなことを金曜日の3時間で得たデータを基に考え
まとめながら 乙の金曜日が終わった。
頭がクラクラする・・・・・(^^;
5時間全開で走って 規定時間内に
きっちり計算されたよりベストな周回数をこなし
レース後ガソリンを抜くと 1リッターも燃料が出てこないのが
ピットクルーの良いお仕事の証である。
日が暮れて 宿に帰り 風呂食事を済ませビールを1杯飲んで
布団に倒れこむ乙・・・・・
翌朝、爆眠から目覚めたら
一瞬ここがどこか判らない乙・・・
隣の布団の上に転がる 生暖かい生物をおぼろげに確認・・・
思わず 遠い昔の習慣で抱きつきそうになる乙・・・
眠い目を擦ると
隣の布団に38号担当の コモリさんが作業服を着たまま
掛け布団の上に倒れこんで寝ていた・・・・(^^;
Posted at 2013/07/25 12:03:39 | |
トラックバック(0) | 日記