梅雨時らしい雨が降る週末ですね~。(´ω`)
そんな中今日はふと思い立ち(思い立つ出来事があったからなのですが。)、職業ドライバーとして道路交通社会に身を置く一人として語らせて頂きたく思います。
賛否両論あるかと思いますが、最後まで耳を(目を?)傾けて頂けたらありがたく存じます。
昨今、悲惨な交通事故にまつわるニュースを目にする機会が大変多くなっています。
東京 池袋で発生した高齢者による母子死亡事故しかり。
福岡県で発生したこれもまた高齢者による死亡事故しかり。
そんな悲惨な事故を防ぐ手立てとして、“免許返納”が話題となる機会も少なくありません。
その事柄から話しはそれますが、ここからが私の本題です。
皆さんはシートベルト。
正しく着用されていますでしょうか。
運転席 及び助手席での未着用はもちろん罰則の対象ですが、2,020年9月からは後部座席の一般道路でのシートベルト未着用も取り締まりの対象になる(現時点では高速道路 =罰則の対象。 一般道路 =口頭注意にとどまる。)事が決定しています。
ちなみに正式な違反名称は『座席ベルト装着義務違反』です。
ちなみに私自身二十歳の時から職業ドライバーとしての立場に身を置き、詳細は割愛させて頂きますが、十数年前からは更に昼夜問わずその場に身を置く立場となりました。
その間シートベルトは正しく着用していましたし、取り締まりも受けた事はありません。
ですが過去を振り返ればそれ以外での交通違反での取り締まりを受けた事案は数知れず。。
交通事故に関しましても加害者、被害者含めて片手では収まらないくらい経験しています。
そんな私が偉そうに語るのは少々憚れるのですが…
いや。そんな私だからこそ、今後の自分への戒めも込めて言わせて頂きます。
『シートベルトの未着用はもとより、間違ったシートベルトの着用は止めて頂きたい。』のです。
…実は職業柄、不特定多数の方の車に乗車する機会があります。
そんなとき時々感じるのは、シートベルトに対する認識の甘さです。
これから説明する以下の着用方法。
皆さんの中で心当たりのある方いらっしゃいますでしょうか。
車へ乗車する前にシートベルトがバックルに既に装着されていて、乗車後に肩ベルトのみ着用するスタイル。
つまり腰部のベルトは着用されていない状態。
若しくは…
ちなみにこの着用スタイルは最近初めて知ったのですが、正しく着用した後に肩ベルトを脇の下部に通し直すスタイル。
一見するとシートベルトを着用していないようにも見えます。
一概には言えませんが、察するに前者はシートベルトを頻繁に着脱するのが煩わしいからかと。
後者は肩 及び胸部への圧迫感から解放されたいからかと。
特に前者の着用方法は、シートベルト未着用の取り締まりを受ける事はほぼほぼ無いのかもしれません。
パッと見は正しく着用されていますので。
ですがいずれの方法、共に正しい着用方法では無い事は間違いありません。
…そもそも何故シートベルトを着用しなければいけないのでしょう。
事細かに列挙すると長くなりますのでこの場では割愛させて頂きますが、ひとえに“事故等の際に身を守る為。命を守る為。”だと思うのです。
その為には正しい着用をしないと、守れるものも守れないのは明々白々です。
では何故先ほどのような着用スタイルがあるのでしょう。
結論から言わせて頂くと、“座席ベルト装着義務違反逃れ”だと思うのです。
…大前提として、シートベルトを着用しないといけないのは分かっている。
だけど頻繁に着脱するのが煩わしい。
肩部や胸部を圧迫されるのがうっとうしい。
なので本音を言えばシートベルト未着用がベストスタイル。
だけど違反で取り締まりを受けるのは避けたい。
それならば。 という結論で生まれたスタイルなのではないでしょうか。
ハンドルを握る運転者に関して言うなれば、身を守る。 命を守る為のシートベルト着用では無く、自身の運転免許を守る為。
取り締まりを受けて点数が引かれる。 =免許に傷がついてしまうのを守る為の手段なのではないでしょうか。
…本来なら一個人の私が、賛同しかねる方からの批判を受けるであろう他人のシートベルト着用方法に対してとやかく言いたくありません。
ですが経験年数豊かな職業ドライバーとして。
もちろん普段は大切な友人や、愛する家族を乗せて運転する個人ドライバーとして。
道路交通社会に身を置く一員として言わせて頂いております。
シートベルトは正しく着用して、乗車時の身を守る重要なアイテムとして活用して下さい。
身を守る為のアイテムであって、免許を守る為のアイテムではありません。
着用していないと違反になるのは勿論ですし、間違った着用方法だと万が一の際に身を守ってくれる効果を発揮しません。
着用していれば大事に至らなかった怪我や、守れた筈の命も落としかねません。
極論を言わせて頂きますが、シートベルトは“死止ベルト”です。
自身が被ってしまう被害者としての立場。
そして自身が正しくない着用をしていた事によって作ってしまう加害者を作らない為にも。
今一度ご自身や周りの方の運転スタイル。
その中でも車乗車時の基本である座席ベルトの装着方法。
その目的と効果を見つめ直す機会となって頂ければと思い、少々語らせて頂きました。
最後までご一読下さりありがとうございました。
シートベルトは安全運転の第一歩です。
この場が皆さまの交通安全への意識向上と、今後不慮にして起こってしまった際の交通事故被害軽減の一助になって頂けたら幸いです。