2012年02月06日
運転免許を取って既に18年。Meの北海道における雪道運転歴も18年目のシーズンを迎えています。これまでMeが体験してきた北海道の雪道運転の経験を、改めて形に残すべく、
“snow drivin' with Me!”と銘打って、数回にわたり不定期連載という形でお送りしたいと思います。でも果たして、いつまで続けられるか?
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【今日の主役】
昭和58年式 スカイライン(6代目) 4ドアセダン 1800 TI-L エクストラ 5MT
Meが免許を取得して最初に乗っていた、父親のクルマ。
6代目スカイラインはR30型と称され、鉄仮面のRSが有名だが、コイツはRSでもGTでもないごくフツーのセダン。
当時、1800はTI、2000(6気筒)はGT、2000(4気筒)がRS、というグレード構成であったが、1800TIだけはスカイラインたらしめる丸型テールランプではなく角型テールランプであった。しかし、父が新車で購入した際に、ここだけ2000GT-ELと同仕様の丸型テールに換装してもらった記憶がある。
【エンジン始動~暖機の儀】
エンジンの燃料噴射がほぼ全て電子制御化されている現在からは想像できないかも知れないが、このクルマが搭載していたCA18型(CA18DEでもCA18Eでもない、DだのEだのが付かないCA18型)。これは燃料噴射が電子制御ではなくキャブレター式であることを意味する。
これが曲者で、冬場にエンジンを始動するためには単にキーをひねるのではなく、以下のお作法が毎回のように必要だった。
①キーをひねる前にアクセルペダルを2,3回グッと踏みこんでおく。
②キーをONに回して2,3秒待つ。※
③キーをSTARTに回して、ここでエンジンが掛からないようならアクセルペダルを少し踏んでセルが回るまで踏み具合を調整する。
※②は記憶があいまいだが、①、③はいまでも明確に覚えている。
やっとエンジンがかかったとしてもここで喜んでは行けない。キャブレターエンジンの宿命か?アイドリング回転数が650rpmと低いかったことが要因か?いったんエンジンを掛けたからには“しっかり暖機”しないと途中でエンストするのだ。
“しっかり暖機”とは、水温計がLOWの位置から少しでもHIGH側に動くだけではだめで、完全に暖まった状態=LとHの中間くらいまで暖機することを意味する。
もし、暖機が中途半端のまま走り出すと、赤信号などで停止してアクセルペダルから足を離した時点でエンジンが勝手に止まるのだ。決して今流行りのアイドリングストップとは意味が全く違う。
【スパイクタイヤ】
当時、冬タイヤの主役がスパイクタイヤ→スタッドレスタイヤに移行した時期であったが、このクルマはしつこくスパイクタイヤを使い続けていた。今から思えばアイスバーン以外は現在の最新スタッドレスタイヤの方が圧倒的優位だと思うのだが、当時はまだ“いざという時はスパイクの方が滑らない”という考えが父の中で根強かった。しかし、これが意外とグリップしてくれないんだな。
その数年後、スタッドレスタイヤの性能に驚かされることになるのだが。。
【トランクに米袋載せても…FRなんてキライだ!】
スカイラインは言うまでも無く、駆動方式はFR。しかし、雪道においてはFRであるがゆえの脆さが露呈する。信号が赤から青に変わって発進!となっても、ちょっとミスするとすぐに後輪が空しく空転を始める。いったんこうなると、なかなかリカバリーしづらい。ここでムキになってアクセルを踏みつけようものなら、LSDもトラクションコントロールも装備されていないFRは、盛大にリアが尻を振るの間違いなし!
こういうとき、トランクに重さのあるものを載せてリアに荷重を掛けるようにするとトラクションが掛かりやすくなる…とよく言われたものだが、私にとっては焼け石に水。。
そのため、いまだにコンフォートやクルーといったFRのタクシー車両を北海道で操る運転手さんはスゴイ!と尊敬の念を抱くわけで。
というわけで、コレ以来、FRのクルマには乗ったことがない。最新のFRはどうなんだろうか?
【2速発進よりもペダル操作がキモ】
雪道での発進の際には滑りやすい場合は2速発進で、、と教習所で教わったのだが、もし初めに1速で発進しようとして空転始めると、そこから2速にアップしても空転が収まることはまず無い。なので、最初から2速に入れた状態で発進を始めないと意味が無い。
いや、それよりも大事なことが。それはペダル操作。
具体的に言うと、いくら2速に入れていてもクラッチの繋がりを弱めにしてアクセルペダルの踏み量を多め(エンジン回転数だと2000rpm)にすると途端に滑りやすくなる。逆に、アクセルペダルの踏み込み量を少なめ(エンジン回転数1000rpm)にしてクラッチの繋がりを強めにした方が、スルスルっと発進できることが多い気がする。あくまで経験則だが。
【エンジン特性を無視したギアチェンジ】
運転免許取りたてだった当時は、“速度域に合わせたギアを選択する”というのを一番の念頭に運転していた。この考え方自体は間違いではないのだが、もうひとつ。“加速時には一度低いギアを選択する”という考えも必要だと気付いた。
これの最たる例が、、大学の友人(本州出身)から“今度、友達が北海道に遊びに来るんだけど、クルマを出してくれないか”と頼まれた時のこと。
5人フル乗車で雪もシンシンと降る薄暮時。はるか前を走っていた路線バスがバス停に停まったのだが、それを追い越そうとなると、いったん対向車線に出ないといけない。
そのとき時速40キロほどで走行中だったのだが、4速(回転数1000~1500rpm)のままアクセルを踏み込んで追い越しを掛けようとしたのだ。(今であれば当然、ギアを3速または2速に落としてから追い越しを掛けるのだが、)そんな状況では乾燥路面でも加速が難しいのに、雪道だとそれにタイヤの空転が重なり、全く加速しない。既に対向車線に出たうえに、向かいからクルマが迫って来た!さて、どうする?結局、諦めて減速してスゴスゴと元の車線に戻ったのだった。。
…後編に続く。
Posted at 2012/02/06 01:16:48 | |
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連載 | クルマ